朝刊:2020/06/17

ダウは力強く三日続伸。ゴールドは反発。オイルも続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいとなり、前日と同じ1ドル=107円30~40銭で取引を終えた。きょうはトランプ政権が景気対策として1兆ドル規模のインフラ計画の提案を準備しているとの報道をきっかけにリスク選好の雰囲気が強まった。道路や橋の整備のほか、5Gや地方のブロードバンド整備にも資金は使用されるという。また、この日発表の米小売売上高が予想以上に強い内容となったことも経済再開に伴う回復への期待感を高めたようだ。しかし、しばらくすると今度は感染第2波への懸念を再び強めた。フロリダ州とテキサス州で感染拡大を示したほか、中国の北京市が警戒レベルを2に引き上げ、すべての学校を閉鎖する意向と伝わったことも懸念を強めた。米株や原油、そして米国債利回りに急速に上げ幅を縮小す場面が見られ、為替市場ではドルの買い戻しが強まった。ただ、ドル円はドル高・円高の動きで相殺され107円台で膠着した展開。なお、本日はパウエルFRB議長の半期に一度の議会証言が行われていたが、「回復の時期と強さは著しく不透明。景気が軌道に乗るまでゼロ付近の金利維持する」と再表明した。慎重姿勢を強調しているが、先日のFOMC後の会見と概ね変化はないことから市場の反応は限定的だった。イールドカーブコントロール(YCC)については「検証は初期段階にある」と述べていた。FOMC後の米地区連銀総裁の発言からもYCCに関しては意見が分かれているようだ。市場が期待しているほどは積極的ではない模様。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比526ドル82セント(2.0%)高の2万6289ドル98セントで終えた。朝方発表の5月の米小売売上高が過去最大の伸びとなり、景気改善を期待する買いが優勢だった。終値はナスダック総合指数が169.85高の9895.87、S&P500が58.15高の3124.74。ダウ平均は寄り付き直後に847ドル高まで上昇し、市場はリスク選好の雰囲気を復活させていた。きょうはトランプ政権が景気対策として1兆ドル規模のインフラ計画の提案を準備しているとの報道をきっかけに市場は買い戻しの動きを強めている。報道によると、道路や橋の整備のほか、5Gや地方のブロードバンド整備にも資金は使用されるという。前日はFRBが緊急融資プログラムの1つ「セカンダリーマーケット・コーポレートクレジットファシリティー(SMCCF)」で米企業の社債買い入れを開始すると発表したことのポジティブな反応を見せた。1兆ドルのインフラ整備やFRBの社債購入は事前に伝わっていたことでもあり特に驚きはない。しかし、経済再開後の回復への市場の期待は根強く、市場は買い材料を探している印象もある。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が9.3~9.8ドル高、中心限月の8月限が9.3ドル高、銀が24.6~25.3セント高、中心限月の7月限が25.3セント高。金8月限は反発。時間外取引では、ドル安を受けて上昇したが、米政権が1兆ドル規模のインフラ支出を検討と伝えられると、株高に上値を抑えられた。日中取引では、米小売売上高の急回復が圧迫要因になったが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が景気の先行きに対する慎重な見方を示したことを受けて押し目を買われた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の米議会証言を受け、緩和的な金融政策の継続が改めて意識され、金利が付かない資産である金の買いにつながった。銀7月限は金堅調やリスク選好の動きを受けて買い優勢となった。ニューヨーク金8月限は反発。時間外取引では1728.3~1741.3ドルのレンジで推移、前日比7.6ドル高の1734.8ドルとなった。8月限は、高寄りしたのち、ドル安を受けて上昇したが、米政権が1兆ドル規模のインフラ支出を検討と伝えられると、株高に上値を抑えられた。その後は北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破したことを受けて押し目を買われた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続伸した。WTIで期近の7月物は前日比1.26ドル(3.4%)高の1バレル38.38ドルで取引を終えた。国際エネルギー機関(IEA)が16日、来年の石油需要が回復するとの見方を示した。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比1.22~1.26ドル高。その他の限月は0.47ドル安~1.16ドル高。国際エネルギー機関(IEA)が今年の需要見通しを上方修正したことや、5月の米小売売上高が急回復したことが好感された。IEAは2020年の世界の需要見通しを前年比810万バレル減の日量9170万バレルと見通し、前回から日量50万バレル引き上げた。コロナショックを経て経済活動が比較的早期に再開されており、今年の石油需要は当初の想定ほど落ち込まない見通し。3月、4月と急激に落ち込んだ米小売売上高は4855億ドルまで回復した。コロナショック前は5300億ドル付近で上昇基調にあったことからすると、喪失した消費の半分程度を取り戻しただけだが、急速に回復している。外出制限の緩和や政府からの現金給付、雇用回復が消費を押し上げている。ただ、世界的に新型コロナウイルスの流行拡大が収まっておらず、景気見通しが引き続き不透明であることが上値を抑えた。中国の北京市ではすべての学校が閉鎖されているほか、一部の地域は封鎖されている。米国ではカリフォルニア州の新規感染者数の伸びが加速。フロリダ州やテキサス州、ノースカロライナ州でも引き続き流行している。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて小幅反発。期近の中心限月のみ小幅続落。終値の前営業日比は0.25セント安~1.75セント高。中心限月の期近7月限は0.25セント安の329.00セント。大豆は続落。終値の前営業日比は3.25セント安~変わらず。中心限月の期近7月限は2.00セント安の867.00セント。期近7月限は米農務省(USDA)が前日のシカゴ日中取引終了後に発表した作柄報告で、良以上の割合を予想外に引き下げたことが手掛かりとなって買い優勢で運ばれた。しかし8日以来の高値に達したことで利益確定のための売りが膨らみ、マイナスサイドに値を落として取引を終えた。小麦市場の軟調な足取りもコーン市場の重石となった。7月限は331.75セントで取引を開始した後は模様眺めで運ばれ、欧州の時間帯を終える頃332~332.75セントのレンジ内での高下にとどまった。


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