朝刊:2020/07/01

コロナ感染拡大でゴールドは逃避買い高まる。ダウは続伸で強い印象。オイルは反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比35銭円安・ドル高の1ドル=107円90銭~108円00銭で取引を終えた。米株式相場が続伸し、低リスク通貨とされる円には売りが優勢だった。NY時間の朝方には売りが優勢となり、107.50円近辺まで値を落としたが、ロンドンフィキシングにかけて買いが強まり、その後も株高や米国債利回りの上昇を背景に108円手前に上昇。ドル買いというよりもむしろ、円安がドル円を押し上た面が強く、ユーロ円やポンド円も買いが強まった。この日発表の米経済指標まちまちだったが、6月の米消費者信頼感指数は大幅な改善を見せていた。経済再開で回復期待が高まったほか、消費者心理に影響を与えるとされる米株式市場が買い戻されたほか、雇用も予想外の底堅さを示したことが、センチメントの回復に繋がったものと思われる。しかし、市場の反応は限定的。本日は月末かつ期末の取引ということで、ポジション調整が中心と思われ、個別の材料には反応していない模様。きょうで4-6月相場が終了するが、金融市場は新型ウイルス感染による1-3月の混乱から、急激な雰囲気の改善が見られた。FRBをはじめとした各国中銀の異例の金融緩和や、各国政府による大胆な景気刺激策で、市場はセンチメントを維持したようだ。ただ、金融市場が思い浮かべるほど実体経済の回復が見られるかは、7-9月以降を確認する必要がある。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比217ドル08セント(0.8%)高の2万5812ドル88セントで終えた。終値はナスダック総合指数が184.61高の1万0058.77、S&P500が47.05高の3100.29。序盤はマイナス圏での推移が見られたものの終盤に上げを加速させた。ただ、感染第2波への警戒感が強まる中で再封鎖への懸念も根強い。景気の先行きに非常に楽観的だった株式市場も、ここに来て上値に慎重さを見せ始めている。一方、足元の経済指標に好調な内容も出ており、きょうは中国の企業景況感指標が回復を示す内容となっていた。感染第2波への懸念の一方で、回復への期待感も温存しており、両方の綱引きは続いている。きょうはIT・ハイテク株への買いが強まり相場をけん引。特にマイクロンの決算を受けて半導体への買いが目立っている。マイクロンは前日引け後に3-5月期決算を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。新型ウイルス感染でテレワークが拡大しており、データセンターやデバイスの需要が拡大している。6-8月期も強気な見通しを示した。きょうは4-6月期の最終売買日となるが、4-6月期は新型ウイルス感染で急落した1-3月期からの回復期待で、四半期としては過去最高のパフォーマンスとなりそうだ。新型ウイルス感染に対する、各国政府や中央銀行の大胆かつ迅速な政策が株式市場を支えたようだ。

NY貴金属

ニューヨーク金は続伸、銀は反発。終値の前日比は、金が18.2~20.6ドル高、中心限月の8月限が19.3ドル高、銀が56.8~57.4セント高、中心限月の9月限が57.3セント高。金8月限は続伸。時間外取引では、ドル高に上値を抑えられたが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを背景に押し目は買われて堅調となった。日中取引では、ドル安を受けて一段高となり、一代高値1804.0ドルを付けた。新型コロナの感染拡大への懸念から実物資産の裏付けがあり、逃避資金の受け皿となりやすい金の買いが優勢となった。銀9月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。ニューヨーク金8月限は続伸。時間外取引では1774.8~1788.0ドルのレンジで推移、前日比4.7ドル安の1776.5ドルとなった。8月限は、高寄りしたのち、ドル高を受けて戻りを売られたが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを背景に押し目は買われて堅調となった。欧州時間に入ると、上げ一服となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は反落した。WTIで、期近の8月物は前日比0.43ドル(1.1%)安の1バレル39.27ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.47~0.43ドル安。その他の限月は0.78~0.44ドル安。新型コロナウイルスの流行を背景に石油需要の回復傾向が鈍化することが警戒されている。米国ではカリフォルニア州やテキサス州の新規感染者数の伸びが引き続き加速している。当局はバーや飲食店に対する規制や、ビーチの閉鎖などで乗り切ろうとしているものの、大規模な外出規制が繰り返される可能性が意識されている。中国の全国人民代表大会が「香港国家安全維持法」を可決し、香港市民の自由や人権を抑制しようとしていることも圧迫要因。中国政府と西側諸国の緊張感がさらに高まった。中国と西側の思想が強く対立しており、西側の批判を浴びつつも中国側が引く姿勢をみせないことは国際社会の懸念要因となっている。一方で、米国に景気回復に向けた芽生えがみられることは相場を支えた。米カンファレンスボードが発表した6月の米消費者信頼感指数は98.1まで上昇し、米ミシガン大学消費者信頼感指数に続き、消費者心理の底打ちがみられた。時間外取引で8月限は軟調に推移。通常取引序盤にかけては38.85ドルまで下落したが、押し目買いが強まると40.08ドルまで上げに転じた。ただ、上値は重くマイナス圏に押し戻されて引けた。改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は続伸。ガソリンやディーゼル燃料の需要回復が期待されている。

シカゴコーン・大豆

コーンは大幅続伸。終値の前営業日比は4.50~15.75セント高。中心限月の9月限は12.75セント高の341.50セント。大豆は続伸。終値の前営業日比は0.50~20.75セント高。中心限月の11月限は20.75セント高の882.25セント。米農務省(USDA)発表の作付報告において今春の作付面積が3月末時点の作付以降から約500万エーカーもの縮小となったことが強気のサプライズとなり買い優勢で運ばれた。また、米株式市場の堅調な足取りも強気材料視されたことも強気要因となった。9月限は一時4月3日以来の高値まで上昇。終値でも340セント台を維持した。新型コロナウイルスの感染拡大や、米国の順調かつ良好な作柄によって低迷していた水準を上抜けた形となった。なお、同日発表された四半期在庫は事前予想を上回ったが、作付け面積のインパクトが強かったため、反応は限られた。


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