朝刊:2020/08/12

ドル高などを背景にゴールドは大幅反落。ダウも取引後半は値を崩し前日比マイナス。オイルも反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続落し、前日比55銭円安・ドル高の1ドル=106円45~55銭で取引を終えた。終盤の一服については、共和党のマコネル上院院内総務が「米景気対策の交渉は行き詰まっている」とFOXニュースで発言したことで、リスク選好の雰囲気が後退した。ただ、ドル安の流れは根強いものの、きょうは円安の動きが優勢となり、ドル安を相殺している。終盤になって下げに転じたものの、米株式市場でダウ平均が大幅に8日続伸していたことで、株高が円安を誘発したようだ。協議が難航している追加経済対策への期待感が株高をフォローしており、トランプ大統領がきのう、キャピタルゲイン課税の減税と中間所得層の所得税減税に言及したことで市場は期待感を更に高めた模様。トランプ大統領は「キャピタルゲイン課税の減税で、さらに多くの雇用が創出される」と述べていた。キャピタルゲイン課税の引き下げには議会の承認が必要だが、一部の顧問が大統領に対して、インフレ調整を通じた減税の大統領令なら発令可能だと助言している。資産売却時に取得価格を物価調整し、インフレによる値上がり分については減額するもので、長期保有の富裕層の投資家にとってはメリットが大きいとも言われている。更に懐疑的な見方が少なくないものの、ロシア政府が世界初のワクチンを承認したと表明したことも雰囲気を改善しているようだ。ロシアは国内外での大規模接種を目指しているという。プーチン大統領は「ワクチンの大量提供を間もなく始められるようなると期待する」とし、自身の娘の1人に接種済みだとも話した。ドル安の流れが根強い中で、ドル円の上昇継続には疑問符が多いものの、夏休みで市場参加者が少なくなる中、ドル円は21日線の水準を回復した。

NYダウ

米株式市場ダウ工業株30種平均は8営業日ぶりに反落し、前日比104ドル53セント(0.4%)安の2万7686ドル91セントで終えた。8日ぶりの反落。終値はダウ工業株30種平均が104.53ドル安の2万7686.91ドル、ナスダック総合指数が185.53安の1万0782.82、S&P500が26.78安の3333.69。共和党のマコネル上院院内総務が「米景気対策の交渉は行き詰まっている」とFOXニュースで発言していたことに敏感に反応した模様。米追加経済対策への期待感から株式市場は買いの動きが続き、ダウ平均はきのうまで7日続伸していた。寄り付きは産業やエネルギー、銀行など出遅れ感のある銘柄中心に買いが先行し、ダウ平均の上げ幅は一時363ドル高まで上昇していた。協議が難航している追加経済対策への期待感が株高をフォロー。また、トランプ大統領がきのう、キャピタルゲインへの減税と中間所得層の所得税減税に言及したことに市場は期待感を示していた模様。トランプ大統領は「キャピタルゲイン課税の引き下げも検討しており、これでさらに多くの雇用が創出される」と述べた。キャピタルゲイン課税の引き下げには議会の承認が必要だが、一部の顧問はインフレ調整を通じた減税の大統領令なら発令可能だと助言している。これは資産売却時に取得価格を物価調整し、インフレによる値上がり分については減額するもので、長期保有の富裕層の投資家にとってはメリットが大きいとも言われている。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は急反落。終値の前日比は、金が96.7~91.4ドル安、中心限月の12月限が93.4ドル安、銀が321.1~326.1セント安、中心限月の9月限が321.2セント安。金12月限は急反落。時間外取引では、ドル高などを背景に手じまい売りが出て急落した。欧州時間に入ると、ドル安となったが、テクニカル要因の売りを巻き込んで一段安となった。日中取引では、手じまい売りが出たことやドル高を受けて急落した。コロナワクチンの早期普及で経済活動の正常化が進むとの思惑から米長期金利が上昇。金利が付かない金の投資妙味が低下した。銀9月限は金急落やドル高などを背景にテクニカル要因の売りが出て急落した。ニューヨーク金12月限は急反落。時間外取引では1983.7~2040.5ドルのレンジで推移、前日比51.7ドル安の1988.0ドルとなった。12月限は、安寄りしたのち、ドル高などを受けて軟調となった。ドル高が一服する場面も見られたが、テクニカル要因の売りが出て一段安となった。日中取引は、ストップロスの売りなどを巻き込んで急落した。その後は、ドル高に振れたことを受けて下げ幅を拡大し、1921.2ドルまで下落した。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は小幅に反落した。WTIで期近の9月物は前日比0.33ドル(0.8%)安の1バレル41.61ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.30~0.33ドル安。その他の限月は0.34~0.25ドル安。新型コロナウイルスによる景気悪化に対処するための追加経済対策をめぐり、米国の共和党と民主党は妥協点を見いだせておらず、共和党のマコネル院内総務が交渉は袋小路に入っていると述べたことが重しとなった。ドル建ての金相場が大幅安となったことはコモディティ市場全体を圧迫。香港や新疆ウイグル自治区の人権問題などをめぐり、米中関係の悪化による景気見通しの不透明感が金相場を過去最高値圏に押し上げてきたが、先週末から利益確定の売りが続いている。香港では、民主派メディア創業者の黎智英氏のほか、民主活動家の周庭氏が釈放された。米エネルギー情報局(EIA)が発表した月報で、2020年の米原油生産見通しが日量1126万バレルまで下方修正されたことは支援要因。従来は日量1163万バレルだった。今年や来年の米国の需要見通しも引き上げられた。ただ、2021年の米原油生産見通しは1114万バレルに上方修正されている。ロシアで承認された新型コロナウイルスのワクチンは材料視されていない。短期間で開発が行われたことで安全性や効果が疑問視されている。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月が小幅続伸。終値の前営業日比は1.00セント安~1.00セント高。中心限月の12月限は0.50セント高の323.50セント。大豆は期近の中心限月が続伸。終値の前営業日比は3.00セント安~1.50セント高。中心限月の期近11月限は0.25セント高の873.50セント。米産地が強風に見舞われ、一部のコーンに倒伏が見られることを受け、その被害に対する懸念が買いを支援する要因となった。一時は前日までの下値のもちあい圏を上抜く動きも見られたが、米農務省(USDA)による月例需給報告の発表を控えるなか玉整理基調が強まったため、上げ幅は限られた。12月限は、323.25セントで取引を開始した後に値位置を切り上げたが、その後のアジアの時間帯は325.25~326.25セントの狭いレンジ内での高下にとどまった。


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