朝刊:2020/08/27

ゴールドは急反発。ダウも反発。明日のFRBの講演に市場は注目。オイルは三日続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発し、前日比40銭円高・ドル安の1ドル=105円95銭~106円05銭で取引を終えた。きょうの為替市場はNY時間に入ってドル安が再び優勢となり、ドル円は戻り売りが優勢となった。ドル円は今週、月末接近に伴うポジション調整も加わり、買い戻しが優勢となった。きのうは106円台半ばまで上昇していたが、きょうはその動きが一服している。本日の21日線が105.95円付近に来ており、その水準をブレイクしてくるか注目される。市場は明日のFRB年次シンポジウムでのパウエルFRB議長の「枠組み見直し」についての講演に注目している。きょうの市場はその結果待ちの雰囲気も強かった。これまでFRBはインフレ目標2%を掲げ、物価を2%未満に抑制することを目指していた。しかし、パンデミック後の景気回復も初期の急回復から、感染第2波の拡大で鈍化傾向も見られている。そのような中でFRBは、これまでのインフレ目標を緩めて、低金利の長期化を図ろうとしている。市場では、これまでの「インフレ目標2%」を例えば、「中長期的なインフレ目標を平均で2%」といった表現に変更することによって、2%を超えるインフレも、ある程度許容できるように変更するとの見方が出ている。但し、明日のパウエル議長の講演で具体的にどこまで踏み込んで来るかは未知数。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。前日比83ドル48セント(0.3%)高の2万8331ドル92セントと半年ぶりの高値で終えた。後半に入ってダウ平均はプラスに転じた。終値はナスダック総合指数が198.59高の1万1665.06、S&P500が35.11高の3478.73。IT・ハイテク株への買いが強まり、ナスダックが大幅高となる中で、ダウ平均も上昇に転じた格好。ただ、明日のFRBの年次シンポジウムでのパウエルFRB議長の講演を控えて様子見気分も強い。議長はハト派姿勢を強調するものと見られるが、市場が注目している枠組み見直しについて、どこまで踏み込んで来るかは未知数。きょうの市場はその結果待ちの雰囲気も強かった。エネルギーや銀行株は上値が重い展開が続いたものの、IT・ハイテクへの買いが強まった。取引開始前までに発表になったセールスフォースやHPエンタープライズの決算が好調だったことが、IT・ハイテク株の買い戻しに拍車をかけたようだ。特にセールスフォースは、前日はダウ採用銘柄に選出されたことで上昇していたが、きょうは決算を受けて急伸している。5-7月期決算を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回ったほか、ガイダンスも公表しており、見通しを大きく上方修正した。アナリストからはモンスター級と今回の決算を絶賛する声も聞かれた。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は急反発。終値の前日比は、金が28.5~29.4ドル高、中心限月の12月限が29.4ドル高、銀が116.9~121.6セント高、中心限月の12月限が117.8セント高。金12月限は急反発。時間外取引では、米国債の利回り上昇によるドル高を受けて軟調となった。日中取引では、強い米耐久財受注を受けて12日以来の安値1908.4ドルを付けたのち、ドル高一服をきっかけに急反発した。銀12月限は日中取引でのドル高一服や金急伸を受けて急反発した。ニューヨーク金12月限は急反発。時間外取引では1918.1~1939.3ドルのレンジで推移、前日比0.1ドル高の1923.2ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、米国債の利回り上昇によるドル高を受けて戻りを売られて軟調となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は3日続伸。WTIで期近の10月物は前日比0.04ドル(0.1%)高の1バレル43.39ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.04ドル高。その他の限月は0.12ドル安~0.07ドル高。大型ハリケーン「ローラ」によって米メキシコ湾岸の石油施設に被害が発生する見通しであることことが相場をやや押し上げた。「ローラ」の中心部は石油施設が集中するテキサス州やルイジアナ州の境界付近に上陸すると予報されている。「ローラ」はハリケーンの勢力を示す5段階のカテゴリーのうち、上から2番目の強さであるカテゴリー4まで成長しており、甚大な被害が発生する公算。ただ、石油関連施設だけでなく地域経済に甚大な影響を及ぼす見通しであることから、コロナ禍にあえいでいる米経済をさらに圧迫し、景気回復が遅れることも警戒されており、需給面では強弱が対立している。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報が堅調な内容だったことも支援要因。製油所稼働率が82.0%まで、石油製品需要が日量1961万9000バレルまで回復し、それぞれコロナショック後の最高水準となった。このうちガソリン需要は日量916万1000バレルとほぼ前年並みの水準まで持ち直した。留出油の在庫は高止まりしているものの、過剰に積み上がった原油や石油製品の在庫は取り崩される方向にある。世界的に新型コロナウイルスの流行が続いていることから景気見通しの不透明感が根強く、石油需要の下振れ懸念が拭えないことは上値を抑制した。米国の一日あたりの感染者数はピークアウトしているが、先週からの水準は4万人前後と依然として多い。

シカゴコーン・大豆

コーンは概ね小幅反落。終値の前営業日比は1セント安~変わらず。中心限月の12月限は0.25セント安の354.25セント。大豆は期近が大幅続伸。終値の前営業日比は4.50セント安~5.75セント高。中心限月の11月限は4.00セント高の924.25セント。前日に大きく上昇した後で買い警戒感が強まるなか、米産地での降雨予測が発表されたことで利益確定のための売りが膨らんだ。ただ、米中通商協議の進展を受けた中国向け輸出用需要の拡大期待の高まりや、米産地での作柄引き下げとこれに伴うイールド(単収)の下方修正観測が下値を指示する要因となったため、下げ幅は限られた。353.75セントで取引を開始した12月限はこの日は351.25~355.00セントと比較的狭いレンジ内での高下にとどまった。取引開始後すぐに355セントの高値に達したが、そこで伸び悩んだことからアジアの時間帯の終盤に軟化。欧州の時間帯以降は引けを迎えるまで、一時的に値を落とす場面が見られながらも、概ね353~354.75セントのレンジ内で高下。急伸後で修正ムードが強いながらも、米産地でのイールド低下観測や米中通商協議の進展期待に下値を支えられており、マイナスサイドでの終了になったが、この日の高値に近い水準で終えている。


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