朝刊:2020/09/04

ダウは急反落。ゴールドも続落。米雇用統計発表を前にして調整か。オイルも小幅続落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいとなり、前日と同じ1ドル=106円15~25銭で取引を終えた。一時106円割れを試す動きも見られた。きょうの市場は前日に引き続きドル買い戻しの動きを強めた。ドル円も106.50円近辺まで一時上昇する場面が見られたが、米株式市場がIT・ハイテク株中心に調整色を強め、ダウ平均が一時1000ドル超下落する中で、ドル円はリスク回避の円買いに押されている。しかし、106円台は維持されている。明日は米雇用統計が発表され、それを見極めたい雰囲気も強い。きょうは米新規失業保険申請件数が発表されていたが、予想ほど申請件数は増加していなかったものの、改善の鈍さは示唆していた。雇用の回復はここに来て鈍化傾向も指摘されており、明日の米雇用統計の結果を確認したいとろこでもある。ただ、予想よりも強い内容だったとしても、FRBが低金利長期化のスタンスを変更するとは思われない。むしろ、弱い内容であれば、そのスタンスを裏付ける格好となり、ドル売りが再開する可能性もありそうだ。いずれにしろ、9月相場に入ってドル安の流れが一服しており、ドル円も買い戻しが見られているものの、上値に慎重な展開に変わりはないものと思われる。

NYダウ

米株式相場の先行き不透明感ががにわかに強まってきた。3日はダウ工業株30種平均が前日比807ドル安の2万8292ドルと6月中旬以来の下げとなり、ナスダック総合株価指数も5%安で終えた。一時1000ドル超に下げ幅を拡大する場面も見られた。前日比は、ナスダック総合指数が598.34安の1万1458.10、S&P500が125.78安の3455.06。きょうはIT・ハイテク株に売りが強まり、ナスダックも5%急落。特にIT・ハイテク株が調整色を強める材料は見当たらないが、過熱感も高まっていたことから、9月相場に入って一旦利益確定売りが強まったものと見られる。エネルギーや銀行株といった、これまで上値の重かった出遅れ銘柄には、前半こそ買いも入っていたものの、市場全体のムードに押され下げに転じている。しかし、航空やクルーズといった旅行関連の銘柄には物色の矛先が向かっていた。感染第2波も一旦収束の兆しを見せ始めている中で、ワクチン開発への期待が高まっており、それらの銘柄をサポートしたようだ。米疾病対策予防センター(CDC)が先週、50の各米州と5つの大都市の公衆衛生当局に対して10月下旬から11月初めまでにワクチン配布の準備すべきと通知したとの報道がきのう流れていた。先週のトランプ大統領が共和党大会のスピーチでは「ワクチンが年末までに到着する可能性がある」と言及。また、感染症の専門家からも、データが圧倒的に陽性であった場合、臨床試験が完了する前に特定グループでワクチンが利用できる可能性があるとも語っていた。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は続落。終値の前日比は、金が8.9~6.7ドル安、中心限月の12月限が6.9ドル安、銀が56.8~50.7セント安、中心限月の12月限が52.0セント安。金12月限は続落。時間外取引では、欧州中央銀行(ECB)のユーロ高に対する懸念からドル高に振れたことを受けて売り優勢となった。日中取引では、ドル安見通しに変わりはなく、押し目を買われたが、ドル高が再開すると、戻りを売られて軟調となった。ドルが対ユーロで上昇し、ドルの代替投資先とされる金先物は売りが優勢となった。銀12月限はドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。ニューヨーク金12月限は続落。時間外取引では1932.0~1956.6ドルのレンジで推移、前日比4.1ドル安の1940.6ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、欧州中央銀行(ECB)のユーロ高に対する懸念からドル高に振れたことを受けて戻りを売られた。日中取引はドル安見通しに変わりはなく、押し目を買われ、1953.6ドルまで上昇した。また米貿易赤字が拡大し、ユーロ安が一服したことも下支えになった。ただドルを買い戻す動きが再開すると、金の戻りは売られた。時間外取引の安値を割り込むと、1927.2ドルまで下落した。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続落した。WTIで期近の10月物は前日比0.14ドル(0.3%)安の1バレル41.37ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.14~0.13ドル安。その他の限月は0.11ドル安~0.42ドル高。米株式市場の急落や米新規失業保険申請件数の改善が緩慢であることが嫌気された。ダウ平均株価は一時4ケタ超の下げとなった。米新規失業保険申請件数は88.1万件まで減少したが、歴史的な高水準を維持。2007年から始まった世界金融危機の当時の水準を上回っている。ハリケーン「ローラ」によって被害を受けた製油所の改修が季節的な要因を含めて長引き、原油在庫が増加に転じることが警戒された。米国では夏場のガソリンの需要期が終了し、ヒーティングオイルを含む留出油の需要拡大に備える時期に向かうが、コロナショックで留出油の在庫はかなり積み上がっており、冬場の原油需要は不透明。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて反落。終値の前営業日比は5.25~0.50セント安。中心限月の期近12月限は5.00セント安の353.75セント。大豆は期近の主要限月は続伸。終値の前営業日比は6.00セント安~6.25セント高。中心限月の11月限は4.00セント高の966.00セント。翌週に米農務省(USDA)発表の月例需給報告の発表を控えるなかポジション調整色が強い中での推移となった。これまでの上昇で産地の作柄悪化とイールド引き下げ観測に織り込み感が広がるなか、転売が膨らんだことで値位置を切り下げた。USDA発表の週間純輸出成約高は強気な内容だったもののドル高傾向に相殺されたほか、欧米株式市場の軟調な足取りも売りを呼ぶ要因となった。この日の終値は前日の安値を割り込んでおり、売り優勢の形が強まりつつある。12月限は、358.25セントで取引を開始した後、欧州の時間帯を終えるまでは米産地の一部での土壌水分乾燥とこれに伴うイールド引き下げ観測が手掛かりとなるなか、357.25セントを下値支持線にする底意の強い足取りを演じていた。


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