朝刊:2020/09/15

久方ぶりのダウは大幅続伸。ゴールドも大幅反発。オイルは小反落。ドル円は105円台半ばで推移。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前週末比40銭円高・ドル安の1ドル=105円70~80銭で取引を終えた。きょうの市場は米株が大幅に続伸するなど、先週までの不安定な雰囲気が一服している。ワクチン開発への期待が再度膨らんでいるほか、TIKTOKの買収を巡る動きに前進が見られそうなことも雰囲気改善につながったようだ。そのような中で為替市場ではドル売りが再開しており、ドル円を圧迫。今週はFOMCが予定されているが、枠組み見直しに注目しているようだ。これまでのインフレ目標2%を、平均2%に変更することで、許容範囲を拡大させ、FRBは低金利の長期化を強調して来ると見られている。今週のFOMCで具体的に打ち出すかどうかは未知数だが、先日のパウエルFRB議長の講演に引き続き、少なくともそれに向けたヒントは示されるものと期待されているようだ。また、市場はきょう自民党の新総裁に就任し、次期首相に内定している菅官房長官の内閣人事に注目している。菅長官はアベノミクスを継承する意向を示しており、市場には安心感が広がっているが、実際にどのような経済政策や人事を示すのか注目しているようだ。なお、麻生財務相は留任との報道が流れていた。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。前週末比327ドル69セント(1.2%)高の2万7993ドル33セントで終えた。大型M&A(合併・買収)のニュースが相次ぎ、市場心理の改善につながった。上げ幅は一時400ドル超に拡大する場面もみられた。終値はナスダック総合指数が203.11高の1万1056.65、S&P500が42.57高の3383.54。ワクチン開発への期待やTIKTOK買収を巡る動きが株式市場のムードを高めたようだ。ワクチン開発に関しては、臨床試験を中断していたアストラゼネカが試験を再開したこや、ファイザーのCEOの発言が期待感を高めている。ファイザーのブーラCEOはテレビ番組で、「ワクチンが米国で年末までに一般向けに配備される公算が大きい」との見通しを示した。また、TIKTOK買収に関してはオラクルが勝利しそうだとの報道が流れている。オラクルは買収ではなく、事業提携の形を模索し、TIKTOKの親会社である中国のバイトダンスはマイクロソフトとの交渉を打ち切った。先週はIT・ハイテク株中心に大きく売りが強まっていたが、複数の大手金融機関から、過去のパターンの通りであれば調整は終わりが近い可能性があるとのレポートも伝わっていた。今回の売りは、ペースは速いものの金融危機以降に見られたパターンの範囲内だという。また、相場下落の根底にあるオプションのポジション形成は正常に戻ったの見方も示されている。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が15.2~16.6ドル高、中心限月の12月限が15.8ドル高、銀が49.0~50.2セント高、中心限月の12月限が49.8セント高。金12月限は反発。時間外取引では、ワクチン開発に対する期待感からリスク選好のドル安となったことを受けて堅調となった。ただ買い一巡後は手じまい売りなどが出て上げ一服となった。日中取引では、ドル安を受けて押し目を買われた。時間外取引の高値を突破すると、テクニカル要因の買いが入って上値を伸ばした。米連邦準備理事会(FRB)が今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和的金融政策の長期化を改めて示し、金市場に資金が流入するとの思惑も金相場を支えたとの指摘もあった。銀12月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。ニューヨーク金12月限は反発。時間外取引では1945.2~1960.5ドルのレンジで推移、前日比4.0ドル高の1951.9ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、ワクチン開発に対する期待感からリスク選好のドル安となったことを受けて堅調となった。ただ買い一巡後は手じまい売りなどが出て上げ一服となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は小反落した。WTIで、期近の10月物は前日比0.07ドル(0.2%)安の1バレル37.26ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.09~0.07ドル安。その他の限月は0.09ドル安~0.30ドル高。ハリケーン「サリー」が米メキシコ湾岸に上陸しようとしていることや、石油輸出国機構(OPEC)の月報、米エネルギー情報局(EIA)の掘削生産性報告(DPR)などに目立った反応はなく、小動きに終始した。先週までの調整安が一巡し、模様眺めムードが強まっている。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、OPEC加盟国と非加盟国による共同技術委員会(JTC)や共同閣僚監視委員会(JMMC)が行われる。ハリケーンに発達した「サリー」はカテゴリー2まで勢力を強めた後、中心部はミシシッピ州ビロクシ付近に上陸する見通し。従来の予報ではルイジアナ州ニューオリンズを直撃すると予報されていた。ビロクシ付近は石油関連施設があまりない地域であることから生産や供給への影響は限定的とみられている。OPECが公表した月報で、7月の経済協力開発機構(OECD)加盟国の商業在庫は前月比450万バレル減の32億3100万バレルとなった。コロナショック後の過剰在庫の増加が一巡した。一方で、2020年の需要見通しは日量9023万バレルに下方修正された。従来は同9063万バレルだった。2021年の需要見通しは従来の同9763万バレルから同9686万バレルに引き下げられた。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月が続伸。終値の前営業日比は7.50セント安~1.00セント高。中心限月の期近12月限は1.00セント高の369.50セント。大豆は総じて続伸。終値の前営業日比は4.50~13.75セント高。中心限月の期近11月限は3.50セント高の999.50セント。中国向けの大口成約が新たに発表されたことが買いを支援した。一時は3月16日以来の高値まで上昇したものの、続伸後で上値警戒感が強まったことに加え、米国での収穫進行が見込まれるなか、これからの現物供給量の増加観測が重石となるなか転売が入り、上げ幅を縮小して取引を終えた。なお、9月当限はこの日、納会だった。この日、12月限は368.50セントで取引を開始した後は、前週末の強気な足取りを引き継いでアジアの時間帯は概ね370セント台で推移した。欧州の時間帯も前半は強い足取りを維持したものの次第に軟化し後半に370セントを割り込むと、シカゴの時間帯を迎える頃には367.25セントの安値まで一気に下押された。これまでの上昇で修正からの転売が膨らんだ。


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