朝刊:2020/10/07

米大統領の発言からダウは大幅安。ゴールドも大きく下げる。オイルは続伸。ドル円は105円半ばで推移。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は小反発し、前日比10銭円高・ドル安の1ドル=105円60~70銭で取引を終えた。トランプ大統領が民主党の景気対策案を拒否し、追加経済対策の協議を大統領選後まで停止すると発表したことが引き金となった。ペロシ下院議長ムニューシン米財務長官の協議が続いていたことから、市場は大統領選前の合意への期待を高めていた分、失望感が強まった模様。為替市場はリスク回避のドル買いが優勢となった。ただ、ドル円は狭い範囲での上下動が続き、105円台半ばでの上下動に終始している。前日は買いが優勢となり、ポイントとなっている21日線を上回る動きを見せていたが、105.80円から上にはなお慎重なようだ。米国債利回りは長期ゾーン中心に上昇がみられているものの、ドル円のサポートにはなっていない。今週の米国債入札が過去最大規模となることから、それに向けた売りも出ているようで、利回りは上昇しているものとみられている。米追加経済対策への期待は大きいものの、同時に財政赤字の拡大も伴う。一方でインフレ期待は高まっていないことから、ドル高を誘発するような材料にはなっていない模様。きょうはトランプ大統領の発言で利回りは急低下している。FRBの低金利政策の長期化が見込まれる中で、市場のドルに対する見方は弱気が多く、ドル円にもさほど強気にはなれないようだ。ただ、本日の21日線は105.45円付近に来ているが、その水準は維持しており、リバウンドの流れは堅持している。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比375ドル88セント(1.3%)安の2万7772ドル76セントで終えた。終値はナスダック総合指数が177.88安の1万1154.61、S&P500が47.66安の3360.97。トランプ大統領が民主党の景気対策案を拒否し、追加経済対策の協議を大統領選後まで停止すると発表したことが引き金となっている。ペロシ下院議長ムニューシン米財務長官の協議が続いていたことから、市場は大統領選前の合意への期待を高めていた分、失望感が強まった模様。IT株の下げが全体を圧迫していたものの、下値では押し目買いも見られ、前半の米株式市場は堅調に推移していた。しかし、トランプ大統領の発言で一気に失望売りが出た格好。IT株の下げについては、米下院が、テクノロジー産業の競争について調査しており、アマゾンやアップルといった巨大企業の寡占を阻止するために独禁法の改正を含む抜本的な改革案を用意していると伝わっていた。きょうはボーイングの下げがダウ平均を圧迫。向こう10年の長期見通しを公表しており、パンデミックにより航空機への需要は低迷し、長期の納入見通しを昨年から11%下方修正した。2030年まで回復は難しいとの見方から、大型機の納入は2029年まで15%縮小するとの見方も示した。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反落。終値の前日比は、金が11.4~10.7ドル安、中心限月の12月限が11.3ドル安、銀が65.9~63.2セント安、中心限月の12月限が63.9セント安。金12月限は反落。時間外取引では、新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領が退院するなか、ユーロ高一服を受けて軟調となったが、欧州時間に入ると、押し目を買われた。日中取引では、ドル安一服を受けて戻りを売られると、米大統領の追加経済対策の協議を停止するとの発言をきっかけに下げ幅を拡大した。米株式相場が昼すぎまで堅調に推移し、実物資産の裏付けがあって投資家のリスク回避姿勢が強まった際に買われやすい金先物の売りを誘った面もあった。銀12月限は、ドル安一服や金軟調を受けて売り優勢となった。ニューヨーク金12月限は反落。時間外取引では1910.8~1924.0ドルのレンジで推移、前日比3.0ドル高の1923.1ドルとなった。12月限は、安寄りしたのち、新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領が退院するなか、ユーロ高一服を受けて軟調となったが、欧州時間に入ると、米国の追加経済対策の合意期待などを受けて押し目を買われた。日中取引は、株高などリスク選好の動きを受けて1927.0ドルまで上昇した。その後は、ドル安一服を受けて上げ一服となった。その後は、トランプ米大統領の追加経済対策の協議を停止するとの発言を受けてドル高が進むと、一段安となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続伸した。WTIで期近の11月物は前日比1.45ドル(3.7%)高の1バレル40.67ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比1.43~1.45ドル高。その他の限月は0.42~1.38ドル高。大型のハリケーン「デルタ」が米メキシコ湾岸に向かっており、一時的に供給が減少することが相場を押し上げた。「デルタ」はカテゴリー4のハリケーンまで勢力を強めている。ハリケーンの脅威を示すカテゴリーは1~5で、5が最大級の勢力であることを示す。「デルタ」はカリブ海を移動しメキシコのユカタン半島に向かっているが、米内務省安全環境執行局(BSEE)によると、米国の海上油田の約29%の生産がすでに停止している。ノルウェーで賃上げをめぐるストライキが続いており、日量で約33万バレルの減産が発生していることも引き続き支援要因。労働組合は合意がなければストを10日まで延長すると発表している。コロナショック後の追加景気対策について、トランプ米大統領が民主党案を拒否し、協議を来月の米大統領選後まで停止すると発表したことは重し。ムニューシン米財務長官とペロシ下院議長が協議を続けていたことによる期待感が失望感に変わった。米経済は回復する方向にあるものの、雇用の伸びは鈍化しており、追加対策が必要であるとの指摘が多い。

シカゴコーン・大豆

コーンは概ね堅調。終値の前営業日比は1.00~5.50セント高。中心限月の期近12月限は5.50セント高の385.00セント。大豆は総じて大幅続伸。終値の前営業日比は変わらず~22.50セント高。中心限月の期近11月限は22.50セント高の1044セント。乾燥による需給引き締まり観測を受けて急伸した大豆、小麦市場の堅調な足取りが買い支援要因となった。また、USDAによる月例需給報告を控えて玉整理のための買戻しが見られたことも強気材料視されたが、独自の需給に関する新規材料は見られなかったため、3銘柄の中で上げ幅は最も狭かった。378.50セントで取引を開始した後に値を引き上げたが、その後のアジアの時間帯は379.75~380.75セントのレンジ内での高下にとどまり、欧州の時間帯も後半に強含んだが382セント台に達すると伸び悩みに転じた。


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