朝刊:2020/10/28

パンデミックの影響懸念が拭い去れない中、ダウは続落。ゴールドは小幅続伸。オイルは反発。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に反発した。前日は米国での感染第3波の来襲や、米追加経済対策が依然として難航する中でリスク回避の動きが強まった。為替市場はドル買いが強まり、ドル円は一時105円台を回復する場面も見せていた。きょうも米株は軟調な動きを見せており、リスク回避の雰囲気は続いている。しかし、為替市場ではドル買いが一服しており、ドル円も戻り売りに押された。また、前日に105円台を維持できなかったことも大きいであろう。105円台の上値が重いことが確認された格好となっており、短期筋の見切り売りも出ているのかもしれない。テクニカル的にも7月初旬からの下降トレンドは依然として損なわれておらず、下値警戒感は根強いとの声も少なくない。来週は米大統領選の投開票日が控えており、それに向けたポジション調整も観測されている。トランプ大統領、バイデン候補どちらが勝利しても、財政赤字が急増する可能性があり、それに加えFRBの低金利長期化を考えると、しばらくドルは買えないとの見方も多いようだ。目先は先週の安値104.35円付近が下値メドとして意識。ユーロドルはNY時間にかけて買い戻しの動きが見られ、1.18ドル台前半での値動きとなっている。ロンドン時間には一時1.17ドル台に下落する場面が見られた。米国で感染第3波が拡大していることや、来週の米大統領選への不透明感もあって、リスク回避のドル買いが続くとの見方もあるようだ。ただ、ドル安の見方は根強く、1.17ドル台に入ると、値ごろ感からの買いも出てくる模様。21日線が1.1775ドル付近に来ており下値サポートとして意識されるが、その水準は維持されており、上向きの流れは維持されている。ただ、後半には伸び悩む動きが見られた。フランスで1日のウイルス感染の死者数が523人に達したことで不安感が広がっている模様。新規感染者数もこの24時間で3万3417人となった。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落した。前日比222ドル19セント(0.8%)安の2万7463ドル19セントで終えた。終値は、ナスダック総合指数が72.42高の1万1431.35、S&P500が10.29安の3390.68。前日もムニューシン米財務長官とペロシ下院議長が追加経済対策について協議していたが、米大統領選前の合意は難しいとの見方が有力視されていることが重石となっているほか、この日の決算を受けてキャタピラーや3Mの株価が軟調に推移していることもムードを押し下げた。キャタピラーは決算自体は予想を上回る好調な内容を示したものの、建設機械の小売販売が9月までの3ヵ月ベースで20%減少しており、パンデミックによる影響は最悪期を脱したのかどうかについても明言を避けた。投資家に安心感を与えるほどの内容ではないとの見方になっているようだ。一方、IT・ハイテク株には買い戻しが入っている。AMDによる同業のザイリンクスの買収が伝わったこともフォローとなっているようだ。ただ、米大統領選まであと1週間となる中で、ポジション調整の動きも見られ、積極的に買戻しを試す動きまでは見られていない。今週はGAFAの決算が控えていることもあるようだ。IT・ハイテク株の決算については、全体の純利益が前年比で0.3%の減益が見込まれている。ただ、S&P500企業の18.4%減よりは好決算が見込まれているようだ。なお、きょうは引け後にマイクロソフトが決算を発表予定。

NY貴金属

ニューヨーク金は小幅続伸、銀は反発。終値の前日比は、金が5.8~6.2ドル高、中心限月の12月限が6.2ドル高、銀が13.7~15.3セント高、中心限月の12月限が15.0セント高。金12月限は小幅続伸。時間外取引では、1900ドル割れとなる場面があったが、ドル高一服から押し目買いの動きは根強く、下値を切り上げ、1904ドル台に戻した。日中取引では、ドルが弱含み商状で推移に支援された。11月3日に米大統領選挙を控え、買い玉の整理の動きもあり、上げ幅は限定的ながら中盤から後半にかけてもジリ高となり、堅調に引けた。欧米での新型コロナウィルス感染第3波から景気への先行き不安から金を安全資産として買う動きが感じられた。時間外取引の高値1913ドルをわずかに上抜き、1913.8ドルの高値をつけたが、23日の高値1917.3ドルにさえ届かず。米10年債利回り低下も支援材料となったが、ユーロドルが小動きのため、上伸力を欠いた。米景気の先行き不透明感からリスク回避目的の金買いを促した。米長期金利が低下し、金利の付かない金の投資妙味が増した面もあった。銀12月限は、金が堅調に推移したことに支援された。日中取引で一時、軟化する場面があったが、前日の安値を試すことなく戻り歩調となり、小幅高で引けた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場が3営業日ぶりに反発した。WTIで期近の12月物は前日比1.01ドル(2.6%)高の1バレル39.57ドルで終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.98~1.01ドル高。その他の限月は0.42~0.96ドル高。熱帯性暴風雨「ゼータ」が米メキシコ湾岸に向かっており、米原油生産量が一時的に減少していることが相場を押し上げた。「ゼータ」はカテゴリー1のハリケーンまで勢力を強め、ルイジアナ州ニューオーリンズ付近に上陸する見通し。米内務省安全環境執行局(BSEE)によると、米国の海上油田の49%がすでに生産を停止しており、日量91万5000バレルの減産となっている。ただ、ロイター通信の報道によると「ゼータ」の進路付近にある少なくとも5つの製油所は稼働を続けるもよう。世界的に新型コロナウイルスが再流行し、欧州を中心に経済活動が抑制されていることは重し。石油需要の下振れ見通しが強まっている。世界全体の感染者数の伸びは再び加速する方向にある。ロシア、フランス、スペイン、英国、イタリアなどでは一日あたりの感染者数が急拡大している。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月は続落。終値の前営業日比は2.25セント安~1.25セント高。中心限月の期近12月限は1.75セント安の416.00セント。大豆は概ね反落。終値の前営業日比は、8.25~0.75セント安。中心限月の期近11月限は5.50セント安の1082.25セント。ドル安傾向が手掛かりとなって買われ、19年7月15日以来の水準まで上昇する場面が見られたが、上昇後の修正のための転売が見られたことや、米産地での降雨または降雪観測を受けて小麦市場が軟調に推移していることが弱材料となるなか、マイナスサイドに値を落として取引を終えた。416.75セントで取引を開始した12月限は中盤にかけて上昇し、一時は422.25セントの高値を付けながらもその後反落に転じた。前週に騰勢を演じた後、週明けとなった前日の取引で反落に転じたことで修正一巡感感が強まり、買い戻す動きが広がった。欧州の時間帯に421.75セントまで上昇した後に地合いを緩める場面が見られながらも、シカゴの時間帯を迎えると再び騰勢を強め、422.25セントの高値に達した。ただ、その後は転売が膨らんで引けにかけて値位置を切り下げる足取りを演じ、引け間際は417セントが上値抵抗線に転じるなかでの安もみ場面を演じ、この日の安値圏で取引を終えている。


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