朝刊:2020/11/06

リスク選好ムードはまだまだ健在か。ダウは500ドル以上高。ゴールドも急反発。オイルは反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場はドル安が続いており、ドル円は103円台に下落。強いサポートとなっていた9月安値の104円ちょうどの水準を下回っており、早期に戻せるか注目される。今度は104円ちょうどの水準が上値を抑えるようであれば、下値警戒感が強まりそうだ。米大統領選は予想外の大接戦となっているが、民主党のバイデン候補が次期大統領に就任しそうな情勢だ。トランプ陣営からは投開票への疑念が示され、最高裁への上訴など法的措置を検討しており法廷闘争のリスクが強まっている。一方、議会選挙の開票も続いており、民主党は下院では過半数確保がほぼ確実な情勢だが、上院は拮抗している。微妙なラインではあるが、現段階では共和党が過半数を維持しそうな情勢だ。市場の一部が期待していたホワイトハウスも議会も民主党圧勝というブルーウェイブのシナリオは崩れそうな気配だ。ただ、市場は比較的落ち着いた反応を見せている。大胆な財政出動は容易に打ち出せない不安はあるものの、それでもある程度の規模は打ち出されるとの楽観的な見方や、米国債の供給増や財政赤字への懸念が後退しており、このところ上昇が強まっていた米国債利回りが急速に戻している。イールドカーブも急速にフラット化しており、それがドルを圧迫しているとの指摘も聞かれる。米大統領選を通過して米株式市場も買い戻しを強めるなどリスク選好の雰囲気は温存されておりドルを圧迫。加えて、イールドカーブの急速なフラット化もドルを圧迫。複数の圧力がドルの重石となっているのかもしれない。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前日比542ドル52セント(1.9%)高の2万8390ドル18セントで終えた。終値は、ナスダック総合指数が300.15高の1万1890.93、S&P500が67.01高の3510.45。米大統領選は予想外の大接戦となっているが、民主党のバイデン候補が次期大統領に就任しそうな情勢だ。トランプ陣営からは投開票への疑念が示され、最高裁への上訴など法的措置を検討しており法廷闘争のリスクも強まっている。一方、議会選挙の開票も続いており、下院では民主党の過半数確保がほぼ確実な情勢だが、上院は拮抗している。微妙なラインではあるが、現段階では共和党が過半数を維持しそうな情勢だ。市場の一部が期待していたホワイトハウスも議会も民主党圧勝というブルーウェイブのシナリオは崩れそうな気配もある。この状況を受け株式市場は楽観的な雰囲気に包まれている。大胆な財政出動は容易に打ち出せない可能性はあるものの、ある程度の規模は期待できる。一方、上院が共和党であれば、民主党が主張している巨大IT企業をはじめとした積極的な規制導入の可能性は弱くなるとの期待もあるようだ。税制面でも一段と歩み寄りが見られるだろうとの見方も出ている。トランプ減税を元に戻すことが、マコネル上院院内総務ら共和党上院議員の議題の中心になるとは想像しにくいという。なお、午後になってFOMCの結果が公表されたが、大方の予想通りに政策変更はなかった。声明も概ね前回と同様。パウエル議長は会見で、最近の感染拡大への懸念を示し、下振れリスクの広がりに言及。必要ならば追加緩和の可能性を示唆した。ある程度想定範囲内でもあることから、株式市場の反応は限定的だった。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は急反発。終値の前日比は、金が50.5~51.3ドル高、中心限月の12月限が50.6ドル高、銀が127.6~130.7セント高、中心限月の12月限が129.8セント高。金12月限は急反発。時間外取引では、リスク選好のドル安を受けて堅調となった。英中銀の資産買入枠拡大も支援要因となった。日中取引では、株高・ドル安を受けて上値を伸ばし、9月21日以来の高値1954.3ドルを付けた。金市場への資金流入が続くとの期待が相場を支えた。銀12月限は、リスク選好の動きや金急伸を受けて買い優勢となり、10月12日以来の高値2550.5セントを付けた。ニューヨーク金12月限は急反発。時間外取引では1902.2~1930.1ドルのレンジで推移、前日比32.7ドル高の1928.9ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、リスク選好のドル安を受けて堅調となった。欧州時間に入ると、英中銀の資産買入枠拡大も支援要因となった。日中取引は株高・ドル安を受けて上値を伸ばし、9月21日以来の高値1954.3ドルを付けた。買い一巡後は上げ一服となったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和が示唆され、押し目は買われた。米大統領選の接戦が警戒されたが、民主党のバイデン元副大統領が優勢となり、リスク選好の動きが戻った。トランプ米大統領が不正で法廷闘争に持ち込むとしたが、選挙結果に影響しないとの見方もあり、株高・ドル安となった。また英中銀の追加緩和決定もドル安要因となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場が4営業日ぶりに反落した。WTIで期近の12月物は前日比0.36ドル(0.9%)安の1バレル38.79ドルで終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.36ドル安。その他の限月は0.38~0.27ドル安。新型コロナウイルスが欧州を中心に再流行し、感染拡大を抑制するための経済的な制限強化によって石油需要が減少する見通しであることが重しとなった。部分的なロックダウンが再び行われるドイツでは新規感染者数の伸びが依然として加速しており、過去最多となる3万人超となった。欧州だけでなく、世界最大の石油消費国である米国でも一日あたりの感染者数が10万人の大台を上回り、過去最多を記録した。感染症が広がりやすい冬場に向かうことで、米国での爆発的な感染拡大が警戒されている。米大統領選の決着がついていないことも圧迫要因だが、外国為替市場ではドル安が鮮明で、主要な米株価指数は再び過去最高値圏に切り返すなど、あまり懸念されていない。英中銀が債券購入プログラムを1500億ポンド拡大し、残高目標を8950億ポンドに引き上げたことは支援要因。出口の見えていないコロナ禍のなかで、コモディティ市場にも余剰資金の流入が期待されている。米連邦公開市場委員会(FOMC)は現行の金融緩和策を据え置いた。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の中心限月が続伸。終値の前営業日比は変わらず~4.00セント高。中心限月の期近12月限は4.00セント高の409.25セント。大豆は期近の中心限月が大幅続伸。終値の前営業日比は、9.75~22.75セント高。中心限月の期近1月限は17.50セント高の1103.75セント。  米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が強気な内容だったことが強気材料となった。また、ドル安傾向となったことで今後も輸出が好調を維持するとの期待感や、アジアに続く欧米株式市場の堅調、大豆高も買いを促す一因となった。405セントで取引を開始した後に値位置を切り上げながらも、欧州の時間帯を終える頃までは411セント付近を上値抵抗線にしての高下となった。シカゴの時間帯を迎えると強気なUSDA週間純輸出成約高を手掛かりにした買いが膨らんで417.25セントと10月27日以来の高値まで上昇。ドル安傾向が輸出増加期待が高めたことも買いを促す一因となった。ただ、その後は急激に値を伸ばしたことで買い修正の動きが膨らんだため引けにかけて上げ幅を縮小し、プラスサイドを維持しながらも終値ベースでは410セントを割り込んでいる。


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