朝刊:2020/11/13

米、感染状況が好転してないことからダウは続落。ゴールドは反発。オイルは反落。

NY為替

ニューヨーク為替市場でドル円は戻り売りが優勢となり、前日の105円台半ばから105円台前半まで値を落とした。ファイザー、独ビオンテックのワクチン候補の臨床試験で90%がウイルス感染を予防したとの中間報告から、今週の市場はこれまで以上にワクチンへの期待感を高めた。米株も急伸し、米国債利回りの急上昇と伴にドル円も大きな心理的節目である105円台を一気に回復した。しかし、きょうの市場は米国での足元の感染状況に冷静になっているようだ。米新規感染者が14万人を超え過去最多更新が続いている。9日連続で10万人を超え、入院患者も2日連続で過去最多を更新。ワクチン開発への期待とは裏腹に、過去最多の感染拡大という足元の現実との間で、市場は動きを一服させた模様。ドル円は上値では日本の輸出企業の売りなども観測されているが、105円台を堅持している。底堅さを感じさせる展開を見せており、チャート的は上値に向けて次の材料待ちといった雰囲気を示現している。ユーロドルは1.18ドル台に戻す展開。きのう、きょうと21日線を割り込む場面を見せたが、いまのところはその上の水準は維持されている。市場は12月のECB理事会での追加緩和を確実視している。きのうラガルド総裁は利下げには消極的な姿勢を示し、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)や、金融機関への的を絞った長期リファイナンスオペ(TLTRO)の活用が有力との見解を示していた。市場もその方向で織り込んでいる。注目は規模に移っているが、週初からのワクチンへの期待の高まりで、規模は想定より小さくなる可能性も指摘されている。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続落した。前日比317ドル46セント(1.1%)安の2万9080ドル17セントで終えた。下げ幅は一時495ドルまで拡大した。終値はナスダック総合指数が76.84安の1万1709.59、S&P500が35.65安の3537.01。ファイザー、独ビオンテックのワクチン候補の臨床試験で90%がウイルス感染を予防したとの中間報告から、市場はこれまで以上に期待感を高めている。年内のワクチン承認への期待も高まる中で、今週の米株は急伸していた。しかし、きょうは米国での足元の感染状況に市場は冷静になっているようだ。米新規感染者が14万人を超え過去最多更新が続いている。新規感染者は9日連続で10万人を超え、入院患者も2日連続で過去最多を更新。ワクチン開発への期待とは裏腹に、過去最多の感染拡大の現実との間で、市場はリスク選好の動きを一服させた模様。前日に買い戻しが強まっていたIT・ハイテク株も途中から失速した。銀行株や産業株も戻り売りに押される展開。上値期待は温存されているものの、本日は今週の急速な買い戻しに対する調整が強まっているようだ。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が11.6~12.6ドル高、中心限月の12月限が11.7ドル高、銀が3.9~4.7セント高、中心限月の12月限が3.9セント高。金12月限は反発。時間外取引では、ドル安を受けて堅調となった。日中取引では、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて上値を伸ばした。欧米でのコロナの感染再拡大や米株安を受けて、リスク回避時に買われやすい金先物は買いが優勢となった。銀12月限は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。ニューヨーク金12月限は反発。時間外取引では1860.7~1871.0ドルのレンジで推移、前日比6.9ドル高の1868.5ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、ドル安を受けて堅調となった。その後はドル安一服に上値を抑えられたが、欧州時間に入ると、押し目を買われた。日中取引は、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて堅調となった。時間外取引の高値を突破すると、テクニカル要因の買いが入って1883.0ドルまで上昇した。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は4営業日ぶりに反落した。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.33ドル安。その他の限月は1.41~0.27ドル安。米ファイザーや独ビオンテックが開発している新型コロナウイルスのワクチン候補が世界経済を正常化するとの期待感が週初から高まっているものの、買いが一巡し利益確定の売りが優勢となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報は強弱まちまち。製油所稼働率が74.5%まで低下し、原油在庫が増加したことは重しである一方、石油製品需要が堅調で製品在庫が取り崩されたことは支援要因。石油製品需要は3月以来となる日量2000万バレルの節目を回復した。米国でも新型コロナウイルスが顕著に再流行しているものの、石油製品需要はコロナショック前の水準に向けて回復を続けている。石油消費全体に占める割合は限定的だが、ジェット燃料の需要が日量132万9000バレルまで回復し、コロナショック後の最高水準を更新した。国際エネルギー機関(IEA)が月報で需要見通しを下方修正したことや、有効なワクチンが得られても来年下期まで石油製品需要が大幅に伸びることはないとの見通しを示したことは重し。今年10-12月期の需要見通しは日量120万バレル引き下げられた。

シカゴコーン・大豆

コーンは続落。終値の前営業日比は9.00~1.25セント安。中心限月の期近12月限は9.00セント安の408.25セント。大豆は総じて反落。終値の前営業日比は、8.25セント安~0.50セント高。中心限月の期近1月限は7.00セント安の1145.50セント。      急伸後の修正が続くなか売り優勢となった。また、南米の産地で降雨が発生し、土壌水分乾燥懸念が和らいでいることや、米国内のエタノール在庫の増加、米国で新規でウイルス感染者が14万人を超え過去最多を更新するなかリスク回避の動きが広がったことも弱材料となった。この日の下落で12月限は10日の上昇幅をほぼ相殺した形となった。この日12月限は417.25セントで取引を開始した後に値位置を落とし、その後のアジアの時間帯は413~415セントのレンジ内での高下となった。欧州の時間帯には地合いを引き締めて418.50セントの高値に達する場面も見られたが、その後は上げ修正のための転売が膨らみ、シカゴの時間帯は引けにかけて値位置を落とす足取りを展開となった。


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