朝刊:2020/11/17

ゴールドは続伸。ダウは終値ベースで最高値更新で3万ドルの大台間近か。オイルも反発。

NY為替

ニューヨーク為替市場はリスク選好の雰囲気が強まったもののドル円の上値は重く、104円台半ばでの取引が続いた。朝方はワクチン開発のモデルナが臨床試験に関する暫定結果を報告し、それを受けて円売りが強まった。ドル円は瞬間的に105円台を回復する場面が見られたものの、上値での戻り売りが強く105円台は維持できていない。その展開を見て、ロング勢も見切り売りを出した可能性もありそうだ。モデルナについては、第3フェーズの臨床試験で治験者の94.5%に効果が表れたという。そのほか同社は、ワクチンが冷蔵庫の温度で30日間の安定を確認したと発表している。ファイザーのワクチンの場合、モデルナと同様のメッセンジャーRNA(MRNA)技術に基づたワクチンだが、マイナス70℃以下で保管する必要がある。広範囲の普及は現実的ではないとの指摘も聞かれ、承認されたとしても使用を躊躇する医療機関も出ていた。ちなみに、日本政府はモデルナから5000万回分のワクチンの供給を受ける契約で基本合意している。モデルナの暫定結果はポジティブなニュースと思われ、米株も大幅高となっているもののドル円の反応は鈍い。きょうの場合、リスク選好のドル売りに上値を抑えられたというよりも、円安が強まらないことがドル円を圧迫したようだ。ユーロ円やポンド円といったクロス円もモデルナのニュース後の上昇から、同様に戻り売りに押された。ドル円は先週末に、堅持していた105円をあっさり割り込み、21日線も下回った。この展開がロング勢のモメンタムを低下させ、戻り待ちの売り圧力に変化しているのかもしれない。このままであれば、先週に高まった上値期待が失速してしまう可能性も否めない展開ではある。

NYダウ

米株式相場は続伸した。ダウ工業株30種平均は前週末比470ドル63セント(1.6%)高の2万9950ドル44セントで終え、今年2月以来となる過去最高値を更新した。終値はナスダック総合指数が94.84高の1万1924.13、S&P500が41.76高の3626.91。きょうはモデルナの発表でワクチン開発への期待が高まった。同社はきょう、第3フェーズの臨床試験で治験者の94.5%に効果が表れたと発表した。そのほか同社は、ワクチンが冷蔵庫の温度で30日間の安定を確認とも発表。ファイザーの場合、モデルナと同様のメッセンジャーRNA(MRNA)技術に基づたワクチンだが、マイナス70℃以下で保管する必要がある。広範囲の普及は現実的ではないとの指摘も聞かれ、承認されたとしても使用を躊躇する医療機関も出ていた。米国では足元で感染拡大が続いているものの、米大統領選に勝利したバイデン氏の2人のアドバイザーが全米での都市封鎖には反対の声が多いと述べたこともフォローとなった模様。実際、ワクチンが年内に承認されたとしても、普及は早くても来年の第1四半期以降になるものと思われる。市場も冷静に見ているものの、きょうのモデルナの発表は株価引き上げには十分だったようだ

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は期近が続伸。終値の前日比は、金が1.1ドル安~1.6ドル高、中心限月の12月限が1.6ドル高、銀が0.1セント安~2.7セント高、中心限月の12月限が2.7セント高。金12月限は続伸。時間外取引では、リスク選好の株高・ドル安を受けて堅調となった。欧州時間に入ると、ドル安一服に上値を抑えられ、米モデルナが新型コロナウイルスのワクチンの後期臨床試験(治験)で良好な結果が示されたと発表すると急落した。日中取引では、ニューヨーク連銀製造業業況指数の予想外の低下を受けて押し目を買われた。欧米で新型コロナの感染拡大への懸念が強まる一方、ワクチンへの期待も強く、逃避資金の受け皿になりやすい金先物は方向感に乏しい値動きとなった。銀12月限は、金急落につれ安となる場面も見られたが、ニューヨーク連銀製造業業況指数の予想外の低下を受けて押し目を買われた。ニューヨーク金12月限は続伸。時間外取引では1861.5~1898.0ドルのレンジで推移、前日比12.1ドル高の1874.1ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、リスク選好の株高・ドル安を受けて堅調となった。欧州時間に入ると、ドル安一服に上値を抑えられ、米モデルナが新型コロナウイルスのワクチンの後期臨床試験(治験)で良好な結果が示されたと発表すると急落した。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は3営業日ぶりに反発した。WTIで、期近の12月物は前日比1.21ドル(3.0%)高の1バレル41.34ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比1.17~1.21ドル高。その他の限月は横ばい~1.12ドル高。米製薬会社モデルナが開発している新型コロナウイルスのワクチンが有効な結果を示したことが相場を押し上げた。米ファイザーと独ビオンテックのワクチンに続き、経済活動の正常化に向けた期待感が高まった。米モデルナは最終段階となる第3段階の臨床試験を行っており、暫定的なデータはかなりの有効性を示した。近々、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する見通し。今週の石油輸出国機構(OPEC)プラスの共同閣僚監視委員会(JMMC)で、増産の見送りが勧告される可能性が高いことも支援要因。ロイター通信が報じた関係筋の発言によると、16日の共同技術委員会(JTC)で大半の産油国が現状の減産目標を来年1~3月期も維持することを支持したもよう。完全に産油国の意見がまとまったわけではないようだが、17日のJMMCで正式な発表が行われる見通し。OPECプラスの現在の減産目標は日量770万バレル。従来の合意では来年1月から日量200万バレル増産する計画だったが、新型コロナウイルスの再流行で需要が減少しており、計画の修正が必要となった。OPEC総会は今月30日、OPECプラスの総会が来月1日に行われる。

シカゴコーン・大豆

コーンも軒並み続伸。終値の前営業日比は1.00~5.75セント高。中心限月の期近12月限は5.75セント高の416.25セント。大豆は概ね続伸。終値の前営業日比は、4.75~7.25セント高。中心限月の期近1月限は5.50セント高の1153.50セント。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週から拡大したことが好感されたほか、原油高がエタノール需要の拡大期待を高めたこと、さらには欧米株式市場の堅調な足取りが買い支援要因になった。これまで乾燥に見舞われていたアルゼンチン、ブラジルで降雨となったことが弱材料となったことで上げ幅は限られたが、終値はこの日の高値圏だった。409セントで取引を開始した後は欧州の時間帯を終えるまで412.75セントを上値抵抗線にしてのもちあいとなった。ただ、シカゴの時間帯を迎えるとUSDA発表の週間輸出検証高が前週を上回ったことを好感した買いが見られたうえ、新型コロナウイルスワクチンの開発期待の高まりとこれを受けたリスク選考の動きを受けた株高やエネルギー価格の上昇を受けて買いの手が広がり415セントを突破。


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