朝刊:2020/12/04

ダウは続伸するも引けに上げ幅削る。ゴールドは続伸。オイルは期近は続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場はリスク選好のドル安が強まり、ドル円は103円台に下落。米国では足元の感染拡大が続いているが、市場は来年の景気回復への期待を高めているようだ。ワクチンや米追加経済対策への期待が引き続き市場のモメンタムをサポートしている模様。ドル円は週初に再び買いが強まり104円台に戻していた。104.40円付近に来ている21日線も上回り、105円台を目指すかにも思われたが、やはりリスク選好のドル安が上値を抑えている。きょうは短期のロング勢も上値の重さに耐えかね、見切り売りを出しているようだ。再び21日線を下放れし、失速した格好となっている。米追加経済対策やワクチンへの期待が米国でのインフレ期待を押し上げるとの見方もあるが、当面は利上げにつながる公算は小さく、FRBのゼロ金利は当面維持されると見られている。それがドル安の大きな背景となっているとの指摘も聞かれる。ドル円は103.70円水準で一旦サポートされたが、きょうのところは戻りが鈍い。その水準をブレイクすれば、次は103円台前半がターゲットに入り、102円台までの下げも警戒される。きょうもユーロドルは買いが加速し、一時1.2175ドル付近まで上昇する場面が見られた。ECBは来週10日に理事会を開催する。パンデミック緊急購入プログラ(PEPP)の拡大など追加緩和が確実視されている中、最近のユーロ高へのけん制を示す可能性も指摘されている。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比85ドル73セント(0.3%)高の2万9969ドル52セントで終えた。追加の経済対策の早期成立への期待から買いが優勢となった。一時200ドル超の上げ幅となっていたが、終盤になって急速に上げ幅を縮小した。終値はナスダック総合指数が27.82高の1万2377.18、S&P500が2.29安の3666.72。ファイザーがサプライチェーンの問題で、年内のワクチンの配布目標を従来の半分にしたと伝わったことが嫌気された。ただ、米追加経済対策やワクチンへの期待が引き続き株式市場をサポートしている。足元では感染拡大が続いており、米疾病予防管理センターは今後数カ月はこれまでで最も深刻な危機に直面すると警告。しかし、来年の景気回復への期待からの市場のモメンタムは強い。インフレ期待が押し上がるとの見方もあるが、当面は利上げにつながる公算は小さく、FRBのゼロ金利は当面維持されると見られていることも株式市場をサポートしているようだ。きょうは米新規失業保険申請件数とISM非製造業景気指数が発表された。米新規失業保険申請件数は予想を下回ったものの高い水準に変化はない。一方、ISMは感染拡大の中でサービス業のモメンタム低下が続いていることが示された。ただ、景気判断の50を上回る状況は続いており、健全なペースでの拡大を示している。旅行レジャーやホスピタリティ、レストランなどは課題に直面しているこものの、情報や金融のセクターが引き続き好調。きょうはボーイングの上昇がダウ平均の上げをサポート。アイルランドの格安航空会社ライアンエアーが737MAXの発注を75機追加した。エネルギーや産業が上昇したほか、航空や住宅建設株も上昇。

NY貴金属

ニューヨーク金は続伸、銀は反発。終値の前日比は、金が10.4~11.1ドル高、中心限月の2月限が10.9ドル高、銀が5.0~5.7セント高、中心限月の3月限が5.7セント高。金2月限は続伸。時間外取引では、リスク選好のドル安などを受けて堅調となった。日中取引では、米ISM非製造業総合指数の低下を受けて上げ一服となったが、押し目は買われた。外国為替市場で対主要通貨でのドル売りが優勢になり、ドルの代替投資先とされる金が買われた。銀3月限は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。ニューヨーク金2月限は続伸。時間外取引では1828.9~1847.4ドルのレンジで推移、前日比14.6ドル高の1844.8ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、上げ一服となったが、リスク選好のドル安を受けて押し目は買われた。日中取引は、買い一巡後に戻りを売られて上げ一服となった。その後は、米ISM非製造業総合指数の低下を受けて1826.7ドルまで下落したが、押し目は買われて堅調となった。11月の中国の財新サービス業購買担当者景況指数が事前予想を上回ったことや、英国と欧州連合(EU)が通商協定で合意するとの期待から、リスク選好のドル安となった。一方、11月の米ISM非製造業総合指数(NMI)は55.9と、6カ月ぶりの低水準を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大で景気回復が失速したが、ワクチン開発進展から楽観見通しが強く、ドル安の見方から押し目は買われた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続伸した。WTIで期近の2021年1月物は前日比0.36ドル(0.8%)高の1バレル45.64ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.35~36ドル高。その他の限月は1.39ドル安~0.34ドル高。石油輸出国機構(OPEC)加盟国を中心としたOPECプラスが来年1月から日量50万バレルを増産することで合意し相場を押し上げた。1月の減産目標は日量720万バレルとなる。OPECプラスはコロナショックで過去最大となる日量1000万バレル規模の減産を実施した後、減産目標を縮小し出口戦略を進めているが、今回は小幅な増産にとどまった。日量50万バレルであれば吸収可能とみられている。ただ、1月以降の減産目標については合意できておらず、毎月会合を行ったうえで生産枠を決定する。月次の増産幅は日量50万バレルを超えない見通し。新型コロナウイルスのワクチン接種が始まるなかで増産を望む産油国が増加しており、ロシア、イラク、ナイジェリア、アラブ首長国連邦(UAE)が増産に関心を示したと伝わっている。サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相はOPECプラスの閣僚会議の議長としての役割を継続することを受け入れた。今回協議が難航したなかで、同エネルギー相は共同閣僚監視委員会(JMMC)の共同議長を辞めると申し出たとの報道があった。

シカゴコーン・大豆

コーンは揃って続伸。終値の前営業日比は1.25~4.25セント高。中心限月の期近3月限は2.75セント高の426.50セント。大豆は総じて反発。終値の前営業日比は、4.00~16.25セント高。中心限月の期近1月限は15.25セント高の1168.25セントで終了。下落後の修正のための買い戻しが見られたうえ、英国で新型コロナウイルスのワクチンの緊急使用が認可されたことを受けて景気回復期待が高まるなか、リスク選考の動きが広がったことや、これを受けたドル安が買いを支援した。また、事前予想の範囲内ながら、米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が100万トン台を維持するなかドル安傾向となったことで輸出拡大期待が強まったことも強気要因となった。3月限はこの日、引けにかけて上値を探る足取りとなった。取引開始直後のアジアの時間帯は424セントを上値抵抗線にする頭重い足取りとなったが、欧州の時間帯を迎えると425セント台に浮上。その後に売られながらもシカゴの時間帯には再び騰勢を強めた。USDA発表の週間純輸出成約高報告が前週に続いて100万トン台を維持する強気な足取りとなったことが買い支援要因となった。その後も英国での新型コロナウイルスのワクチン緊急使用認可を受けた景気回復期待が高まったことや、リスク選考の動きが広がるなかドル安傾向となったことが買いを支援し、引け直前に427.50セントの高値に到達。引け前には転売が見られたが、高値に近い水準で取引を終えた。


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