朝刊:2020/12/08

ダウは反落も3万ドルを維持。ゴールドは大幅反発。オイルは期近は反落。

NY為替

ニューヨーク為替市場は終盤に入って、ドル円は104円ちょうど付近での推移が続いている。米政府が中国による香港立法会(議会)民主派議員の議員資格剥奪を巡り、中国共産党の党員に制裁を科す準備を進めていると伝わったことで、米中対立への懸念が高まっている。その影響もありドル円は東京時間に103円台に下落していた。しかし、下値警戒感も一服して来ているようで103円台に入るとショートカバーも入り、104円台に戻す展開が見られている。NY時間に入って米政府は制裁を正式に発表。中国の全人代で役職を務める14人に資産凍結と渡航禁止の制裁を科した。12月相場に入って、ドル売り圧力からドル円は103円台に値を落とすものの、底堅さも見せ始めている。ワクチンや米追加経済対策への期待などから、米インフレ期待が意識され始めており、米国債利回りが上昇している。それに伴いドル円も下値での押し目買いが出ているようだ。ドル安に過熱感が指摘されて始めていることも下値をサポートしているようだ。しかし、短期的な過熱感はともかく、来年のドル安期待は根強い。ドル円の上値が重いことも事実で、本日の21日線は104.45円付近に来ているが、いまのところその水準での上値抵抗は強いようだ。目先の下値サポートは103.75円、上値レジスタンスは21日線の104.45円が意識される。ユーロドルは1.21ドル台での推移。ロンドン時間に一時1.20ドル台に下落する場面も見られたものの、NY時間にかけて買い戻され、一時1.2165ドル近辺まで上昇する場面も見られた。ただ、先週から1.21ドル台後半は強い上値抵抗があるようで、1.22ドルを試す動きまでは、いまのところ見られていない。今週はECB理事会も予定されており、それに向けた調整の動きも出ているようだ。市場にはこのところの急ピッチなドル安の動きでドル安への過熱感も指摘されている。ただ、あくまで短期的な動きで、ドル安はまだ続くとの見方は根強い。一般的に通貨安について話すときは、それが過小評価された水準へ下落した時が多いが、現在のドルは過大評価が修正されただけで過小評価はされていないという。来年のユーロドルは1.25ドルまで上昇とのシナリオが多いが、一部からは1.30ドルとの声も出始めているようだ。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前週末比148ドル47セント(0.5%)安の3万0069ドル79セントで終えた。3万ドル割れを試す展開となっているが、その付近では下げ渋る動きも出るようだ。前日比は、ナスダック総合指数が55.71高の1万2519.94。きょうのNY株式市場でダウ平均は5日ぶりに反落。先週に最高値を更新し、きょうはその動きも一服している。米政府が中国による香港立法会(議会)民主派議員の議員資格剥奪を巡り、中国共産党の局者に制裁を科すと伝わっていたことも利益確定売りを誘っているようだ。米政府はNY時間に入って制裁を発動した。中国の全人代で役職を務める14名に資産凍結と渡航禁止の制裁を科した。市場は追加経済対策のヒントを待っている。先週末の米雇用統計は冴えない内容で雇用回復の鈍化を示した格好になったが、市場は逆に追加経済対策への期待を高めている。雰囲気は非常に楽観的だ。米国内でも近日中にワクチンの緊急使用許可が出ることが期待されている。それが来年春以降には景気回復に結び付くとのシナリオを織り込んでいるようだ。その米追加経済対策だが、議会は依然として突破口が見えない状況にはある。超党派から9080億ドル規模の案が提示されているが、共和党のマコネル米上院内総務は5000億ドル規模を固辞している。与野党は早期成立の意向でコミットはしているものの、具体的な進展は見られていない。

NY貴金属

ニューヨーク金は反発、銀は続伸。終値の前日比は、金が25.7~26.3ドル高、中心限月の2月限が26.0ドル高、銀が53.6~54.4セント高、中心限月の3月限が54.1セント高。金2月限は反発。時間外取引では、ドル安見通しを受けて押し目を買われたが、英国と欧州連合(EU)の通商交渉が合意してないことが伝えられると、ドル高を受けて戻りを売られた。日中取引では、ドル安に転じたことから押し目を買われると、時間外取引の高値を突破して一段高となった。外国為替市場でドルが主要通貨に対して売られ、ドルの代替投資先とされる金が買われた。銀3月限は、ドル安や金堅調を受けて押し目を買われて上値を伸ばした。ニューヨーク金2月限は反発。時間外取引では1824.8~1846.3ドルのレンジで推移、前日比3.1ドル安の1836.9ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、上げ一服となったが、ドル安見通しを受けて押し目を買われた。欧州時間に入ると、英国と欧州連合(EU)の通商交渉が合意してないことが伝えられ、ドル高を背景に戻りを売られた。日中取引は、ドル安に転じたことを受けて押し目を買われた。その後は、時間外取引の高値を突破すると、テクニカル要因の買いが入って上値を伸ばし、1873.0ドルまで上昇した。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は反落した。WTIで期近の1月物は前週末比0.50ドル(1.1%)安の1バレル45.76ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.50~47ドル安。その他の限月は0.45ドル安~0.15ドル高。香港の民主派議員の議員資格剥奪をめぐり、米国が中国に対する制裁措置を発表したことが重しとなった。全人代常務委員会の副委員長ら14人に対して資産凍結や渡航禁止措置が科される。中国側の反発は必至で、米中両国の対立はコロナ禍にある世界経済を一段と曇らす恐れがある。ただ、バイデン新政権に移行し、米中関係が変化する可能性があることから反応は限定的だった。バイデン新政権の発足後、米国がイラン核合意に復帰し、イラン制裁が緩和される可能性があることは重し。トランプ政権によってイランとの石油取引は限定されているものの、バイデン新大統領はイランが合意を遵守するならば合意に戻ることを示唆している。8日から英国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まろうとしているが、流行が一段と拡大していることは足元の需給を悪化させている。感謝祭を含んだ週の米国のガソリン需要は1997年以来の低水準だった。オイル・プライス・インフォメーション・サービス(OPIS)が発表した。時間外取引で1月限は45.36ドルまで下落。通常取引序盤にかけてもマイナス圏で推移したが、その後は46.54ドルまで一時プラス転換した。ただ、上値は重く、マイナス圏に押し戻されて引けた。改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は反落。原油安に連動した。

シカゴコーン・大豆

コーンは概ね反発。終値の前営業日比は0.75セント~3.75セント高。中心限月の期近3月限は3.50セント高の424.00セント。大豆は期近の主要限月が続落。終値の前営業日比は、4.50セント安~7.00セント高。中心限月の期近1月限は4.50セント安の1163.00セント。ブラジル産地での降雨が弱材料となったものの、前週末に米農務省(USDA)のデイリー報告でメキシコ向けの大口輸出成約が発表されたことを受けた輸出用需要期待が買いを促す要因となった。ブラジル産地での降雨が弱材料視されるなか、419.50セントと420セント割れで取引を開始した3月限はその後も欧州の時間帯にかけて値位置を落とし、欧州の時間帯には415.25セントの安値まで下落。しばらくは415.25~416.75セントの安値圏での膠着状態となった。ただ、シカゴの時間帯を迎えると地合いを引き締めた。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高は弱気な内容だったものの、前週末にメキシコ向けの大口成約が発表されたこともあって、輸出拡大期待が強まり上値を探る足取りを展開。シカゴの時間帯の終盤は422.50セントを下値支持線にしながら高値圏での高下となり、この水準を維持したまま取引を終えている。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。