朝刊:2020/12/11

米新規失業保険申請者件数の数字は割と良かったもののダウは小幅安。ゴールドも小幅に続落。オイルは期近は反発。

NY為替

ニューヨーク為替市場の時間帯でドル円は戻り売りに押され104円台前半に伸び悩んだ。ただ、104円割れを試す動きまではない。本日の21日線は104.25円付近に来ているが、その付近での推移。ドル円自体に動意はなく、ECB理事会を受けたユーロドルの動きに左右される展開となっているようだ。ECB理事会を受けユーロは買いの反応を見せ、ドルが売られる格好となり、ドル円にもその動きが波及したものと思われる。ただ、全体的にドル円の雰囲気に変化はない。来週のFOMCや、年末のクリスマスに向けたドルショートの巻き戻しが続いており、ドル円も買い戻しの流れを見せている。しかし、上値にも慎重で、下向きのトレンドは変化がないようだ。104円台半ばを超えると、戻り売り圧力が強まる一方で、104円ちょうど付近の買い圧力も強まっており、104円台を固める展開をみせている状況。ユーロドルはNY時間に入って1.2160ドル近辺まで一時上昇したものの、その後は戻り売りに押され、1.21ドル台前半に伸び悩んだ。きょうはECB理事会が開催され、その結果を受けてユーロは買いの反応がみられていた。ユーロ円も一時126.75円付近まで上昇。ECB理事会では予想通りに量的緩和(QE)拡大が打ち出されている。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を5000億ユーロ増額し、期間も9カ月間延長した。また、TLTRO(長期リファイナンスオペ)も追加されている。今回は予想がまちまちだったことから、何とも言えないところではあるが、概ねコンセンサスに近い内容と思われる。ラガルドECB総裁は会見で、「PEPPの枠を全て使い切る必要はない」と言及。一部から、このような発言が出る可能性は指摘されていたが、その通りとなった格好。7-9月のGDPは予想以上に回復したものの、感染拡大で10-12月期は再び縮小する可能性が高いとの認識も示していた。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比69ドル55セント(0.2%)安の2万9999ドル26セントで終えた。3万ドル付近で上下動した。終値は、ナスダック総合指数が66.86高の1万2405.81、S&P500が4.72安の3668.10。序盤は売りが先行して始まったものの下値では押し目買いもみられ、ダウ平均は3万ドルから下押しする動きまではみられていない。朝方発表の米新規失業保険申請件数は予想を上回り、雇用回復の鈍化傾向を示したが、市場では追加経済対策への期待を高めており、相殺されている。ムニューシン米財務長官が共和党と民主党の上院議員の間の交渉は大きな進歩を遂げていると述べ、きょうも協議を行うと語っていた。超党派議員が州・地方政府の支援で必要に応じた分配で合意したとも伝わっている。株式市場は来年の景気回復への期待を高めているものの、ダウ平均は最高値を更新し、3万ドル台に乗せたことから、ある種の達成感も出ているようで、上値ではクリスマスに向けたポジション調整も出ているものと思われる。原油相場が一時47ドル台まで上昇したことから、エネルギー株が上昇。一方、ボーイングは上昇したものの、産業株は軟調。銀行株はまちまちの動きがみられた。IT・ハイテクは、IT株には売りもみられたのの、半導体などハイテク株は買われた。ダウ採用銘柄ではベライゾンやユナイテッド・ヘルス、IBMが下落したほか、3M、ダウ・インク、キャタピラーも売られた。一方、シェブロンが上昇したほか、アップル、インテルも買われた。

NY貴金属

ニューヨーク金は小幅続落、銀は反発。終値の前日比は、金が1.1~0.6ドル安、中心限月の2月限が1.1ドル安、銀が8.5~11.0セント高、中心限月の3月限が10.4セント高。金2月限は小幅続落。時間外取引では、ドル安を受けて押し目を買われたが、英国と欧州連合(EU)の交渉決裂に対する懸念からポンド安に振れたことに上値を抑えられた。日中取引では、欧州中央銀行(ECB)理事会後のユーロ高を受けて堅調となったが、ユーロ高が一服すると、上げ一服となった。上値抵抗線とされる1850ドルが迫ると買いが続かず、利益確定の売りが次第に優勢になった。銀3月限は、ドル安が支援要因になったが、金の上げ一服に上値を抑えられた。ニューヨーク金2月限は小幅続落。時間外取引では1831.5~1845.9ドルのレンジで推移、前日比1.4ドル高の1839.9ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、ドル安を受けて押し目を買われたが、英国と欧州連合(EU)の交渉決裂に対する懸念からポンド安に振れたことに上値を抑えられた。日中取引は、欧州中央銀行(ECB)理事会後のユーロ高を受けて堅調となった。時間外取引の高値を突破すると、1854.2ドルまで上昇した。その後は、ユーロ高一服を受けて上げ一服となり、1834.0ドルまで下落した。欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和が決定された。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を5000億ユーロ拡大し、期間を9カ月間延長する。市場では期間の1年延長が見込まれていたことからユーロが買い戻されたが、ユーロ買いが一巡すると、ドルが買い戻された。英国と欧州連合(EU)の通商交渉の期限が13日とされたが、ジョンソン英首相が合意できない可能性が高いとした

NY原油

NYMEXで原油先物相場が4営業日ぶりに反発した。WTIで期近の2021年1月物は前日比1.26ドル(2.8%)高の1バレル46.78ドルで終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比1.24~1.26ドル高。その他の限月は0.34ドル安~1.20ドル高。新型コロナウイルスのワクチン接種が主要国で順次始まり、感染拡大が抑制され経済活動が正常化に向かうと期待されている。ブレント原油は50ドルの節目を上回った。米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンは英国で利用が開始されており、カナダでも承認された。米国では週内にも接種が始まる見通し。米モデルナの開発したワクチンの承認については、米食品医薬品局(FDA)は来週17日に協議する予定。想定内の結果だったものの、欧州中央銀行(ECB)はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模拡大と期間延長を決めた。現行の1兆3500億ユーロに5000億ユーロ追加する。PEPPによる資産購入期限は従来の21年6月末から22年3月末に延長した。欧州で新型コロナウイルスが再流行したことから金融面での支援を強化する。当面、超低金利政策が続くことはコモディティ市場を含めたリスク資産にとっての支援要因。景気回復が失速している米国で、追加の景気対策協議が前進しているとみられることも相場を押し上げた。ムニューシン米財務長官は「追加経済対策交渉で多くの進展がみられる」、「合意がまとまることを心待ちにしている」と述べた。民主党のペロシ下院議長は合意なしに議会を離れることはないと語った。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて小反落。終値の前営業日比は2.50セント安~2.25セント高。中心限月の期近3月限は2.50セント安の421.25セント。USDAの需給報告で20/21年度の期末在庫率が据え置かれたことや、大豆の下落から売り優勢。週間輸出成約高が微減となったことも弱気材料視された。ただ、下げ幅は限定されており、終値ベースで420セント台を維持した。この日、3月限は423.75セントで取引を開始した後のアジアの時間帯は様子見となったが、欧州の時間帯にはUSDA月例需給報告での米国内の期末在庫量の引き下げ観測を手掛かりにして浮上。420セント台後半で推移した。シカゴの時間帯を迎えてもUSDA月例需給報告待ちのなか買いの手が広がって427.50セントの高値まで上昇したが、発表された月例需給報告では20/21年度の米国内の需給項目全項目が据え置かれたことで失望売りが広がり、引けにかけて値を落とした。USDA発表の需給報告において米国の19/20年度需給見通しは、全項目が前月からの据え置きとなった。


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