朝刊:2020/12/16

ワクチン接種も開始されてることから景気先行き期待感からダウも反発。再び3万ドル突破。ゴールドも反発。オイルも続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場でドル円は再び103円台に下落。前日は103.50円付近まで下落していたが、実需のドル買いもみられ104円台まで戻していた。しかし、きょうの展開を見た限りでは、ドル円の上値は依然として重い印象。米国でもワクチン接種が開始しているが、それは市場も十分に織り込んでいる状況。一方、感染拡大は収束の気配を見せず、クリスマスにかけて行動制限措置が再度導入されそうな雰囲気で、短期的には景気への不安感が高まっている。それでも、米追加経済対策は依然として突破口を見い出せておらず、与野党の対立は続いているようだ。特に事態に変化がみられない中で、何もなければドル安という雰囲気もあるのかもしれない。きょうから始まる今年最後のFOMCが目先の注目材料のようだ。明日結果が公表されるが、今回は経済見通しやFOMCメンバーの金利見通しも公表される予定。11月分のFOMC議事録から市場では、新ガイダンスを公表してくるとの見方が出ている。雇用とインフレの各指標に関連付け、どのように債券購入ペースを加減させるかについて、一段と明確にして来る可能性も想定されるようだ。一方、現在の債券購入目標に変更はないものとみられているが、米国債の購入年限をより長期債にシフトするとの見方も強まっている。ただ、これについては、今回は見送られ、来年との見方が多い。なお、FOMCメンバーの金利見通しについては、2023年まで利上げなしの予想に変化はないものとみられている。今回のFOMCが為替市場のゲームチェンジャーになるとまでは思われず、むしろ、現在のドル安を助長する可能性も指摘されている。ドル円は前日安値の103.50円と、直近安値の103円台前半が目先の下値サポートとして意識される。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。前日比337ドル76セント(1.1%)高の3万0199ドル31セントで終えた。一時381ドル高まで上げ幅を広げる場面がみられた。前日比は、ナスダック総合指数が128.81高の1万2568.85。きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅反発。足元の感染拡大は依然として収束の気配を見せず、米国における累計死者数は30万人を超えている。年末にかけて部分的な封鎖措置の可能性も再浮上する中で、足元の米景気への不安は根強い。一方、ワクチン接種が開始されているほか、依然として突破口は見出せないものの米経済対策への期待も温存されている。ペロシ米下院議長は夕方に上下両院の民主・共和首脳に会議を呼び掛けたほか、マコネル米上院院内総務は「経済対策をまとめずに議会の閉会はしない」などと述べていた。きょうはアップルの上昇が指数をサポート。2021年上半期にアイフォーンの生産計画を前年比30%拡大し、最大9600万台とすると伝わった。日本経済新聞が複数のサプライヤーを引用し報じた。最新のアイフォーン12に加え、「11」や廉価モデルの「SE」を含む約9500万~9600万台を製造する計画。12シリーズでは、上位機種の「12プロ」と「12プロマックス」の販売が好調だという。きょうからFOMCが始まり、株式市場も注目している。新たなフォワードガイダンスや保有国債の年限の長期ゾーンへの傾斜などが話題となっている。今回の会合でFRBがそれらを打ち出してくるかは微妙ではあるが、足元の感染拡大が続く中で、緩和姿勢の継続を強調してくると期待されているようだ。明日の午後に結果が発表される予定。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が23.0~23.6ドル高、中心限月の2月限が23.2ドル高、銀が59.2~59.8セント高、中心限月の3月限が59.7セント高。金2月限は反発。時間外取引では、アジア時間の取引からユーロ高を受けて現物価格が堅調に推移から買い優勢となった。欧州時間もドルの弱含みから上げ幅を拡大した。米国でワクチン接種が始まったことは織り込み済みとなるなか、ニューヨーク時間の取引開始後は弱気の米経済指標の発表を受け、一段高となり。今月9日以来の高値となる1859.3ドルの高値をつけた。その後、中盤で上げ幅を縮小し、一時1850ドル割れとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が16日まで2日間、開催され、ドル安となったことで買い戻しの動きもあり、後半から終盤に再上昇し、1850ドル台を回復し、20ドル以上の上げ幅を維持して引けた。16日に公表されるFOMCの声明文で追加金融緩和政策の公表の思惑や期待からの新規買いもあったもよう。外国為替市場でドルが円や英ポンドなどに対して下落し、ドルの代替投資先とされる金先物は買い優勢となった。銀3月限は時間外取引からドル安、金高を受けて買い優勢。日中取引は前日、下値の堅さを示したこともあり、一段高となった。終盤も堅調に推移し、この日の高値圏で引けた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続伸した。WTIで、期近の1月物は前日比0.63ドル(1.3%)高の1バレル47.62ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.63ドル高。その他の限月は0.41~0.61ドル高。米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチン接種が英国や米国、カナダで始まっており、世界的な流行拡大の抑制や経済活動の正常化が期待されている。今週17日、米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会では米モデルナが開発したワクチンの緊急使用が勧告される見通し。ワクチン接種が始まっている一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が各国の経済活動を圧迫していることは相場の重し。制限緩和の先送りや、外出制限など規制強化を検討している都市や国があることから、クリスマス、年末年始の経済活動は停滞が続く見通し。米ニューヨーク市ではクリスマス後の都市封鎖が検討されているという。国際エネルギー機関(IEA)は月報で、2021年の需要見通しを前月から日量17万バレル引き下げ、日量9691万バレルとした。新型コロナウイルスの流行が強まっていることが背景。ただ、石油輸出国機構(OPEC)も需要見通しを下方修正しており、反応は限定的。時間外取引で1月限は46.54ドルまで軟化したが、通常取引の開始を控えて下げ幅を消し、プラス転換した。通常取引が始まると47.73ドルまで上昇した。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて小幅続伸。終値の前営業日比は0.25~1.25セント高。中心限月の期近3月限は0.75セント高の424.75セント。大豆は揃って続伸。終値の前営業日比は、出来高の薄い期先3限月が1.75セント安で終えたが、それ以外は0.25~14.75セント高。中心限月の期近1月限は14.75セント高の1184.25セント。ブラジルの主要産地での少雨傾向に加え、大豆市場が大幅続伸となったことが強気要因となった。ただ、強い足取りを演じたとはいえ、コーン独自の新規材料に欠けるだけに、狭いレンジ内での取引にとどまった。シカゴコーンの中心限月は12月1日以降、概ね420~428セントのレンジ内での高下が続いている。期近3月限は424セントで取引を開始した後は、新規材料難で玉整理主体となるなか、アジアの時間帯終盤、欧州の時間帯と420.50セントの安値を付ける場面が見られたが、420セント割れには抵抗を見せて買い戻されるなど、底意の強さを示唆する動きを見せ、その後のシカゴの時間帯には地合いを引き締めた。


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