朝刊:2020/12/18

ドル安の流れで一時102円台に。ダウは反発。ゴールドは大幅続伸。オイルは期近は続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場でドル安が強まり、ドル円は102円台に一時下落した。米追加経済対策への期待の高まりと、FRBの慎重姿勢がドル安を支援し、ドル円を下押ししているものとみられる。米追加経済対策については、超党派の協議が大詰めを迎えているようで、共和党のマコネル上院院内総務は本日中にも合意がある可能性に言及した。また、ホワイトハウスも48時間以内に合意する可能性に言及している。きょうも米株式市場でダウ平均が最高値に接近するなど好調な動きを続けており、為替市場ではリスク選好のドル安の流れとなっている模様。一方、前日のFOMCでパウエルFRB議長は慎重姿勢を強調した。FOMCの内容次第では米10年債利回りが1%台に上昇するとの指摘もあったが、結局、利回りはその展開を見せていない。足元の米感染拡大は過去最多に拡大しており、部分的な封鎖措置も導入されている中で、短期的には米景気は脆弱な状況が続くとみられている。半面、ワクチン接種も始まっており、景気は来年の下半期までには急速に回復するとのハッピーシナリオを市場は描いている。一方で、FRBはゼロ金利を当面維持することが予想されている状況。リスク選好と米低金利の長期化期待がドル安を加速させているようだ。ユーロドルは上値追いが続き、1.2270ドル付近まで上値を伸ばした。本日の上げで、前日まで上値抵抗となっていた1.22ドルちょうどの水準を完全に突破。2018年4月以来の高値を更新しているが、上へのレベルシフトを予感させる展開が見られている。市場の一部からは、来年は1.27ドルまでの上昇も期待できるとの見方も出ている。米追加経済対策とFRBの低金利長期化がドル安を支援し、英・EUの貿易交渉の合意、ワクチン、そして、EU復興基金がユーロ高を支援するという。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。前日比148ドル83セント(0.5%)高の3万0303ドル37セントと4日以来、およそ2週ぶりに過去最高値を更新した。一時169ドル高まで上昇し、週初につけた取引時間中の最高値に迫る展開がみられた。終値はナスダック総合指数が106.56高の1万2764.75、S&P500が21.31高の3722.48。米追加経済対策への期待とFRBの慎重姿勢が株高を支援している模様。米追加経済対策については、超党派の協議が大詰めを迎えているようで、共和党のマコネル上院院内総務は本日中にも合意がある可能性に言及した。また、ホワイトハウスも48時間以内に合意する可能性に言及していた。一方、前日のFOMCでパウエルFRB議長は慎重姿勢を強調。FOMCの内容次第では米10年債利回りが1%台に上昇するとの指摘もあったが、結局、利回りはその展開を見せていない。市場からは、量的緩和の拡大ペース縮小(テーパリング)は来年一杯はないのではとの見方も出ている。薬品株が上昇し全体をサポートした一方で、エネルギー株が軟調。きょうは住宅建設株が上昇。レナーが決算を発表しており、住宅ブームがもうしばらく続く可能性を示唆する内容だった。ダウ採用銘柄ではジョンソン&ジョンソンが上昇したほか、アムジェン、ウォルグリーンも堅調。ホームデポも買われた。一方、ボーイング、インテル、JPモルガン、シェブロンが下落。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は大幅続伸。終値の前日比は、金が30.9~31.6ドル高、中心限月の2月限が31.3ドル高、銀が112.5~113.2セント高、中心限月の3月限が112.9セント高。金2月限は大幅続伸。時間外取引では、米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル安を受けて堅調となった。日中取引では、予想以下の米フィラデルフィア地区連銀業況指数を受けて上値を伸ばし、11月16日以来の高値1902.0ドルを付けた。一時は1902.0ドルと中心限月として約1カ月ぶりの高値を付けた。ドル安が進み、ドルの代替投資先とされる金に資金が流入した。銀3月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となり、9月21日以来の高値2630.5セントを付けた。ニューヨーク金2月限は大幅続伸。時間外取引では1865.9~1888.2ドルのレンジで推移、前日比28.6ドル高の1887.7ドルとなった。2月限は高寄りしたのち、ドル安を受けて堅調となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見で緩和的な姿勢が強調され、ドル安に振れたことが支援要因になった。日中取引は、予想以下の米フィラデルフィア地区連銀業況指数を受けて上値を伸ばし、11月16日以来の高値1902.0ドルを付けた。その後は株高一服などを背景にドルが買い戻されたことを受けて上げ一服となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場が4日続伸した。WTIで期近の2021年1月物は前日比0.54ドル(1.1%)高の1バレル48.36ドルで終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.54ドル高。その他の限月は0.53~0.65ドル高。米国で9000億ドル規模の追加景気対策協議が近々合意に至ると期待されていることが相場を押し上げた。共和党のマコネル上院院内総務は「超党派の追加経済対策は合意が間近に迫っている」と述べた。民主党のペロシ下院議長は合意文書を本日中に公表できることを期待すると語っており、詰めの作業が行われているもよう。ワクチンによる新型コロナウイルスの流行沈静化が見通されていることも引き続き相場を押し上げた。欧州連合(EU)の規制当局であるヨーロッパ医薬品庁(EMA)は早ければ来週21日にも米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンの使用許可を出す見通しで、年末最終週あたりから接種が始まる見通し。このワクチンについては、本日18日にも日本で承認申請が行われる。中国やインドなどの石油需要拡大期待も支援要因。世界最大の石油消費国である米国では環境問題を優先した経済対策が行われ、石油需要が伸び悩む可能性が高まっている一方、世界第2位、第3位の石油消費国では需要が拡大を続けるとみられている。

シカゴコーン・大豆

コーンは揃って続伸。終値の前営業日比は0.75~5.25セント高。中心限月の期近3月限は5.25セント高の432.50セント。大豆は軒並み大幅反発。終値の前営業日比は、5.00~17.50セント高。中心限月の期近1月限は17.50セント高の1201.25セント。米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が強気な内容だったことが買いを支援した。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドル安が進行したことも強気材料視された。3月限は12月1日から16日にかけてのもちあい圏を上抜き、11月30日以来となる430セント台を達成。430セント台を維持して取引を終えた。この日の高値圏での引けとなった。この日、3月限は426.25セントで取引を開始した後に値位置を切り上げたが、その後のアジアの時間帯は427.50~429セントのレンジ内での高下となり、欧州の時間帯にかけて軟化した。一時は424.50セントの安値まで値を落としたが、USDA発表の週間純輸出成約高が190万トンを超える強気な内容だったことが買いを支援したことで428セント台に浮上。430セントが上値抵抗線となるなか、しばらく428.50セントを下値支持線とする水準でこう着したが、ドル安傾向とこれを受けた輸出拡大観測、そして大豆の堅調な足取りが手掛かりとなって430セントを突破したことで売り方の踏み上げが促され、433セントの高値に浮上。高値に何度か顔合わせした後、高値圏を維持したまま取引を終えている。


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