朝刊:2020/12/21

オイルは直近の高値更新で続伸。一方ダウは反落。ゴールドも反落でドル円は103円前半で推移。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいを挟んで7営業日ぶりに反落し、前日比20銭円安・ドル高の1ドル=103円25~35銭で取引を終えた。一時103.60円近辺まで上昇したが、来年もドル安期待が根強い中で上値は抑えられている。ただ、一部からは市場のドル安期待の高まりと伴にドルのショートポジションがかなり積み上がっており、何らかのイベントをきっかけに、その巻き戻しが入るのではとの指摘も出ていた。きっかけとなるイベントとしては、英・EUの貿易交渉の合意や米追加経済対策の成立が可能性の1つとして挙げられている。それと伴に円ロングも急速に積み上がっていることから、一時的にドル円の買い戻しが入る可能性も指摘されていた。一方、きょうは日銀決定会合の結果が発表され、現行の金融緩和策は維持された。一方、感染が再拡大している状況下で影響を受ける企業への資金繰り支援策の期限は来年9月まで半年間延長することを決めた。予想通りの内容でもあったことから、ドル円の反応は限定的だった。日銀は現行の政策の再点検を開始することを表明した。来年3月をめどに公表するという。再点検にはイールドカーブコントロール(YCC)やETF購入も含まれる。いずれにしろ、円安を誘発するような材料にはならないとみられている。なお、黒田総裁はきょうの会見で、このところのドル円の下げについて、「景気に重大な影響があるとは考えていない」と述べていた。そのような中で、来年のドル円はドル安圧力の継続から、100円を割り込むとの予想も少なくないようだ。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比124ドル32セント(0.4%)安の3万0179ドル05セントで終えた。終値はナスダック総合指数が9.11安の1万2755.64、S&P500が13.07安の3709.41。米追加経済対策への期待とFRBの慎重姿勢から過去最高値水準に上昇した米株式市場も上げを一服させている。つなぎ予算の期限を週末に控える中、米経済対策の協議の行方を引き続き見守っている状況。ただ、米株式市場は来年の景気回復への期待を温存しており、下値では押し目買いも出ているようだ。一時273ドル安まで下げていたダウ平均も終盤に急速に下げ渋っている。本日は株価指数および個別株、それぞれの先物とオプション取引の清算日を向かえている。いわゆるクアドループル・ウィッチング。それに伴い出来高が増加したが、波乱は特に見られなかった。米追加経済対策には個人向けの特別給付金が含まれているが、それに伴う個人消費への期待感も出ていたようだ。全米小売業協会がクリスマス前の需要増の可能性を指摘していた。特別給付金の付与はクリスマス後になるものとみられるものの、それを計算に入れた消費が高まるとの見方も出ている。きょうはファイア・アイやサイバーアークなどサイバー株の上げが目立っている。米財務省など複数の政府機関が、外国政府からハッキング被害を受けていることを材料視。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反落。終値の前日比は、金が1.6~1.0ドル安、中心限月の2月限が1.5ドル安、銀が15.8~14.8セント安、中心限月の3月限が14.8セント安。金2月限は反落。時間外取引では、ドル高に上値を抑えられたが、欧州時間に入ると、ドル高が一服し、押し目を買われた。日中取引では、英国と欧州連合(EU)の通商協議が継続され、ドル高に振れたことに上値を抑えられた。前日に中心限月として一時1カ月ぶりの高値をつけており、利益確定目的の売りが優勢だった。銀3月限はドル高や金の上げ一服を受けて反落した。ニューヨーク金2月限は反落。時間外取引では1881.9~1894.4ドルのレンジで推移、前日比0.5ドル高の1890.9ドルとなった。2月限は高寄りしたのち、ドル高に上値を抑えられたが、欧州時間に入ると、ドル高が一服し、押し目を買われた。日中取引は、1895.7ドルまで上昇したのち、株安からドル高に振れたことを受けて戻りを売られた。その後は1883.1ドルで押し目を買われたが、米国の超党派の追加経済対策は週末を通した作業が必要との見方から上値は限られた。英国と欧州連合(EU)の通商協定や米国の景気刺激策の実現について懐疑的な見方から株安に振れ、リスク回避のドル高が上値を抑える要因になった。英国のEU離脱問題を担当するバルニエ首席交渉官は、英国との貿易交渉について、残された時間は「あと数時間」しかないと述べた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は5日続伸した。WTIで期近の2021年1月物は前日比0.74ドル(1.5%)高の1バレル49.10ドルで取引を終えた。終値の前営業日比は、期近2限月が前日比0.70~0.74ドル高。その他の限月は0.38~0.69ドル高。この日のダウ平均株価は高値更新後に軟化したものの、引き続き米国の9000億ドル規模の追加景気対策に対する期待や、このところの戻り高値更新によるチャート面からの買い圧力もあり、さらに戻り高値を更新する展開となった。また、米国で新型コロナウイルスのワクチン接種が広がるなか、この日中東アラブ諸国で最初となるサウジアラビアでのワクチンの接種の開始が報じられたことも好感された。1月限は、アジアの時間帯~欧州の時間帯にかけての時間外取引では、48ドル台前半を中心とした比較的小幅なもみ合いで推移し、この時この日の安値となる48.10ドルを付けた。米国の時間帯に入ると急伸する展開となり、そのまま49ドル台に乗せて後半にこの日の高値となる49.28ドルを付けた。米ベーカーフューズが発表した米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は263基と、前週比5基増となった。  米国では、600カ所超の施設で申請が許可された米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウィルスのワクチン接種が始まっているが、ペンス米副大統領は18日、同ワクチンを公開の場で接種した。ワクチンへの信頼向上を図るのが狙いという。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて続伸。終値の前営業日比は変わらず~5.00セント高。中心限月の期近3月限は5.00セント高の437.50セント。大豆は総じて大幅続伸。終値の前営業日比は、1.75セント安~18.75セント高。中心限月の期近1月限は18.75セント高の1220.00セント。            大豆の急伸に支援されるなか、アルゼンチンの穀物取引所が全国の12.8%、北部産地の81%が干ばつに見舞われていることを発表したことで、さらに上伸する展開となった。一方、民間予想で来年の欧州の生産高見通しが増加していた小麦の上値が重くなったことで、大豆に比べると上げ幅は抑制された。3月限は、アジアの時間帯~欧州の時間帯にかけての時間外取引では432~434セント台でこう着したもみ合いとなった。米国の時間帯に入ると上伸して、後半にこの日の高値となる438.50セントを付けた。 


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