朝刊:2020/12/23

ダウは急落も3万ドルはキープ。ゴールドも急落。オイルも続落。

NY為替

ニューヨーク為替市場のドル円はNY時間に入って買い戻しが優勢となっており、103.70円付近まで一時上昇した。きょうの市場はややリスク回避的な雰囲気もみられ、ダウ平均が下げているほか、原油、米国債利回りも下げている。為替市場もリスク回避のドル買い戻しが出ているものとみられる。ただ、本格的なドル買いというよりも、週末のクリスマス休暇を前にしたポジション調整が中心と思われ、ドル安期待は依然として根強い状況に変化はない。きのう米議会は追加経済対策を上下両院でスピード可決し、あとはトランプ大統領の署名待ちの状況。米国では依然として感染拡大が収束をみせない中で、米議会も対策の可決を急いだようだ。クリスマス前の成立が確実視される中で、ポジティブ・サプライズではあるものの、市場はすでに織り込んでいる。ドル円は前日に104円手前まで上昇したが、上値を拒まれた。今回も104円手前では売りオーダーも並んでいるものと思われ、これ以上の上値は重そうな印象もある。ドル円は先週以降、概ね102円台後半から104円台前半のレンジ取引に終始しており、方向感が一旦なくなっている。現在は、ちょうどそのレンジの中間地点で落ち着いている状況。市場の一部からはリスクに対する市場の意識の大きな変化があるまで、ドル円はレンジを抜け出せないとの指摘も聞かれる。先週の102円台への下落はドル売りが強まったことが要因だが、102円台に下落した後は急速に買い戻しが入っており、恐らくストップロスが102円台への下落を誘発した可能性が示唆されているという。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は反落した。前日比200ドル94セント(0.7%)安の3万0015ドル51セントで終えた。終値はダウ工業株30種平均が200.94ドル安の3万0015.51ドル、ナスダック総合指数が65.40高の1万2807.92、S&P500が7.66安の3687.26。前日のダウ平均は序盤の急落から急速に下げ渋る動きとなっていたが、きょうはじり安の展開となった。かろうじて3万ドルを維持したものの、一時割り込む場面もみられた。前日は英国でウイルスの異変種が広がっていることから、市場は懸念を強めた。フランスは英国との国境を一時閉鎖し、他の欧州諸国も英国からの訪問者を制限している。しかし、WHOを含む多くの専門家は、ファイザーとモデルナのワクチンは異変種のウイルスに対して有効との見解を示たほか、ウイルスの変異は季節性のインフルエンザよりも遅いペースで進んでいるという。米国では足元の感染拡大が依然として収束をみせない中で、市場は向こう数ヵ月間は景気は圧迫されるとみているようだ。ただ、基本的には来年の米経済に楽観的な見方に変化はない。このような中で、米議会は追加経済対策を上下両院でスピード可決し、あとはトランプ大統領の署名待ちの状況。感染拡大の中で米議会は法案の可決を急いだようだ。クリスマス前の成立にポジティブ・サプライズとは思われるものの、市場はすでに織り込んでおり、きょうのところは株式市場の反応も限定的となっている。

NY貴金属

ニューヨーク金は続落、銀は急反落。終値の前日比は、金が12.6~11.8ドル安、中心限月の2月限が12.5ドル安、銀が84.4~83.1セント安、中心限月の3月限が84.4セント安。金2月限は続落。時間外取引では、ドル堅調から売り優勢。下げ幅を縮小したが、戻り売りが強い展開で推移。日中取引は、ドルが買い戻し主導で上昇したことから、手じまい売り先行もようとなり、下げ幅を拡大した。12月のコンファレンスボード米消費者信頼感指数が事前予想を下回ったが、ドル堅調の動きから前半で一段安となった。中盤にかけても下落が続き、調整ムードが強まった。後半から終盤に幾分、戻したものの、2ケタ安での引けとなった。クリスマス休暇前で手じまい売りが多かったとみられるが、投機的な売りも感じられる商状。英国で従来よりも感染力の強い新型コロナウイルスの変異種検出を受け、欧州経済への不安が強まり、ドルが買い戻され、金は売られる展開となった。時間外取引では11870ドルが支持線になったが、日中取引では1863.8ドルまで下落。ただし前日の安値1859ドル割れには至らず、下値は堅い値動きとなった。外国為替市場で主要通貨に対してドル高が進み、ドルと逆の動きになりやすい金先物には売りが出た。銀3月限は時間外取引から反落。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続落した。WTIでこの日から期近物となった2021年2月物は前日比0.95ドル(1.9%)安の1バレル47.02ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.95~0.93ドル安。その他の限月は0.91~0.44ドル安。従来よりも感染力の強い新型コロナウイルスの変異種が見つかったことで、需要回復期待が後退している。各国で新型肺炎のワクチン接種が始まっているものの、集団免疫を獲得し流行を抑制できるようになるまで、より幅広い接種が必要となることが懸念されている。世界で最も早くワクチン接種が始まった英国では、変異種の発生もあって1日あたりの感染者数の拡大が続いている。米国では12月に入って感染者数の伸びがやや落ち着いているものの、新規感染者の拡大が加速する傾向にまだ変化はみられない。一方で、世界最大級の人口を有するインドでは感染者数の増加が9月でピークアウトしており、今のところ再流行の兆しは見られず。クリスマス前のポジション調整の売りは相場の圧迫要因。ワクチンに対する期待感から上値を伸ばしてきたが、クリスマス休暇前に利益確定の売りが持ち込まれやすくなっている。

シカゴコーン・大豆

コーンは概ね続伸。終値の前営業日比は2.00セント安~3.50セント高。中心限月の期近3月限は3.50セント高の443.50セント。主要生産国であるアルゼンチンで少雨傾向が続くなか、同国での生育不良に対する警戒感が買い支援要因となった。また、大豆が続伸したことも買いを支援する要因となった。3月限は一代の高値となる444.25セントに達し、終値ベースでも440セント台を維持するなど、騰勢を維持している。期近3月限は440セントで取引を開始した後は、アルゼンチンの少雨傾向とこれに伴う生育不良に対する懸念は根強いながらも一代の高値を更新した後で上昇に対する抵抗が強まっていたことで上値を抑えられ、441.50セントを上値抵抗線として意識する足取りが欧州の時間帯を終える頃まで続いた。ただ、シカゴの時間帯を迎えると同じくアルゼンチンの乾燥に対する懸念や、同国でのスト長期化に対する警戒感から大豆市場が堅調推移となったことに追随する買いが見られたことで尻上がりに値位置を切り上げる展開となった。終盤に444.25セントの高値に達し、その後も値位置を落とすことなく高値圏のまま取引を終えている。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。