朝刊:2020/12/29

クリスマス明けのダウは一時最高値更新。ゴールド、オイルともに反落。ドル円は103円後半で推移。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場でドル円はロンドンフィキシングにかけて買いが強まり、104円台をうかがう動きを見せた。特段の買い材料は見当たらないが、きょうの市場はリスク選好の雰囲気が広がっており、円安の動きがドル円の上げをフォローしたほか、ポンドが対ドルで下落し、ドル買いのフォローも出ていたようだ。米追加経済対策にトランプ大統領が署名したことや、先週の英・EUの貿易交渉合意が市場のムードを高めている。米株式市場でダウ平均が最高値更新、米国債利回りも上昇し、イールドカーブがスティープ化する中で、ドル円は買い戻しを強めた模様。ただ、市場では来年のドル安期待が根強くある中、ドル円は戻り待ちの売りオーダーも数多く観測され、104円付近での上値抵抗も強そうだ。米インフレ期待の高まりがドル円を支援しているとの指摘も聞かれる。インフレ期待を示す米10年物インフレ連動債(TIPS)が一時1.99%台まで上昇し、2018年12月以来、約1年ぶりの高値水準に上昇した。ワクチンへの期待に加えて、直接給付、失業手当上乗せなど米追加経済対策が成立したことで、来年の個人消費は盛り上がるとの見方がインフレ期待の高まりに結びついているのかもしれない。FRBもある程度のインフレ上昇は許容する姿勢を示している。ただ、一部からは、インフレ上昇でもFRBが低金利放置ならドルの購買力を失わせるとの指摘もあり、ドル安期待は根強いことも留意される。きょうもポンドは売りが強まり、ポンドドルは一時1.3430ドル付近まで下落し、21日線に顔合わせした。来年のポンドに関しては、上値の重い展開を予想する向きが少なくない。先週の合意で英EU離脱に対する不透明感は後退したものの、同時にポンドはこの先、離脱に伴う英経済への悪影響という厳しい現実に直面するという。加えて、英国では足元の感染拡大が収束の気配をみせず、ウイルスの変異種の問題も浮上する中で、来年前半の英経済は厳しい情勢が続くことが予想されるという。英中銀のマイナス金利採用のシナリオも消えてはない。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、15時現在は前営業日の24日に比べ239ドル07セント高の3万0438ドル94セントと過去最高値を上回っている。終値はナスダック総合指数が94.69高の1万2899.42、S&P500が32.30高の3735.36。クリスマス明けの市場はリスク選好の雰囲気が広がり、株式市場も買いが先行した。米追加経済対策にトランプ大統領が署名したことや、先週の英・EUの貿易交渉合意が市場のムードを高めている模様。ダウ平均は一時300ドル超上昇し、取引時間中の最高値を更新。トランプ大統領は追加経済対策と歳出法案に署名し、何百万人もの失業手当の上乗せ措置を回復させ、連邦政府の閉鎖も回避されている。足元の感染拡大は依然として収束を見せておらず、変異種には警戒感もあるものの、市場はワクチン主導の景気回復への期待を強めている。週末にEUでワクチン接種が開始されたこともポジティブな材料として捉えているようだ。きょうは航空株や旅行レジャー、百貨店などパンデミックで打撃を受けたセクターが買われ、米国債利回りの上昇で銀行株も上昇。一方、IT・ハイテク株や産業、エネルギー株はまちまち。また、仮想通貨市場でビットコインが最高値を更新しており、マラソン・パテントやライオット、マイクロストラテジーといったビットコイン関連銘柄に資金が集中的に入っている。

NY貴金属

ニューヨーク金は反落、銀は反発。終値の前日比は、金が2.8~2.0ドル安、中心限月の2月限が2.8ドル安、銀が63.1~64.9セント高、中心限月の3月限が63.1セント高。金2月限は反落。時間外取引では、米大統領が追加経済対策などに署名したことを受けて押し目を買われたが、買い一巡後は上げ一服となった。日中取引では、リスク選好を受けて押し目を買われたが、ドル安が一服すると、手じまい売りなどが出て下落した。リスク回避時に投資資金の受け皿になりやすい金先物が売られた。外国為替市場でドルが対円などで上昇し、ドルの代替投資先として逆の動きになりやすい金が売られた面もあった。銀3月限は米大統領の法案署名によるリスク選好の動きを受けて反発した。ニューヨーク金2月限は反落。時間外取引では1873.0~1904.1ドルのレンジで推移、前日比3.3ドル安の1879.9ドルとなった。2月限は高寄りしたのち、英国と欧州連合(EU)が通商合意などリスク選好の動きを受けて堅調となった。その後は米大統領が追加経済対策などに署名したことを受けて押し目を買われたが、買い一巡後は上げ一服となった。日中取引は、リスク選好の動きを受けて押し目を買われ、1901.4ドルまで上昇した。その後は、ドル安一服を背景に手じまい売りなどが出てマイナスサイドに転じた。米大統領が追加経済対策などに署名したことを受けてリスク選好の動きが支援要因となったが、年末を控えた手じまい売りに上値を抑えられた。米政府機関の一部閉鎖は回避されたが、新型コロナウイルスの感染拡大で先行き不透明感も残っている。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は3営業日ぶりに反落した。WTIで期近の2021年2月物は前営業日比0.61ドル(1.3%)安の1バレル47.62ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.61~0.58ドル安。その他の限月は0.56~0.37ドル安。欧州連合(EU)でも新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったことから、経済活動の正常化や石油需要の回復が期待されている反面、世界的に流行の沈静化はまだ見えていないことが重し。変異種の流行も懸念されている。英国や南アフリカで見つかった変異種は各国へと広がっている。トランプ米大統領の署名で、9000億ドル規模の米景気対策法案が成立したことは支援要因。ただ、米国でワクチン接種は行われているが流行の沈静化はまだ見られず、景気見通しの不透明感に変わりはないことから、上値を追うような動きにはつながらなかった。来月から石油輸出国機構(OPEC)プラスが日量50万バレル増産することや、ロシアが2月も日量50万バレル増産することを望んでいることは圧迫要因。OPECプラスは来週4日に追加増産の是非を巡って閣僚会議を行う。時間外取引で2月限は47.50ドルまで下落した後にプラス転換し、48.96ドルまで上昇した。ただ、通常取引開始後の上値は重く、引けにかけては時間外取引の安値付近まで押し戻された。

シカゴコーン・大豆

コーンは軒並み続伸。終値の前営業日比は変わらず~5.50セント高。中心限月の期近3月限は5.50セント高の456.50セント。大豆は総じて反落。終値の前営業日比は、8.25セント安~4.25セント高。中心限月の期近3月限は7.25セント安の1257.25セント。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が事前予想を上回る好調な内容だったことに加え、デイリーで大口の成約が発表されたことが強気要因となった。3月限は一代の高値を更新。期近つなぎ足では19年7月半ば以来の水準に達している。452セントで取引を開始した後のアジアから欧州の時間帯にかけては概ね452~455セントのレンジ内で高下。シカゴの時間帯にかけて軟化した後、シカゴの時間が開始すると448セントの安値まで値を落とした。アルゼンチンでのスト終結観測が弱気材料になったが、その後はUSDAが大口成約を発表したことや、週間輸出検証高が強気な内容だったことが手掛かりとなって上値を探る足取りを展開し、引け間際には一代の高値となる457.50セントに到達。


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