朝刊:2020/12/30

ダウは一時高値更新するも反落。ゴールド、オイルはともに反発。ドル円は103円半ばで推移。

NY為替

ニューヨーク為替市場の終盤に入ってドル円は103円台半ばでの上下動が続いている。きょうのNY為替市場でドル円は上下動。ただ、103円台半ばを中心とした方向感のない展開に変化はない。米下院はきのう、個人への直接給付の金額を2000ドルに増額する修正案を超党派で可決し法案は上院に送られた。市場では共和党が反対していることもあり期待値が低かったが、下院を通過したことで期待が高まっている。もし、上院を通過した場合は、トランプ大統領の主張でもあることから、成立は確実な情勢。共和党の上院議員の一部からは賛成票を投じる意向も示されている。しかし、共和党のマコネル米上院院内総務は、直接給付案の採決の試みを阻止しており、情勢は混とんとしている状況。FRBがインフレをある程度許容し、低金利継続の姿勢を明確にしている中で、2000ドル給付案が成立した場合、インフレを押し上げる可能性があるという。今後数カ月のワクチン接種と個人消費増加による力強い景気回復がインフレ圧力を高め、名目金利からインフレ期待を差し引いた実質金利のマイナス幅は拡大が予想される。それがドル安に繋がる可能性があり、ドル円の上値を圧迫する可能性もある。ユーロドルはNY時間に入って買いを強め、一時1.2275ドル付近まで上昇し、年初来高値を更新した。月末絡みのドル売りフローが出ていたとの指摘も聞かれる。その後、ユーロドルは伸び悩んだものの、1.22ドル台半ばで推移しており、上昇トレンドをしっかりと堅持している。力強さを維持しているユーロドルだが、変異種ウイルスの脅威に対応するため、欧州各国では部分的な都市封鎖措置が再実施されている。そのため、欧州の経済活動の回復ペースは鈍化し、2021年の第1四半期にユーロドルは1.20ドルまで下落する可能性も指摘されているようだ。厳格な措置が今後数カ月の回復のペースを遅らせるという見方にもかかわらず、市場のユーロに対する強気なポジションは10月初旬以来の水準に上昇しており、ポジション調整が入りやすいという。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比68ドル30セント(0.2%)安の3万0335ドル67セントで終えた。終値はナスダック総合指数が49.20安の1万2850.22、S&P500が8.32安の3727.04。序盤は買いが先行し、ダウ平均も最高値を更新して始まった。前日に米下院がトランプ大統領が求めている2000ドルの直接給付の修正案を超党派で可決した。共和党が反対していることもあり市場の期待値は低かったが、下院が可決したことで期待感が高まった。法案は上院に送付されているが、共和党の上院議員の一部からは賛成票を投じる意向も示されている。しかし、マコネル米上院院内総務(共和党)が直接給付案の採決の試みを阻止しており、情勢は混とんとしている状況。年末接近ということもあり薄商いの中、上値では戻り売りも出て、ダウ平均は朝方の上昇から下げに転じた。エネルギーや銀行、産業株が下落したほか、ハイテク株はインテルが上昇しているものの、他の半導体は軟調。一方、IT関連が堅調なほか、薬品株も堅調。インテルについては、アクティビスト(物言う株主)として知られるサード・ポイントが、インテル株を大量に保有し、取締役会に対して、事業分割や資産売却を含む戦略的選択肢の検討を促したことが伝わったことが思惑を高めた。ダウ採用銘柄ではインテルのほか、アムジェンやメルク、ジョンソン&ジョンソンが上昇したほか、ボーイングも買われた。一方、ホームデポやキャタピラーが下落しているほか、アップル、ディズニーも反落。

NY貴金属

ニューヨーク金は反発、銀は反落。終値の前日比は、金が2.5~3.1ドル高、中心限月の2月限が2.5ドル高、銀が32.7~31.4セント安、中心限月の3月限32.2セント安。金2月限は反発。時間外取引では、リスク選好の動きが支援要因となったが、買い一巡後は手じまい売りに上値を抑えられた。日中取引では、ドル安を受けて堅調となった。外国為替市場でドルがユーロなど主要通貨に対して下落し、ドルの代替投資先とされる金先物の買いを誘った。銀3月限はドル安が支援要因となる場面も見られたが、株安に上値を抑えられた。ニューヨーク金2月限は反発。時間外取引では1876.8~1887.8ドルのレンジで推移、前日比1.8ドル高の1882.2ドルとなった。2月限は安寄りしたのち、リスク選好の動きが支援要因となったが、買い一巡後は手じまい売りに上値を抑えられた。日中取引は、手じまい売りなどが出て1875.6ドルまで下落した。その後は、ドル安を受けて押し目を買われると、時間外取引の高値を突破し、1891.3ドルまで上昇した。リスク選好のドル安が支援要因となったが、上院共和党が個人給付額を引き上げる法案の動議を阻止したことから、株安に振れ、上値を抑える要因になった。ニューヨーク銀3月限は、時間外取引で2612.0~2677.0セントのレンジで推移し、前日比25.4セント安の2628.5セントとなった。3月限は安寄りしたのち、リスク選好の動きを受けて押し目を買われたが、買い一巡後は金の上げ一服を受けて軟調となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は反発した。WTIで期近の2月物は前日比0.38ドル(0.8%)高の1バレル48.00ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.37~0.38ドル高。その他の限月は0.10~0.38ドル高。世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっていることによる経済活動の正常化や、米国の追加景気対策が石油需要を下支えすることが期待されている。ただ、米国で個人給付を1人あたり600ドルから2000ドルに引き上げる法案は共和党によって阻止された。新型肺炎の拡散が引き続き警戒されていることは上値を抑制した。米カリフォルニア州当局が感染拡大に伴う州南部での自宅待機命令を延長したと伝わるなど、各国で予断を許さない状況が続いている。世界で最初に新型肺炎のワクチン接種が始まった英国では、変異種の流行もあって28日の新規感染者数は過去最多を更新。週末から3連休となることや、来週5日に米ジョージア州で上院2議席をめぐる決選投票が行われることは模様眺めムードを強めている。この2議席の行方によって上院の主導権が共和党、民主党のどちらへ委ねられるのか決まる。民主党が下院だけでなく上院も掌握することになれば、ねじれが解消されて増税が行われやすくなることが警戒されている。米大統領選とは異なり、ジョージア州における民主党の勝利は歓迎されない見通し。時間外取引で2月限はしっかりと推移し、48.35ドルまで強含んだ。ただ、通常取引開始にかけては買いが失速し、上げ幅を削った。改質ガソリンとヒーティングオイルは反発。原油高に連動した。

シカゴコーン・大豆

コーンは揃って続伸。終値の前営業日比は0.25~9.50セント高。中心限月の期近3月限は9.50セント高の466.00セント。大豆は総じて大幅反発。終値の前営業日比は、3.50セント~40.25セント高。中心限月の期近3月限は38.75セント高の1296.00セント。好調な輸出が続いていることに加え、大豆が大幅反発となったことが買いを支援した。中心限月の3月限は12月11日の取引以降、連日の続伸となるなか、この日も一代の高値更新となった。期近3月限は455.75セントで寄り付いた後はやや軟化しながらも453セント割れには抵抗を見せ、欧州の時間帯を終えるまで概ね453.50~456.50セントのレンジ内での高下となった。その後、シカゴの時間帯を迎えると上げ足を強め一気に460セントを突破。それでも騰勢は衰えることなく上を目指す足取りを演じ、終盤は465セントの節目を下値支持線にする足取りを展開。一時は467.25セントと一代の高値を更新した後も値位置を維持し、高値付近で取引を終えた。


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