朝刊:2021/01/05

ゴールドは大幅続伸。ダウは一時700ドルオーバー安で波乱含み。オイルは反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場ではドル買い戻しが優勢となり、ドル円は103円台に戻した。外国為替市場でユーロなどに対してドルが売られたのも、ドルの代替投資先とされる金先物の買いにつながった。ただ、ドルの先安観が強い中、菅首相が1月9日からの緊急事態宣言の再発令を決断したことで、リスク回避の円高も加わり、きょうのドル円は一時102.70円付近まで下落。昨年12月の安値水準を一時下回ったこともあり、明日以降、103円台を維持できないようであれば、下値警戒感はさらに強まりそうだ。NY時間に入ってからのドル買い戻しは、米株に戻り売りが強まり、ダウ平均が一時700ドル超下げ幅を拡大したことでリスク選好のドル売りが一服したことによるもの。明日のジョージア州の米上院議員の決戦投票や6日の米大統領選の上下両院合同会議による選挙人投票の集計を警戒しているようだ。特にジョージア州の決戦投票で共和党が2議席を確保するようだと、税制改正や景気刺激策強化、そして、インフラ投資などバイデン新政権が押し進めようとしている政策の実現性が不透明になるとみられている。6日の米大統領選の選挙人投票の集計についても波乱を警戒する動きもあるようだ。ただ、基本的にはドルの先安観は強い。米国は昨年末に600ドルの直接給付や300ドルの失業給付上乗せ措置を含む、9000億ドル規模の追加経済対策を決めた。今年の米個人消費が活発化するとの期待も高まる中で、市場にはインフレ期待の高まるとの見方も出ている。米国債市場では、インフレ期待を表す、10年物のブレークイーブン・レ-トが一時、2018年以来の2%超えとなった。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前営業日の昨年12月31日に比べ382ドル59セント(1.3%)安の3万0223ドル89セントで終えた。終値はナスダック総合指数が189.83安の1万2698.45、S&P500が55.42安の3700.65。昨年末は最高値更新で終えたこともあり、上値での戻り売りが強まったことに加え、明日のジョージア州の米上院議員の決戦投票や6日の米大統領選の上下両院合同会議による選挙人投票の集計を警戒しているようだ。ジョージア州の決戦投票で共和党が2議席を確保するようだと、税制改正や景気刺激策強化、インフラ投資などバイデン新政権が押し進めようとしている政策の実現性が不透明になるとみられている。また、6日の選挙人投票の集計に関しても、米大統領選の選挙結果に波乱があるのではとの警戒感も根強くあるようだ。市場もイベント前に一旦ポジションを整理しておこうという動きが出ているのかもしれない。今年の景気回復への期待感は強いものの、足元の感染拡大が強まっていることも株式市場を圧迫。日本では再び緊急事態宣言を出すほか、英国でもジョンソン英首相が新型ウイルス感染の行動制限措置で最上級にあたる「ティア4(自宅待機)」の制限をイングランド全体で導入した。期間は本日夜から2月中旬まで。

NY貴金属

ニューヨーク金は大幅続伸、銀は急反発。終値の前日比は、金が51.5~52.7ドル高、中心限月の2月限が51.5ドル高、銀が95.1~100.7セント高、中心限月の3月限が95.2セント高。金2月限は大幅続伸。時間外取引では、ドル安を受けて堅調となった。日中取引では、ドル安が一服したが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて堅調となり、昨年11月9日以来の高値1948.7ドルを付けた。外国為替市場でユーロなどに対してドルが売られたのも、ドルの代替投資先とされる金先物の買いにつながった。銀3月限は時間外取引のドル安や、金堅調を受けて昨年9月16日以来の高値2776.0セントを付けた。ニューヨーク金2月限は大幅続伸。時間外取引では1906.1~1941.0ドルのレンジで推移、前日比40.7ドル高の1935.8ドルとなった。2月限は高寄りしたのち、リスク選好のドル安を受けて堅調となった。日中取引は、ドル安が一服したが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて堅調となり、昨年11月9日以来の高値1948.7ドルを付けた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は4営業日ぶりに反落した。WTIで期近の2月物は前営業日の昨年12月31日に比べ0.90ドル(1.9%)安の1バレル47.62ドルで取引を終えた。終値の前営業日比は、期近2限月が前日比0.90~0.87ドル安。その他の限月は0.82~0.41ドル安。アジアや欧州の時間帯には、この日開かれる石油輸出国機構(OPEC)プラス会合に対する期待や、イランが韓国船籍のタンカーを拿捕し、濃縮ウランの製造再開を発表したことで、中東の緊張が高まるとの見方で上昇して、直近の高値をさらに更新した。しかし、米国の時間帯に入ると、OPECプラス会合が2月以降の減産枠を決定できなかったことや、米議会上院のジョージア州での決選投票に対する懸念で、ダウ平均株価が高値更新後に急落する展開となったことで、原油もアジアや欧州の時間帯の上げ幅を失う下落となった。期近2月限は、年明けのアジアの時間帯から欧州の時間帯の時間外取引では、一気に騰勢を強めて、49.83ドルを付けて去年から続く戻り相場の高値を更新した。ただ、50ドルに届かず、その後は大きく崩れて、米国の時間帯の後半にはアジアや欧州の時間帯の上げ幅を失う47.18ドルまで下落して、この日の安値を付けた。その後はやや下げ幅を縮小した47.30ドル辺りで推移している。この日開かれたOPECプラス会合では、2月からの減産枠を決定できずに物別れに終わった。ロシアやカザフスタンが増産を主張したものようだが、新型コロナウィルスの感染深刻化に対する懸念から増産に難色を示す国が多く、決定には至らなかった。一部関係者が5日にまた会合が持たれることを明らかにした。なお、OPECプラスが1月から実施している減産枠は日量720万バレル。

シカゴコーン・大豆

コーンはまちまち。終値の前営業日比は0.75セント安~2.00セント高。中心限月の期近3月限は0.25セント安の483.75セント。大豆は大幅続伸。終値の前営業日比は1.25~11.00セント高。中心限月の期近3月限は2.00セント高の1313.00セント。アルゼンチン産地での少雨とこれに伴う生育不良に対する警戒感や同国での輸出停止に対する懸念が買いを支援したうえ、値洗いが悪化している売り方の踏み(損失覚悟の買い戻し)が見られたことで引き続き一代の高値を更新する場面が見られたが、前年から続く騰勢の後で調整色が強まり、上げ幅を削って終えた。期近の8本が一代高値を更新。487.25セントで取引を開始した後は、アルゼンチンの乾燥と同国からの穀物輸出停止を手掛かりにした買いが見られて490セント台に浮上。490セント台前半で伸び悩んでいたものの、欧州の時間帯を迎えると新型コロナウイルスワクチンに対する期待を受けたアジアや欧州株式市場の堅調な足取りや、売り方の踏み上げを受けて497.75セントの高値まで上昇した。欧州の時間帯はその後も495セントを上回る水準での推移が続いたが、一代の高値を更新し続けた後で上値警戒感が強まるなかシカゴの時間帯には急速に値を落とした。


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