朝刊:2021/01/12

ダウは5日営業ぶりの反落。ゴールドは反発も休日前の値段には届かず。オイルは小幅続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場でドル円は買いが優勢となり、104.40円付近まで一時上昇した。100日線が104.70円付近に来ており、目先の上値ターゲットとして意識される。米国債利回りの上昇が引き続きドル買い戻しを誘っており、ドル円も反転の流れを続けている。バイデン次期政権および、議会も民主党が主導権を握る中で、大胆な財政拡大策が期待されている。バイデン次期大統領は先週、数兆ドル規模の景気刺激策に言及していた。足元の感染拡大は最悪の状況が続いているものの、財政拡大策とワクチン接種への期待から、年後半には景気は持ち直すとみており、それに伴うインフレ期待が米国債利回りを押し上げている。ただ、米国債利回り上昇の持続性には懐疑的な見方も出ている。先週末に発表になった米雇用統計も非農業部門雇用者数(NFP)が予想外の減少となるなど、感染拡大の影響が雇用回復に影響が出始めたことが示唆されている。FRBはインフレが上昇しても当面、低金利政策を続けることにコミットしているが、財政拡大に伴う国債増発も予想される中で、長期金利の上昇は財政ファイナンスのコスト増加にもつながり、FRBは長期金利上昇の抑制に動くのではとの見方も出ているようだ。バイデン次期政権の財務長官が、雇用に重点を置くイエレン前FRB議長という点もポイント。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前週末比89ドル28セント(0.3%)安の3万1008ドル69セントで終えた。終値はナスダック総合指数が165.55安の1万3036.43、S&P500が25.07安の3799.61。2000ドルの直接給付を含むバイデン次期政権の財政拡大策やワクチンへの期待で、先週までの米株式市場は買いが強まり、指数は最高値を更新していた。しかし、週明けのきょうは利益確定売りが先行。今週の大手銀を皮切りに10-12月期の決算発表が開始となるが、それを前にしたポジショ調整も出ていたようだ。今週の大手銀の決算についてはパンデミックに伴う貸倒引当金の計上も予想され、10-12月期は長期金利も低下していたことから、大幅な減益が見込まれている。前回の11月の決算発表以降、FRBが自社株買いの再開を許可したこともあり、銀行株は買い戻しが強まり、全体的に35%上昇している。市場は既に2021年に関心が移っており、10-12月期は移行期にあたり、むしろ、2021年に強気な見通しを示すことができるか注目される。一部からは2021年の第1四半期と第2四半期に利益が2倍以上拡大するとの予想も出ているようだ。きょうはボーイングが下落し、ダウ平均を圧迫。インドネシアで航空機墜落事故が発生し、墜落した機体は1994年に製造されたボーイング737-500型機。年末に2度の墜落事故を起こした737MAXの運航再開がようやく認められ、今年の回復に市場も期待感を高めていた。その矢先の墜落事故だけに、市場も不安感を強めている模様。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が14.2~15.5ドル高、中心限月の2月限が15.4ドル高、銀が62.9~65.7セント高、中心限月の3月限が64.7セント高。金2月限は反発。時間外取引では、ドル高を受けて軟調となり、昨年12月2日以来の安値1817.1ドルを付けた。その後は買い戻しなどが入って下げ一服となった。日中取引では、ドル高再開を受けて戻りを売られたが、株安一服を受けて地合いを引き締めた。リスク回避目的の金買いが優勢となった。銀3月限は昨年12月15日以来の安値2436.5セントを付けたのち、金の下げ一服を受けて上昇した。ニューヨーク金2月限は反発。時間外取引では1817.1~1856.0ドルのレンジで推移、前日比6.6ドル高の1842.0ドルとなった。2月限は高寄りしたのち、ドル高を受けて戻りを売られた。前日の安値を割り込むと、テクニカル要因の売りが出て昨年12月2日以来の安値1817.1ドルを付けた。そのごは買い戻しなどが入って下げ一服となったが、欧州時間に入ると、上値を抑えられた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は小幅に5日続伸して終えた。WTIで期近の2月物は前週末比0.01ドル高の1バレル52.25ドルで終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.01ドル高。その他の限月は0.02~0.35ドル高。追加の米景気対策が期待されていることが相場をやや押し上げた。終了間際のトランプ政権は混乱しているものの、新型コロナウイルスが根強く流行しているほか、米雇用回復の失速もあってバイデン新政権の発足後は新たな景気刺激策が実施される見通しで、石油需要の回復期待を高めている。ただ、世界中で新型肺炎の流行が収まらないうえ、英国などで感染者数の拡大が続いていることは懸念要因。中国・河北省で流行が増加する兆候がみられることも重し。河北省の感染者数の伸びは今のところ限定的だが、北京への感染が広がることが警戒されている。中国は世界第2位の石油消費国。先週末に上値を伸ばしたことやドル高も利益確定の売りを誘い、相場の重しとなった。ただ、下値は広がらなかった。時間外取引で2月限は51.55ドルまで軟化。通常取引序盤にかけては51.50ドルまで安値を更新した。ただ、その後は押し目買いが優勢となり、下げ幅を消して引けた。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近が反落。終値の前営業日比は4.00セント安~5.25セント高。心限月の期近3月限は4.00セント安の492.25セント。大豆は期近の主要限月は反落。終値の前営業日比は15.00セント安~0.25セント高。中心限月の期近3月限は2.25セント安の1372.50セント。乾燥が懸念されていたアルゼンチンで週末に降雨となったことで乾燥による生育不良懸念が後退したうえ、同国の穀物輸出制限が限定的ながら緩和されたことが弱材料となった。USDA月例需給報告前の玉整理基調も加わって売り優勢となった。496.50セントで取引を開始した後に買われ、一時的に500.50セントの高値に達したが、その後は軟化した。491セントを割り込んだところで買い戻されて欧州の時間帯は概ね495~499セント台での高下となったが、シカゴの時間帯を迎えると再び軟化。米農務省(USDA)による強気な検証高や大口成約の発表に対する反応も限られるなか、シカゴの時間帯は495セントを上値抵抗線とする足取りとなり、引けにかけて値位置を切り下げて490.25セントの安値を付けた後に買い戻されながらも、この日の安値圏に近い水準で取引を終えた。


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