第1話「未来の価格を今決めよう」

当たり前の事だが、貴方はデパートなどで買い物をする場合、その場でお金を出してモノと交換をするだろう。実は、これを『現物取引(げんぶつとりひき)』と言う。
さて、これに対して『先物取引(さきものとりひき)』とはいかなるものか…。
ずばり言えば、モノの未来の価格を『今の時点で決め』、売買契約を結ぶという取引のことである。

 

例えば、1年後のモノの価格は今の時点の価格より高くなったり安くなっていたりするかもしれない。
もし1年後の価格が今の価格より高くなるとすれば、今の時点でモノを買っておけば、その値上がりした分だけ利益になるというわけである。具体的に説明しよう。

 

 

今の時点でトウモロコシ50tが120万円で売買されているとする。
そして1年後にはトウモロコシの価格が今より高くなりそうだと考えたとしよう。
理屈だけ言えば、安く仕入れて、後で高く売ればいいのだが、今の時点で120万円を支払って、50tのトウモロコシを手に入れるには問題が山ほどある。 何故なら、たとえ1年後にトウモロコシの価格が今より高くなっていたとしても、

 

1.1年間そのトウモロコシをどこに保管しておけばいいのか…。
2.1年後に腐ってしまって売れなくなったらどうするのか…。
3. そもそも、どこに売りに行けばいいのか?

 

先物取引なら、こうはならないのだ。
先物取引では今の時点で1年後の価格を決めて売買契約を結ぶといっても、
実際に今の時点でお金とモノを交換するわけではない。
取引を保証する担保金(=証拠金)を預け入れるのみである。(←詳細後述)
お金とモノの交換をするのはあくまで1年後。ここがミソなのだ。
だが貴方はここで、恐ろしい想像をしてしまうだろう。
『それじゃあ1年後にはやっぱりトウモロコシ50tが家にやってくるのか?』と…。