第2話「家にトウモロコシはやってくるのか?」

1年後にやっぱりトウモロコシはやってくるのだろうか。
そうすることも可能である・・・が、ほとんどの人はそうしない。
トウモロコシ50tが欲しいから取引をするわけではないからだ。

 

ここで重要なことは「必ず1年後にお金とモノを交換しなければいけないわけではなく、貴方はその権利をもっているに過ぎない」ということである。
つまり120万円で「買った」トウモロコシ50tを、今度は誰かにその時の価格で「売る」ことにより、その時点で相殺する=取引を終了させることができるのだ。

 

先物の仕組み 家にトウモロコシはやってくるのか?先物の仕組み 家にトウモロコシはやってくるのか?

 

「売った価格」と「買った価格」との差額で決済する制度、これを「差金決済(さきんけっさい)」という。
売った時の価格が130万円であれば、「130万円-120万円=10万円」の利益を得ることができる。
逆に売った時の価格が110万円となっていれば「110万円-120万円=-10万円」の損失になることは説明するまでもないだろう。
実際にモノの受け渡しをしなくてもできる取引、それが先物取引のルールの基本中の基本なのである。

 

さらに「値下がり」を予測して、「売り」から取引をスタートすることができるのも先物取引の特徴である。
え? ここで大きな疑問がわいて当然である。
何も持っていないのに「売れる」とはどういうことなのだろうか…。