2018年2月の株価大幅下落に耐えた金(ゴールド)

2018年3月5日 投稿

 

金(ゴールド)は、モノ及び通貨という二つの側面を持つ特殊な商品。そのため、米ドルと金利の動きに敏感に反応します。

米国の金利上昇で株価が大幅下落

 

実際、2018年2月に、米国の金利が急上昇したため、先進国の株価が大きく下落しました。ところが、株価が下落する中にあって、金(ゴールド)は、高値を維持しており、市場関係者から驚きの声が上がっています。

 

◆NYダウの株価 2018年2月28日 フジフューチャーズ
NYダウの株価チャート

 

株価が下落したのは、米国の労働市場の良し悪しを判断する雇用統計の数字が良かったことから、今後のインフレ・金利上昇を予想して、米国の長短金利が上昇したこと。金利が上がると、リスクのある株式よりも低リスクの米国債などで運用した方が儲かるために、株式から資金が逃げ出して下落します。


◆NY金 日足チャート:2018年2月28日 フジフューチャーズ

NY金のチャート

 

そして、株式同様に、金(ゴールド)も、値下がりして、おかしくない状況にありました。なぜなら、通貨としての金は、金利を貰えないというデメリットがあり、他通貨の金利が上昇すると売られやすいから。

 

日本円・米ドル・ユーロなど、他の通貨は、持っていると金利を貰えます。日本は、超低金利・マイナス金利という非常事態が続いているので特殊ながら、銀行に預ける・国債を買うことで、金利が貰えるのが、近代の金融システムの基本です。

 

しかし、金は、通貨としての側面を持ちながら、金利を生みません。いくら、金を保有していても、価格が上がらない限り、持っているだけでは、資産は増えないのです。

 

そのため、金利が上昇すると金は売られて、安くなるという傾向があります。金利が高くなると、金利のつかない金よりも米ドルを保有した方が有利ですからね。

金利が上昇しても金が下がらない理由

 

金の値段が下がらない理由に、米ドル安が続いていることがあげられます。為替相場は金の値動きに大きな影響を与える要素。何しろ、ゴールドは、米ドル・ユーロ・日本円と並ぶ通貨の一つですから。

 

金利上昇=通貨高?

 

米国の金利が上昇すれば、日本や欧州との金利差が拡大して、米ドル高に動きやすい。つまり、金利上昇⇒通貨高というセオリー。しかし・・・現実はそうなっていません。

 

その理由として、インフレ率が高い国の通貨は安くなるという説があります。金利高=インフレ率が高いのは、【物価上昇=通貨価値下落】を示します。トランプ政権による減税・インフラ投資によって、株高が演出されましたが、短期的な成長の陰で、将来の財政悪化危惧がぬぐえません。米政府の財政悪化は、債務増加・紙幣増刷に繋がり、ドル安になるリスクを強く感じているのではないでしょうか。

 

世界的な株価下落にも耐えた金(ゴールド)は、いずれ来るかもしれない株価の大暴落時に、あなたの資産を守ってくれるかもしれません。

 

リーマン・ショック後の経済危機サイクルの終り

 

2008年に起きたリーマン・ショックを思い出してください。あれから、10年が経ったことで、ようやく一つのサイクルが終りを迎えようとしています。

 

それは、低金利と中央銀行の金融緩和路線という時代。これまで、米国・日本・欧州の中央銀行は、揃って、市場にお金を供給する量的緩和を行い、金利を低く抑えていました。その効果で、リーマン・ショック後の経済危機は過ぎ去り、株価は大きく上昇しました。

 

そして、リーマン・ショック後の、金融危機=量的緩和相場(金利低下)が終り、中央銀行の金融政策は、金融引締め(金利上昇)へと変化しています。

 

◆米10年債利回りの推移 2006年1月~2018年2月

米10年債の動き


下落サイクルから上昇サイクルへと変化

 

今後の金や株式市場を予想する上で重要なのは、米国の金利はさらに上がるということ。FRBの金融引締めは続き、米国のFOMCメンバーが予想する2019年のFF金利は、2.750%です。FF金利は、米国の中央銀行にあたるFRBが管理する短期金利。2018年2月28日現在は1.25-1.50%。

 

このまま、金利が上昇すれば、またいつか、株式市場が下落することになるリスクがあります。というのは、量的緩和で市場にマネーが溢れて上昇した株式相場ですから・・・金融引締という逆のサイクルが回り始めたら、いつか来た道に戻ることになるでしょう。


(暴落になるか調整レベルで終るかは誰にも分かりません)

 

そうなると、金融市場どころか経済自体にハンパないダメージが生じます。ビットコインをはじめとした仮想通貨ブームは、世界中の人々の感じる中央銀行が管轄する米ドルや米株への不安を示しているのかもしれませんね。

 

商品先物取引市場と金(ゴールド)に関心を持っているなら、伝統的な避難先である金の商品先物取引を試してみてはいかがでしょうか。



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