中国の景気悪化を予感した白金?一時、800ドルを割る安値

2018年8月5日 投稿

 

世界経済の好不調が気になる皆様。商品先物取引の白金は、金や原油に迫る人気銘柄。プラチナとも言われ、結婚指輪やアクセサリーとして人気。

 

そして、もう一つの顔は、工業材料として、景気に敏感であること。

 

米中の貿易戦争で、中国の景気悪化?

 

2018年4-6月期中国GDPの成長率は、6.7%と伸び率が鈍化。何といっても懸念は、米国との貿易戦争。

 

米中貿易戦争は、世界経済の悪化・貿易量の減少に繋がるとともに、中国の敗北に繋がるとの予想もしばしば。現時点では、米中どちらに軍配が上がるかは、分かりません。しかし、景気に影響されやすい白金は、NYで800ドルを割り込む安値を付けました。ちなみに、リーマンショック時も、世界経済の落ち込みを嫌気して急落。

 

◆2018年7月27日 フジフューチャーズ 白金月足チャート

白金の月足
2018年7月19日の794.5ドルが近年の最安値。

 

白金およびパラジウムは、自動車の排気ガスを少なくするための、触媒としての用途が大きい(工業用)。宝飾品・資産としての需要が大きい金との違いはそこ。

 

そのため、白金は、景気の影響を受けやすい金属です。

 

一方、供給元は、南アフリカ&ロシアの二国で9割近くを占めており、供給側にトラブルが生じると代替しにくく、価格が大きく変動します。

 

その白金価格が下げているのは、いくつかの理由で、中国の景気が悪くなると考えられているから。


●東京金先物と白金先物の月足チャート フジフューチャーズ

金と白金の比較
かつて、4500~5000円を付けていた東京の白金も3000円を割り込みました。金より高価という白金の常識は捨てた方が賢明です。

 

中国経済悪化の兆し


1. 米中の貿易戦争:米国の対中赤字は、約3750億ドルと巨額。これを継続不可能というトランプ大統領は、中国自身に赤字削減をさせようと、交渉作業中。その過程で、お互いに関税をかけあう貿易戦争を仕掛けています。

 

中国側の反発は、強いものの、かつての日本のように、米国での生産増加や内需拡大を約束させられる可能性は強いでしょう。交渉がまとまるまでは、世界経済にややマイナスの影響を与えると思います。

 

2.習近平政権の債務削減策:中国は、経済成長のために、政府や国有企業による融資が非常に拡大しています。特に、地方政府の不動産開発への傾倒ぶりは、まるで日本のバブル期のよう。あちこちに、ゴーストタウンがそびえ立っているのを見た人も多いはず。

 

そして、習近平政権は、国有企業&地方政府の債務削減を本気ではじめています。特に、銀行の帳簿外融資が、2018年1―6月期に1.3兆元(約21兆円)減少させたのは大きい。

 

中国政府の目標は、GDPの6.5%成長。もし、割り込むようなことがあれば、利下げや公共投資が行われるでしょう。7月23日に李克強首相主催の定例会で財政出動と金融政策で対応することを決定。将来よりも目先の危機に対応する中国の方針には変化なく、バブルが弾けきらない理由です。

 


3.中国NEV車規制(新エネルギー車):もともと、中国の自動車出荷台数は、2017年末で終了する小型車減税の反動で成長が鈍化すると予測されていました。白金の下落は、これも要因の一つ。さらに、2019年より、NEV車(新エネルギー)規制が始まることから、旧来のエンジン車のコスト増加も予想されています。

 

4.習近平政権への批判:こちらは、根深い話になるかも。7月4日に、習近平政権の独裁主義に反対する動画がアップされました。この動画、習近平政権に反対する女性が、習氏のポスターに墨をかけるという内容。まあ、先進国では良くある話。ところが、中国では、これで収まりません。この女性が行方不明となったことで、習政権への反発行動も出ています。

 

中国の最盛期はいつまで続くのか?

 

いつか中国の成長は止まると言われ続けて、何年がたったのでしょうか。でも、考えてみてください。今更、中国が崩壊すれば、日本もただではすみません。これまでのような経済成長は無理にしても、地域大国として、それなりの経済規模と存在感を維持していくシナリオが世界にとってもベストでしょう。

 

ただ、米国を超える大国になるのは無理ではないかと思います。バブル期に、ジャパンアズナンバーワンを唱えた日本と同じく、米中貿易戦争の敗北が、歴史のターニングポイントだったと言われるのではないでしょうか。

 

米中貿易戦争が続く間は、白金を積極的には買いにくい。

 

近年の金と白金の価格を比べると、白金の方が希少な分、値段が高いのが通例でした。そのため、金と白金の価格が逆転すると、金売り白金買いのストラドル戦略が人気化しました。

 

しかし、現在の情勢を見ると、この戦略は、ハイリスクですからリスクを覚悟して売買するようにしてください。



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