食料危機は来るのか。穀物価格の見通しは?

2018年9月25日 投稿

 

農産物の穀物(とうもろこし・大豆・小麦・米)は、商品先物取引の代表的な銘柄。このところ、世界的な天候不順が多く、食料不足になるかどうか心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

いくら、技術が進んでも、農産物は、凶作・人口増・経済成長などの影響で、大きく価格が乱高下する特徴を持っています。

 

食料危機は来るのか?

 

2018年の夏は、災害レベルの暑さ・大阪・北海道の地震・台風など自然災害が多発しました。幸い、世界の穀物在庫は、2018年現在は、余裕のあるレベルをキープしています。しかし、新興国の成長が続いている今、大災害が起きれば、2006-08年頃のような、食糧危機が起きても不思議ではありません。

 

2006/7年は、世界的な食糧不足の深刻化で、穀物価格は急騰。各国で暴動が起きました。この時は、大きく相場が急騰。商品先物市場で儲けた方も多いことでしょう。シカゴコーン(とうもろこし)は、二倍以上に上昇。

 

◆シカゴコーン月足チャート 2018年9月19日

シカゴコーン


2014年以降、安定しているコーン価格 穀物在庫の減少は、価格急騰に繋がりますから、在庫の多寡は大事。

◆世界の穀物需給:期末在庫率

穀物の在庫上のシカゴコーンと見比べてください。穀物の在庫が減ると価格は上昇

 

将来の農産物価格は、安定するのか?

 

今後の食料価格は、需要増加&生産増加が予想されているため、基本的に横這いの見通し。将来、穀物を巡って、争うリスクは小さいと言えるでしょう。しかし、時折、天災・病虫害などの影響で、穀物価格が急上昇する年もあるのではないでしょうか。地震に備えるなら、食料不足にも備えておくべし。

 

そのためにも、商品先物取引で、大豆・とうもころしの価格変動を意識しておくことは大事。

 

穀物価格の未来予想:農林水産省

穀物価格の予想


穀物需要の増加理由

 

  • 1.新興国・途上国の人口増加・成長
  • 2.農産物のエネルギー資源への転用
  • 3.自然災害の多発と耕地不足
  • 4.穀物食から肉食への変化

 

人口増加と新興国の経済成長は、穀物の消費量を爆発的に増加させます。中国の農村部インド・アフリカが、今以上に成長することで、穀物消費は増加。

肉の消費量

経済成長すれば、肉の消費量が大幅に増えます。そうなると、飼料用の穀物需要が倍々ゲームで増加。肉1kgを育てるのに、餌として穀物が必要になるから。

 

  • ●牛肉:10kg
  • ●豚肉:4kg
  • ●鶏肉:2kg

 

このように、牛肉は、コストパフォーマンスの悪い肉。ほっぺが落ちる程、美味しいのですが。世界中の人々が、神戸牛・松坂牛の霜降り肉をたくさん食べるようになるには、どれだけの穀物をはじめとする餌が必要になることやら。


中国に続くインド・アフリカの経済成長

 

現在の食料見通しは、アジアの成長と肉の需要増加は織り込み済み。ただし、アフリカや中東が大きく経済成長した場合に膨大な人口を養えるだけの食料生産できるかは分かりません。

 

すでに、世界全体の収穫できる田畑の面積は、7億ヘクタールでほほ頭打ち。単位面積あたりの生産量=単収の増加で、生産量を増加させています。しばらく、単収の増加は続く見込み。単収増加が思うようにいかないと、穀物不足で価格は上昇します。

 

  • ●化学肥料の上手な利用
  • ●灌漑技術向上
  • ●バイオテクノロジー(品種改良・遺伝子組み換え作物含む)

 

例えば、オーガニック・有機農法を好む文化が、世界中に広まるような事があれば、穀物収穫量は、一気に減るでしょう。オーガニックは、高級品として扱う必要あり。

 

すでに、米国は、大豆の約95パーセント、トウモロコシの約75パーセントを遺伝子組み換え作物。アルゼンチンは、大豆の95パーセント以上、ブラジルは、大豆の約50%が遺伝子組み換え作物です。(モンサントデータ)

 

同じく、モンサントによるデータでは、1996年から2015年の間に、害虫抵抗性を持ったトウモロコシの収穫量は平均で13.1%増加。トウモロコシに付く害虫のアワノメイガによる被害を減らし、高密度栽培が可能になりました。

 

商品先物取引の代表銘柄、とうもろこし&大豆。

 

食料危機のリスクを抱えており、近年の取引高・人気はイマイチながら、天候次第で再燃する場面もあることでしょう。



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