ゴールドを買い集める中国の狙いは何?

2019年6月5日 投稿

 

米中の覇権争いは、かつての米ソ冷戦に例えられることもある程、激しさを増しています。

 

今回は冷戦時代と違い、軍事力よりも経済力・ハイテク関係の技術力にスポットがあたっているのが特徴。そして、中国は、ゴールドを買い集めることで、米国に対抗しようとしています。

 

●2019年3月19日の各国金保有量 TRADING ECONOMICS

金の保有額

近年、大きく金を買っているのは、中国とロシア。中国は、日本の2倍以上の1864.3トンを保有。

 

米中覇権争いの中で、ゴールドを買い集める中国

 

経済力勝負になれば、大事になるのが通貨。中国は、大幅な貿易黒字で稼いだ外貨を米国債などの形で保有。いざとなれば、米国債を売ることで、米国を脅すこともできます。

 

しかし、これっておかしな話ですよね。敵対している国の国債を保有していても、本当に戦争などに発展すれば、お金が戻ってくるかわかりません。勝っても負けても債券の価値が大幅に下がれば元も子もありません。欧州などが得をするだけ。

 

さらに、基軸通貨として、世界共通通貨に近い役割を果たしている米ドル。これまでも、米国は、敵対国への経済封鎖策として、預金封鎖や銀行決済の禁止などの嫌がらせを行っています。

 

中国と米国の直接的な戦争や経済封鎖まで進むのは、破局につながる行為ですから、使えない切り札であるのは確かです。とはいえ、米国は、中国に対して、米ドルや欧米の銀行を使わせないぞという脅しをかけることができるのです。

 

そして、中国の通貨「人民元」は、国際的な決済に使うには、信頼感が足りません。およその世界決済シェアは、米ドル約40%に対して、人民元約2%とはるかに及びません。(国際銀行間通信協会:2018年5月)

 

世界第二位の経済大国に、成長した中国。通貨の世界では、小結くらいの力でしょうか。しかも横綱の米ドルには、とてもかなわないレベル。

 

中国がゴールドを買う意味は?

そこで、中国は、ゴールドを買い集めることで、マネーの世界でも米国に対抗する力を得ようと考えています。

金を買い集める中国の狙いは2つ。

 

1. 人民元の裏付けとしての役割
2. 外貨準備として米国債に偏るリスク

人民元


1. 人民元の裏付けとしての役割

 

全財産を人民元で保有するのって、不安になりませんか。中国にモノを売る場合、対価として、人民元・米ドル・ゴールドのどれで受け取りたいでしょうか。

 

人民元よりも米ドルやゴールドを選ぶ人の方が多いと思います。

 

人民元の価値がなくなるリスクが怖い。自由に交換・持ち出しできないなど取引に制限があることから、通貨としての信頼感はまだまだ。そこで、ゴールドを買い集めることで、通貨の信頼を補うことができます。万一、人民元の価値が下がってもゴールドを差し出すことで、取引継続できますしね。

 

2. 外貨準備として米国債に偏るリスク

 

せっかく稼いだ外貨を米ドル=米国債で持っていても、米国を有利にするだけ。ある程度の金額を保有することは必要でも、持ちすぎると向こうが開き直ったときにどうしようもありません。

 

また、世界の米ドル決済システムから中国を排除する恐れありというのも嫌なもの。

 

そこで、米ドルだけでなく、ゴールドを保有しておけば安心。米国債が換金できなくてもゴールドなら換金できるかも。保有している米国債も、売れば売る程、価値が下がってしまうという諸刃の剣。これも、分散投資でリスクを減らすこともできます。

 

米中覇権争いの結果、米ドル・人民元の双方が価値を落とすことになるかもしれません。外貨準備が、米ドルオンリーだと損失がどんどん膨らむ結果に。ゴールドを持っていれば、米ドルや人民元が下がれば、その分だけ、金価格は上昇しているでしょうし、外貨準備の損失を埋め合わせることになるでしょう。


このように、中国は、ゴールドを買い集めることで、米国に対抗する力を身に着けようとしています。米国の覇権に挑戦する力を得た以上、その買い集めるのではないでしょうか。金は、ハイテク製品にとっても重要な素材ですから、ハイテク需要の増加も見込めます。


ここで、気になるのは、米中の覇権争いが激化したとき。中国にダメージを与える一つの方法として、金価格を暴落させるという手が生まれます。大幅に下がれば、大量に金を保有している国は、大損することになりますよね。大きく下がって、相手が手放したところで買い戻せば、大儲け。

 

最も、米国自信が、大量に金を保有しています。これまた、使えない手段です。ただ、万一のことを考えると、金を現物で持っている方及びこれから購入を考えている人は、値下がりリスクに備えて、商品先物取引で、金の空売りができることを覚えておきましょう。



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