リーマン・ショック時に、商品先物市場はどう動いたのか

2019年6月14日 投稿

 

米中貿易戦争。そして対メキシコに関税を課すとの発表(メキシコ関税は停止)から、金融市場は嵐の真只中。

 

株式は上下動し、債券は買われる動きが続いています。商品先物取引は、金が上昇・原油が下落など銘柄によって異なる動き。金融市場の状況。ちょっとリーマン・ショック前と似た感じになってきました。

 

このまま、世界の金融市場は、リーマン・ショックのような事態が起きるのか。それとも、かつての経験を生かして、静けさを取り戻すのでしょうか。

 

リーマン・ショック時に商品先物市場はどう動いたのか?

 

2019年から2020年が危ない時期なのは、前にも指摘しましたね。

 

●元々、金融市場の10年サイクル的に、そろそろ危ない気配。

2019年以降の景気ダウンを見越してFRBは利上げ

 


今回は、リーマン・ショック級の経済危機が起きたときに、商品先物取引市場がどう動くのかを見ていこうと思います。基本、バブル時は、ハイリスク資産から下落していくというのがセオリー。

 

そして、どんな経済危機も下落が続ければ回復します。

 

特に経済統計の多くは、絶対数ではなく、伸び率(%)に注目が集まっていますよね。特に、前年比や前期比を見ることが多いはず。ということは、経済危機が続き、絶対的な数値が下落すれば、それだけ、回復しやすくなります。

 

また、経済危機が起きれば、政府や中央銀行は、危機を放置しません。危機を脱するために、様々な施策を行います。つまり、経済危機で、価格が下落したところは、買うチャンスでもあるということです。

 

さて、それでは、リーマン・ショック時の状況を振り返ってみましょう。

 

リーマン・ショックは、2008年9月15日に、米国の投資銀行「リーマン・ブラザーズ」の破綻のこと。ただし、この出来事だけでなく、その前後に起きた世界的な金融危機全般を指すことが普通。

 

そもそもは、住宅ローンの債券化・金余り・金融のグローバル化などがあいまって、住宅市場がバブル化し、最終的にバブルがクラッシュ。

 


●東京金の動き 月足チャート 2019年6月7日

リーマン・ショック前の住宅バブル時に、東京金先物は、大幅に上昇。リーマン・ショックが起きた後に、その上昇分だけ下落。その後の切り返しで史上最高値まで上昇。1g3,000円前後から2,104円に下落した後に、5,000円を超えました。

 

●東京原油月足チャート

原油チャートこれは、凄いチャート。サブプライムローン危機が生じたことで、逃げ出した資金が原油に向かい、95,360円へと大幅に上昇。その後、リーマン・ショックによる景気低迷い局面で、22,500円まで下落。

 

●東京ゴム 月足チャート

東京ゴムこちらも原油と同じような動きを見せています。


●東京白金の月足チャート

白金のチャート白金の動きは凄まじい。7,427円まで上昇した後、2,278円まで下落。

 

リーマン・ショック前に、マネーは商品先物取引市場に流入。

 

リーマン・ショックが起きる前、新興国の成長で、資源の需給が悪化すると予想されたことから、資源価格は上昇トレンドにありました。そこに、2007年夏頃から、サブプライムローン危機が始まったのです。好調だった株式・不動産市場は低迷しはじめ、国債の利回りは低下しました。

 

そこで、行き場をなくした資金が、商品先物市場に流れ込んだというわけです。

 

現在の市場は、米中貿易戦争により、株式市場が乱高下し、米国債の利回りは低下しています。その中で、FRBをはじめとした中央銀行・政府は、株式市場を支えようと金融緩和路線を進めています。リーマン・ショック前と似た情勢が近づいていますので、株式市場に不安を持った資金が商品先物市場に流れ込めば、大幅に上昇する可能性があります。仮想通貨が再び上昇しているのも、投機マネーの流入かなと思いますしね。

 

まとめると、リーマン・ショック時

 

●株式・債券市場から商品先物市場へと資金が流入し、金・白金・原油等が上昇

●リーマン・ショックで、世界経済が低迷・ポジション(建玉)決済が、相次ぎ、商品先物価格も低迷。

●中央銀行の金融緩和で、商品先物価格も上昇

 

今回は、米中貿易戦争の行方・影響次第で、良くも悪くも資源価格も大きく動くでしょう。同時に、商品先物市場に、マネーが流入すれば、大相場が生じる可能性があります。



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