コロナと原油急落のダブルショックで、トランプ大統領の再選に黄色信号。恐怖が襲う金融市場。

2020年3月13日 投稿

 

新型コロナウイルスと原油の協調減産失敗のダブルショックで、原油は大暴落。株式市場も大きな下げを演じました。米ドル/円は、101円台へと円高になった後に戻しています。

 

◆米ドル/円の日足チャート 2020年3月10日

原油の動き

いわゆるナイアガラの滝。

 

新型コロナウイルスとサウジアラビアの原油増産によるダブルショック

 

ここまでのショックになるとは、さすがに予想できず。原油も協調減産してくると思っていましたから、驚きの展開。あちこちからマージンコールやサーキットブレイカーといった非常を知らせる鐘が鳴り響いています。ここは、相場が予想通りに行かず、変動幅が大きくなるため、過大なリスクは避ける場面です。

 

◆WTI原油の月足チャート 2020年3月10日

米ドル円の日足

2020年3月9日、原油は、約42ドルから27ドル台へと大暴落。月足でこれですから、史上でも稀に見る大暴落です。

 

トランプ大統領の再選に黄色信号

 

そして、もう一つ、大きな爆弾が米国大統領選挙。就任前は、世界を分裂に導くと悪評だらけだったトランプ大統領。蓋を開けてみれば、米国ファーストや減税で、株価は大きく上昇。トランプ・ラリー現象を演出しました。このままの勢いならば、2020年の大統領選挙で、再選間違いなしと思われていたのですが、新型コロナウイルスの世界的流行から、少し風向きが代わりました。

 

経済&株価好調がトランプ大統領の大きな実績だったわけですから、このまま経済が冷え込んでくれば、オバマ氏やクリントン氏などと同じではないかとがっかり感が否めません。ましてや、大幅原油安で、シェール企業の倒産が相次げば、失職者たちの怒りは、政治家やウォール街に向かうことになります。

 

そうなると、民主党のバイデン・サンダース両候補への票が増えます。左派のサンダース氏。中道のバイデン氏。どちらが民主党候補になるかわかりませんが、当選するためには、時流に乗っかるのが一番。ウォール街や資産家叩き的な政策を打ち出すでしょう。そして、ストップトランプと、今までの政策のまきなおしが生じるため、商品先物をはじめ、相場の波乱要因が、また一つ増えました。

 

民主党候補は、リベラル派中心

 

もしも、サンダース氏が民主党公認候補に選ばれ、大統領選挙に勝利すれば、マーケットには厳しいことになるでしょう。

 

1. 証券取引税導入
2. 富裕層への資産課税
3. 大学の無料化
4. 時給15ドルの最低賃金

 

こうなると、資本主義というより社会主義に近くなります。それゆえに、株式市場全体のルール改変となり、調整局面入りするリスクがあります。それに、理想主義すぎて、絵に描いた餅感がありあり。

 

そして、中道派のバイデン氏が、民主党公認候補に選ばれれば、サンダース候補よりは、市場に優しい。しかし、サンダース氏より幅広い支持を受けるでしょうから、トランプ大統領にとって、強敵になります。サンダース候補に比べると、中道的な政策を掲げており、医療保険制度改革や人道的な移民政策を取るでしょう。経済&株価が順調であれば、バイデン候補は、組みやすい相手だっただろうに、トランプ大統領にとっても誤算です。

 

では、バイデン候補が勝てば、安心かといえば、そうはいかないでしょう。現職大統領の敗北と大統領交代に伴う空白期間は、市場にとっていいことではありません。覆水盆に返らずのことわざどおり、トランプ大統領で進んだ時間を戻すことはできず、混乱を招くのではないでしょうか。

 

たたでさえ。新型コロナウイルス&原油安で、苦しんでいる中、不確定要素がもりもり出てきました。

 

●レバノンのデフォルト→新興国通貨や資産への不安
●原油安→シェール企業の倒産や低格付け資産は大丈夫か
●世界の株価が下がる中、耐えている上海株→相当無理しているのではないか
●米中通商合意→まともに機能するのか
●サウジアラビアの権力争い

 

米大統領選挙選挙のもう一つ注目は、マスコミ報道

 

ブレグジット及び前回2016年の大統領選挙で、明らかになったように、マスコミは、中立ではありません。リベラル&グローバル化という主張を持って報道を行いますので、実態以上に、トランプ不利かつ民主党有利を報道する可能性があります。そのため、選挙戦の最中は、マスコミ報道に市場が一喜一憂しかないというリスクも浮上しました。トレーダーとしては、マスコミに振り回されないように、かつ、マスコミ報道も一つの材料として考えなければいけないと思います。

 

ドナルド・トランプ大統領の支持率の調査結果は、共和党と民主党で真二つ。支持する政党によって、天使と悪魔の顔を持っていることになります。キニピアク大学の調査結果(jetroまとめ)によると、共和党支持者の86%が、大統領のとしての仕事ぶりを認める回答で、高い支持を得ています。ところが、民主党支持者になると、98%が認めないと回答しており、正反対の評価になっています。

 


これからの商品先物市場及び株式市場は、かなりボラティリティ(変動率)の高い相場になります。一方、新型コロナウイルスのピークは必ず来て、中央銀行及び政府の支援策が功を奏すタイミングがあると思います。そして、ここで生じた金余りが、向かう先を慎重に見極めることが大切です。

 

これからの選挙戦に向けて、トランプ大統領の逆襲も始まると思います。財政&金融政策を総動員して、株価維持を行うのではないでしょうか。行くも怖い帰るも怖い相場が、始まりました。

 

株価の乱高下に右往左往せず、金や原油の動向をしっかりと観ておきましょう。

 

◆NY金の日足チャート

金の動き

株の暴落の中で、買われる金市場。



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