新型コロナからの回復後、世界経済はインフレそれともデフレ?

2020年4月24日 投稿

 

新型コロナの影響は、大恐慌以来という歴史的な経済被害をもたらすとの見通しをIMFが出しました。そんな状況の中、商品先物取引は、銘柄によって、両極端な動きを見せています。原油は、産油国の減産が決まるも、需要の減少のために下げ止まらず。そして、各国の金融緩和で、金相場は、上昇し続けています。

 

●WTI原油の月足チャート

原油の月足

WTI原油は、急激な需要減少と受け渡しにかかる特殊要因で大幅安。

 

新型コロナウイルス後の世界は、どうなるのでしょうか。インフレになるのかデフレになるのか。長期的な見通しを考えておきます。そろそろ、コロナウイルスの感染者数は、ピークに達したと言われはじめ、経済停止から解除に動き始めようとしていますからね。

 

新型コロナによるロックダウン(都市封鎖)からの回復はどうなるのか?

 

コロナとの戦いは、長期戦で、続いていきます。しかし、感染者数の増加は減り始めており、そろそろロックダウンの解除計画が現実化しています。いつまでも封鎖を続ければ、経済的に耐えきれない人が続出して、病以上に大変なことに。株価もそれを先取りして、ITや医療を中心に上昇している銘柄もたくさん。

 

新型コロナが経済成長に与える影響:IMF発表の数字

 

IMF発表のデータは恐慌レベルを示唆し、米中の経済指標も悪化。では、どれほどのレベルまで、コロナウイルスの被害は拡大して元に戻るのでしょうか。

 

●IMFの経済成長率(GDP)予測 データ:IMF %

IMFの経済成長予想

一応、IMFは、2020年後半に、パンデミックが収まりはじめ、2021年には、経済活動が正常化すると予想しています。

 

実体経済は、V字ではなくL字回復がせいぜい

 

しかし、悪化した分だけ、戻るという楽観的な予想はしにくく、10年前のリーマン~世界金融危機を超えるレベルになるとの見通しがメイン。実際、中国の2020年1~3月期のGDP成長率は、前年同期比で-6.8%。3月の自動車販売台数は、前年同月比で43.3%減少とかなり悪化。

 

金融緩和で、資産価格はインフし、実体経済側は、需要不足でデフレ。

 

そうなると、商品先物取引では、全体的に需要の減少が気になります。コロナによる一時的な経済の落ち込みからの復活で需要が増加すれば、インフレになると考えられますね。欧米や日本で、現金を配る政策も決まっていますから、その分、インフレになりやすくなります。

 

しかし、新型コロナによる被害が大規模になった今、消費者は、お金を使うでしょうか。万一のリスクを考えて貯金を増やすか借金を返す方向に向かうと考える方が正しいと思います。

 

さらに、脱グローバル、オンラインビジネス、巣籠もり消費の拡大は、全体のパイを減らす方向に動くでしょう。人が世界中を飛び回り、オフィスに通勤する世界から、在宅ワークに切り替われば、交通・ファッション・外食などの産業が小さくなります。

 

トランプ大統領登場以前、ローレンス・サマーズ氏は、需要不足の世界を長期停滞論として説明していました。再び。需要不足によるデフレが日本だけでなく世界を覆うリスクがあると思います。そして、無制限の量的緩和や財政バラマキ政策は、金融市場を上昇させる資産インフレを起こすのではないでしょうか。すでに、株式は上昇。アマゾンやNetflixは上昇し、航空株や金融株は下落。商品相場では、なんと言っても、金先物が大幅に上昇し、NY金が1,700ドルを超える場面もありました。

 

結論として、原油をはじめとした商品市況は、デフレリスクに怯えなければ行けません。

 

ただし、原油は、すでにかなり下がっています。これからロックダウンが解除されて、自動車・航空などをはじめ輸送に関わる需要は、ある程度、回復するでしょう。ただし、コロナ以前の状態に、戻るのは、まだまだ先の話ですから、原油価格の戻りも限定的かと思います。

 

●ゴムTSR20号 月足チャート 2020年4月20日

ゴム相場

 

●NY金先物の日足チャート 2020年4月20日

金先物の動き

そして、資産インフレやバブルを見越して、金先物は上昇しやすい環境。そうは言えども、金の先物市場も、高値を見ての利食いや投資家側に現金不足での金売却があるため、時折、乱高下に見舞われるのではないかと考えています。



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