波乱必至の米大統領選挙に新型コロナ2年目の冬が来る:金先物のフィボナッチから見たサポートライン

2020年10月5日 投稿

 

第二次コロナ波によるライトなロックダウン

 

金価格は、2,000ドル達成した後は、調整相場になっています。興味深いのは、これからの動きについて、2020年10月から11月は、米国大統領選挙をはじめ、波乱材料が目白押し。金をはじめとした商品先物市場も変動の激しい秋になりそうです。

 

まず、大阪金とNY金のチャート。フィボナッチ・リトレースメントから見た押し目ポイントです。

 

●大阪金の日足チャート:2020/9/29

大阪金のチャート
フィボナッチから判断できる押し目は、以下の通り。

 

◆ 61.8%:6208.4円
◆ 50%:5954円
◆ 38.2%:5699.5円

 

●NY金の週足チャート

ny金の週足

2018年8月の安値(1167.1ドル)から2020年7月の高値(2089.2ドル)を基準にしたフィボナッチ・リトレースメントによる押し目。

 

◆ 61.8%:1,736.95ドル
◆ 50%:1,628.15ドル
◆ 38.2%:1,519.34ドル

 

特に、1,750ドル近辺は、2011年頃につけた高値ラインでもあり、重要なサポートラインになる可能性があると思います。

 

欧米を中心に、なかなか収まらない新型コロナウイルスの猛威。英国は、第一次のロックダウンよりは、緩やかながら、ライトロックダウンを導入。経済を止めるわけにはいかず、パーティやスタジアムでの観戦を制限。なんとか、景気維持と予防を両立する目的ながら、観光・スポーツ・音楽など多くの分野にダメージを与えます。

 

コロナに有効なワクチンができないまま、冬が到来すれば、人々の抵抗力が下がります。季節性の風邪同様に、多くの人が発症するリスクが存在するため、各国政府は苦渋の決断を迫られることになるでしょう。

 

コロナの影響による財政出動

 

ロックダウンは、保障とセット。そのため、中央銀行と政府は、市場に多くのマネーを供給することになります。それは、金の強気材料。2020年3月に最初のロックダウンが起きたとき、最初は、現金化・ポジション整理の要因から金も下落。しかし、そこから、金融緩和によって、金は大幅に上昇しました。次のロックダウンも、同じような動きを見せる可能性が高いと思います。

 

欧州と中国の債務:中国恒大はその兆しか

 

そして、新型コロナは、不動産・旅行・運輸などの企業業績を悪化させており、耐えられない企業が続出しても不思議ではありません。リスクを抱える中国の不動産開発大手の中国恒大。サッカーチームの広州恒大を保有していることでも有名!

 

ちょっと怪しいニュースが出てきています。彼らは、2021年1月31日までに、深圳証券取引所に上場できない場合、最大1300億元(約2兆円)を支払う必要があるとの話。もし、本当になれば、中国の金融システムにショックを与える可能性があるとして、株価の大幅安に見舞われました。有利子負債は、8300億元以上(約12兆8333億円)と、本当であれば、大変な話です。

 

その裏付け的な話として、9月7日、すべての不動産をなんと30%値引きして販売する方針を出しています。不動産の叩き売りをしなければいけない程、困っているとしたら・・・嫌なニュースです。日本でも賃貸大手のレオパレスについて、118億円の債務超過が話題ですが、中国とは、スケールが違いますね!

 

米中貿易戦争もある中、中国企業の債務リスクには、慎重になりたいところです。中国経済は、世界経済と切り離されつつあるため、リーマン・ショック程の影響はないと思いますが、一時的に、金だけでなく、多くの市場に影響を与えるでしょう。

 

ブレグジットを控える欧州も危うき話はゴロゴロ。ドイツ銀行は、国内の約500店舗のうち約2割程度を閉鎖するというリストラ方針を発表。欧州の銀行株は、全体的に安値圏に落ち込んでおり、マイナス金利や新型コロナのダメージは大きくなっています。

 

波乱の本命:米大統領選挙

 

そして、波乱の本命、米国大統領選挙が近づいてきました。今の所、どうなるか結果は読めず。バイデン候補が、1馬身リードという状況ながら、最後の直線には、テレビ討論会という坂道が待っているため、余裕はまったくありません。第一回目は、バイデン候補優勢も内容は、史上最悪と評されるレベル。

 

2000年のブッシュ対ゴアで戦ったとき以上に、勝敗を決めるのに時間がかかるリスクもありますし、負けた側が、納得せずに、暴動やデモを起こして内戦に近い状態になるリスクも以前から伝えられていた米国の分断が深刻化すれば、米ドルから金へと逃げ出すマネーが、増えていくことになります。

 

●大統領が決まらない
●米国の分断深刻化
●大統領と議会のねじれ現象
●バイデン候補の増税政策

 

大統領と議会のねじれ現象が起きる可能性もあり、そうなると経済政策が進まずに、コロナの影響が深刻化するリスクも出てきます。バイデン候補当選の場合、経済をはじめ、政策がひっくり返るのも波乱要因の一つ。

 

そして、トランプ大統領当選の場合、米ドル安により、貿易赤字を減らし、輸出力を増やすことを政策として目指すでしょう。バイデン候補の場合、左派的な政策を取り入れることから、積極的な金融緩和や米ドル安を好まないのではないかと思います。


●NY金先物の日足チャート

NY金の日足チャート

日足は、雲の下限や転換・基準線がレジスタンスに。ここを抜けられるかどうか。MACDは、下落基調から、クロス方向に向かうかどうか。

 

10月から11月にかけての波乱を乗り越えれば、金先物は、財政出動の影響や通貨安から、再び上昇を開始するのではというのが、私の予想です。金相場の調整局面をしっかりと乗り越えましょう。思わぬ波乱がいつ起きても不思議ではありませんからね!



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