2021年の原油市況は、春から需要回復による上昇に期待!

2020年11月25日 投稿

 

新型コロナの影響で、驚きのマイナス価格まで付けた原油相場。今後の動きとしては、パンデミックが改善する2021年に、上昇するというシナリオが有力、新型コロナが流行しやすい冬に需要が減って安くなったところに、原油やガソリンの買い場が出てくるのではないかと思います。原油に連動して動くガソリンとあわせて、これからの相場に注目しておきましょう。

 

2021年の原油価格は、下落後の上昇シナリオを予想

 

2020年の原油価格は、コロナの影響で、3月から4月に大幅安。WTI原油価格は、4月20日に、マイナス価格という異常な安値。新型コロナによるロックダウン・移動制限による需要減少の影響は、お金を払って原油を引き取ってもらうほど、原油市況に大きな影響を与えました。

 

◆原油・ガソリン価格:新型コロナの影響

原油・ガソリン価格
4月の安値は、2019年の半値以下(国内先物)。WTI原油は、マイナス40ドルの大暴落。

 

幸い、各国の外出制限が緩むにつれて、需給バランスは、改善。足元でのWTI原油価格は40ドル強まで回復。日本の原油先物も回復。

 

原油の需要は、いまだ回復せず。

 

冬の新型コロナ流行で一段と需要が減り、原油価格も安くなるリスクあり。
新型コロナ冬の第2波・第3波に注意した通りの流れです。

 

ただし、2021年は、新型コロナウイルスのパンデミックも2年目に入り、抗体・衛生管理の向上などが見込めます。さらに、ファイザー・モデルナとワクチン開発が進んでいることから、原油需給の改善・価格上昇の可能性があると言えます。ファイザー・モデルナの新型コロナウイルス用ワクチンは、有効率90%以上との会社発表であり、これに近いような数字で実用化されれば、世界は、大きく変わります。落ち込んだ原油の世界需要も大きく変わるでしょう。

 

OPECの発表では、2020年の石油需要は、大幅に減少して、日量9,001万バレル。2019年の9,980万バレルから大きく減った分、値下がりした形です。さすがに、コロナ以前に戻るのは、先の話ながら、2021年の需要は、9,626万バレルに回復予定。その分、原油価格の上昇が期待できます。

 

原油価格の予想について

 

米国の石油を含むエネルギー関係の情報を管轄するEIA(米国エネルギー情報局)の短期予測。

 

「WTI原油(1バレルあたりのドル)2020年11月10日レポート」

●2019年:56.99ドル
●2020年:38.24ドル
●2021年:44.24ドル

 

現在の約41ドルから少し高めの価格を予想しています。今冬、新型コロナの流行で、需要減少⇒下落したところが狙い目ですが、押し目待ちに押し目なしもありえますね。

●WTI原油週足チャート 2020年11月18日

原油チャート

原油のファンダメンタルズが大幅に変わらない限り、このあたりの数字を意識しておき、安値で買い、高値で売りを考えておきましょう。

 

世界銀行が、10月22日に出したレポートでも、石油価格を2020年41ドル、2021年平均44ドルとしています。観光や旅行業の回復には時間がかかり、2021年は緩やかな回復を前提とした予想です。

 

◆東商原油週足:30,000円前後は、サポート&レジスタンスとして機能しやすいレベル。一目均衡表の雲の中にあり、どちらに動くか迷っているチャート。

東京原油

 

原油安で、供給減少が続く

OPECプラスの減産も続いており、来年1月からの減産規模縮小を先送りする見通し。
米国のシェールオイル生産は、原油価格の下落で、減少しており、供給が急増する状況にありません。米国の8月原油生産量は、1,060万バレル/日と7月から40万バレル/日減少。2021年後半には、シェールオイルの掘削が増加。2021年第四四半期には、1,130万バレル/日に増加すると予測されています。どれくらい、増えるかは価格次第というところ。

 

バイデン氏の環境政策

 

さて、最後に不確定要素として、バイデン候補の環境政策です。こちらは、まだ未定の中、原油価格に対して、上昇・下落両方の要素をもっています。環境を重視する民主党の元で、化石燃料から再生可能エネルギーへの以降が行われる可能性があります。

 

1. 再生可能ネルギーの増加で、石油需要の減少⇒原油安
2. フラッキングの一部停止などシェール開発のストップで米国の生産減少⇒原油高

 

フラッキングの規制を検討しているバイデン政権によりシェール企業が淘汰されれば、米国の原油生産が止まり、原油価格の上昇につながる可能性。再生可能エネルギーへのシフトで原油需要が減少し、原油価格も下落するという2つのシナリオが考えられます。

 

バイデン氏の環境重視政策は、中長期的な問題として、2021年の原油価格は冬に下げて、春から上昇をメインシナリオとして予想しています。