お祭り相場のマーケットに立ち向かう危うきバイデン政権

2021年1月25日 投稿

 

バイデン政権のスタートは、政治・経済の両方で、問題を抱えての船出。

 

金融市場は、量的緩和と財政支出による補助輪のおかげで、バブル化。補助輪を外せば、崩れる危険が高く、チキンレースになっているかのよう。すでに、米長期金利上昇やビットコインの急騰、商品先物市場の上昇など、相場の変調が見え隠れしている様子。

 

過去、大幅に上昇してきた米株。今冬から春にかけて要注意です。株が崩れると金や銀をはじめ、商品先物市場にも大きな影響が出ることは避けられません。

 

バイデン政権及び金融市場の不安要因

 

●ビッグテック企業への逆風
●テスラ・ビットコインなどの大暴騰
●個人給付が煽る投資ブーム
●財政拡大による赤字と長期金利の上昇
●バイデン政権への不信感と混乱。
●インフレの傾向

 

ざっとあげてみても、不確実な要素ばかり。あなたは、これらを政権交代したばかりのバイデン政権と市場が上手くさばけると思いますか??

 

ビッグテック企業への逆風

 

米大統領選挙後の混乱のなか、GAFAやツイッターなど大手IT・SNS企業の持つ権力が大きすぎるのではないかという意見が強まっています。国家以上の権力を持ちつつあるビッグテック企業への対処を行う必要が出てくるでしょう。それは、株価にマイナスの影響を与えることになります。

 

サイバー空間に大きく舵を切ったため、かつてのITバブルを思い出す相場です。

 

新型コロナでの株価上昇は、凄い勢いでしたから。そして、米株が高値をつけるなか、そういったIT企業の株価は、頭打ちに。テスラ・ビットコインの急騰や乱高下は、凄まじく、よほど、余裕のある資金で取引しないと危ない。

 

●マイクロソフト・アマゾン・テスラ・ビットコインの価格推移

ビッグテック
2020年8月31日 テスラ株は、分割 1株⇒5株

 

この急激な価格上昇により、格差は拡大。5倍も10倍も上昇されたら、それは、勤労意欲なんて無くなります。新型コロナウイルスは、仕組まれたという話も広まる訳です。

 

給付金や財政支援が煽るバブルとインフレ

 

そして、バイデン政権で配られる予定の「個人給付1,400ドル及び1.9兆ドル規模の新型コロナウイルス対策」の影響は大きいでしょう。短期的には、この資金が、株式投資に向かう可能性があり、バブルをふくらませる可能性があります。

 

ブルームバーグによると、2021年1月の600ドル給付の後、株式投資が増加したとのデータがあります。

 

エンベストネット・ヨドリーのデータによれば、現金給付を受けた全ての所得層で、1月最初の10日間は昨年12月初めとの比較で取引が約3割増加。給付を受けた年収7万5000ドル未満の人々による取引は53%増となっている。


政府の大盤振る舞いは、永遠に続くものではありません。結局、国の借金ですから、国債を増発することになるでしょう。いずれ、米国の債務拡大・長期金利の上昇という形で、返ってきます。この通貨不安が、長期的なゴールドの下支え要因になることは、お伝えしている通りです。

 

バイデン政権の政策は通るのか?第一関門は議会にある

 

現状、バイデン政権の環境政策や他国との融和策が好感されて、市場は安定しています。前FRB議長のイエレン氏を財務長官に迎える人事も高評価。そして、バイデン政権で、米議会は、民主党が支配することになりました。

 

しかし、1.9兆ドルの追加支援や環境政策については、上院で60票以上の賛成が必要となり、そこまでの賛成をすぐに取り付けるのは難しいのではないかと思います。となれば、バイデン政権の政策は、絵に描いた餅となり、ハシゴを外された環境関連の株式や銀相場は、値下がりするリスクがありますね。それが、市場全体に及べば、クラッシュに!

 

◆米国:消費者物価指数

消費者物価指数

新型コロナの影響で落ち込んだ後、上昇トレンドに戻っている。商品先物市場では、穀物・原油・ゴムなど様々な銘柄が上昇しており、インフレに一役買っていると言えるでしょう。

 

強烈なインフレが起きることは、考えにくいにしても、コロナによる現金支給と財政拡大は、これまでのデフレからの転換へと進むのではないかと思います。

 

ワシントンポストとABCニュースの世論調査では、32%が大統領選挙で正当に勝利しなかったと答えており、政府への信頼がかつてないほどに失われています。そして、2018年以降、フランスで起きた黄色いベスト運動は、おさまったわけではありません。このように、政府の信頼が薄れれば、通貨への信認も弱まり、米国債・米ドル不安が出てくるのは避けられません。

 

すでに、米国債の利回りは、1%を超えて上昇。これが、量的緩和の終了=テーパリングや悪い金利上昇につながれば、株式市場のバブル崩壊へと突き進むシナリオが現実化してきます。

 

その時に、バブル崩壊しても心配ないように備えておきましょう。なお、その時は、ポジション整理や現金化の動きから、金価格の下落もありえますから、ご注意ください。