取組高から考える相場(金と白金、そしてその価格差(鞘))
6月3日から7日までの金は先週末より114円値上がりして、一般投資家(投資家、取次者経由)は14,388枚の売り越しました。
カテゴリ別取組高表の投資家と取次者経由の合算は6月7日取引終了時点で13,968枚の買い越しとなっています。

白金は、6月3日から7日まで33円値上がりしましたが、5,860枚の買い越しとなりました。
カテゴリ別取組高表の投資家と取次者経由の合算は6月7日取引終了時点で41,600枚の買い越しとなっています。

白金は先週より33円値上がりしたにもかかわらず、買い越しの枚数が大幅に増えています。
何故でしょう?
そこには、金と白金の価格差(鞘)が、関わってきます。
取組と値段と価格差(鞘)の推移とチャートを見てみましょう。


続いて金と白金の価格差のチャート、日足と月足です。
日足

月足

金と白金の価格差で、金が高く白金が安いと(金―白金)の値段は大きくなっていきます。
金と白金は2月15日に1,857円まで拡がり、4月22日には1,340円まで縮みました。
それが6月7日には1,818円まで再び拡がっています。
すなわち、金が高いから売ろう、利食いしよう、白金が安いから買おう、金の買いから乗り換えようといった動きに一般投資家(投資家、取次者経由)はなっています。
また、金が高く、白金が安いので、この先金と白金の価格差は縮まるのでは?と思った場合は、金の売りを建てて、白金の買いを建てようという手法もあります。
このような手法を、鞘取りなどと言います。
鞘取りを行う場合の注意点は、金と白金の倍率を揃えることです。
金は1,000倍 白金は500倍なので、価格差が縮まる方向の場合、金を1枚売って白金を2枚買い倍率を合わせ、金と白金の価格差が玉を建てた値段より縮まれば、プラスとなります。
上記の月足の鞘チャートを見ると、2008年には3,000円以上も白金が高い時がありました。そして、今年の2月15日は金より白金が1,857円下まで売られました。
長い月足鞘チャートで見ると金が買われ、白金が売られ続けていることが分かります。しかし短期の日足鞘チャートで見ると、上げたり下げたりの動きになっています。
上記の鞘のチャートは、フジフューチャーズに口座を持ってれば、フジ情報にて作成することができます。
このような観点から相場を考察するのも面白いかもしれませんね。
掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。