取組高から考える相場(金と白金)
6月10日から14日までの金は先週末より49円値上がりして、一般投資家(投資家、取次者経由)は11,548枚売り越しました。

トータルは2,420枚の買い越しとなりました。取組が大分ほぐれたようですね。
さて6月10日から14日までの白金は先週末より26円値上がりして、一般投資家(投資家、取次者経由)は2,338枚買い越しました。

トータルは43,938枚の買い越しです。
先週に引き続き、金の買いから白金の買いへとシフト、もしくは金売り白金買いの鞘取りの動きが見られます。
続いて海外の取組や国内の取組推移、金と白金の鞘の推移やNY金のETF残、チャートなどを見て考えてみましょう。
まずは国内金の取組とNY金ETF残の推移です。

続いてNY金、ファンドの取組推移です。

まず、上記を見て金のこれからの行方を考えてみましょう。国内の一般投資家(投資家、取次者経由)は、金が4,500円割れから4,681円まで上昇し、ほぼフラット近くまで取組がほぐれました。
しかし海外に目をむけると、NY金のETF残は増え、NY金のファンドの買残も2月19日の170,628枚を越えて、6月11日には205,940枚まで増えていることが分かりますね。
海外ファンドは、価格が上がると買残が増えていき、下がると売っていくので、買残が減っていく傾向にあります。
価格が高い間は、ファンドが売って来ないということと、価格が崩れたら、買い枚数が多い分売り圧力も強くなることを意識しておいてもよさそうですね。
昔から相場の格言で、「山高ければ谷深し」という言葉がありますが、こういった内部要因で相場が動いているのかもしれませんね。
続いて、取組が偏ってきている白金を考えてみましょう。
国内白金の取組、金と白金の価格差(鞘)の推移です。

続いて、金と白金の価格差(鞘)チャートとNY白金ファンド取組推移です。


上記を見て白金の行方を考えてみましょう。
白金は金との価格差(鞘)が徐々に拡がっているせいか、ちょっと上がったくらいでは、中々売り越しになりませんね。
金と白金の価格差(鞘)は2月15日に1,857円まで拡がり、4月22日には1,340円まで縮まりました。その鞘が先週末で1,841円まで再び拡がってきているのだから、白金に買いが集まりやすいのも頷けます。
また、白金が上昇するのに必要なのは、海外白金のファンドが大きく買う必要がありそうですね。ここ最近は、大きな玉の動きはなく停滞しているのが分かります。
白金国内週足チャートも見てみましょう。

この価格帯から上昇をするには、週足チャートから見て、揉んで値固めが必要な感じがします。週足での揉み合いなので、既に白金の買いを持っている人は、一喜一憂の日が続きそうですね。

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