取組高から考える相場(金と原油)

2019年8月5日 投稿

 

7月29日から8月2日までのは前週末より7円値下がりして、一般投資家(投資家、取次者経由)は9,933枚、売り越しました。

 

2019年8月2日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは23,589枚の売り越しです。

 

続いて一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移を見てみましょう。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

東京金は、7月26日、4,929円から31日、4,979円の50円の上昇で8,757枚売り越しました。

 

しかし、8月1日は4,924円と55円の下落にもかかわらず、721枚しか買戻しをしていません。何があったのでしょう?

 

この日は米国においてFOMCにより、利下げ(0.25%)が決定されました。この結果はサプライズでもなく、織り込み済みの結果となりました。相場の方向性を決めたのはパウエルFRB議長の利下げ決定後の会見でした。その時間の東京金の1分足を見てみましょう。

 

チャート 東商金 6月限 1分足

 

利下げ発表直後は(日本時間午前3時)0.25%の発表を受け、0.50%ではなかったと売られ、その後持ち直し、パウエルFRB議長の会見が午前3時30分頃から始まり、その内容は、利下げは下方リスクに対する保険が狙いとし、緩和サイクルの開始を必ずしも意味しないと述べると、ドル高が進み、金の圧迫要因になった格好です。日本国内の一般投資家(投資家、取次者経由)もこれでは、金が買いづらくなったと思われます。

 

トランプ大統領はしつこく利下げを要求していましたからねえ、利下げ方向に大きく期待していた人も多かったのでしょう。その日の夜には、4,870円まで下げる場面がありました。東京金の30分足を見てみましょう。

 

チャート 東商金 6月限 30分足 8月1日22時4,870円 8月2日4時30分4,972円

 

パウエルFRB議長発言が影響した形になりましたねえ、しかしその後、金が吹き上がりました。何故でしょう?

 

トランプ大統領が中国製品に対する追加関税発動を発表したからです。発表後はドル安に動き金が買われる格好です。トランプ大統領はドル安にしたい人なのでしょうね。

 

しかし利下げによるドル安と、追加関税発表によるドル安とでは、金以外値動きは全く異なります

 

東京原油と東京金の30分足を見てみましょう。8月2日のトランプ大統領がツイッターで中国に追加関税発動を発表時にクローズアップしました。

 

日本時間8月2日午前2時台にツイッターで発表しています。

 

          東京原油

 

チャート 東商原油 12月限 30分足 8月2日午前2時から急落

 

          東京金

 

チャート 東商金 6月限 30分足 8月2日午前2時半から上昇

 

原油が暴落して金が買われたのがわかりますね。

 

特に原油は、米国中国が世界の原油消費量1位と2位なのですから、米国と中国、両方に絡む突発的な経済的悪材料に反応が大きいのがよく分かりますね。

 

ちなみに米国と中国の原油消費量は世界全体の3割にあたります。

 

金は逃避的に買われているのが分かります。

 

仮にFRBの利下げが0.5%で議長会見が緩和サイクルの開始だと述べていたら、トランプ大統領の要求に対する満額回答だったので、ドル安に大きく振れ金も原油も買われていたと思われます。

 

商品の値動きはドルに反応しやすいですが、その質によって商品の値動きはそれぞれ異なることを覚えておいてもよさそうですね。

 

次回のこのコラムは8月19日になります。

 

 


-商品先物取引の登り方- 吉田文吾の知ってお得な先物コラム

 

掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。