取組高から考える相場(金と原油)

2019年9月24日 投稿

 

9月17日から20日までのは前週末より15円値上がりして、一般投資家(投資家、取次者経由)は1,688枚、売り越しました。

 

2019年9月20日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは11,246枚の売り越しです。

 

続いて一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

9月17日から20日は15円の値上がりの週で、1,688枚の売り越しでした。レンジも狭かったので、大きな玉の動きはありませんでした。少し気になるのが、NY金のETF残がここ2日で大きく増やしているのが分かります。

 

ここで9月24日火曜日の朝9時時点の東京金の日足を見てみましょう。

 

チャート 東商金 期先つなぎ足 日足

 

9月5日に5,304円の高値をつけた翌日に、包みの陰線を引いて、さらに黒三兵を出しましたが、下げトレンドにならず、5,255円まで戻しを入れました。5,260円あたりまで戻して、そこから下げて5,100円辺りを割ってくると、今度は小さな三尊天井の形となります。

 

しかし新たな上昇トレンドのラインも引けています。5,260円と5,304円を抜けてくると、新たな高値への挑戦になってくるチャートです。

 

NY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

この推移を見て感じたのは、大概、価格が下がるときは、差引買残は減っていくのですが、9月17日1,500ドルを割ったにもかかわらず、差引買残を増やしているんですよ、押し目買いが入っています。この金相場は一筋縄ではいかない感じがします。

 

 

話は変わりますが、日本時間9月19日午前3時にFOMCが0.25%の利下げを決定した後、追加利下げが見込まれずに急落しました。その時の東京金5分足です。

 

チャート 東商金 8月限 5分足 FOMC発表前後

 

0.25%は織り込み済みだったのと、今後の利下げ見通しが不透明だったのが下げた原因でした。

 

そして、凄いなあと思ったのが、FOMCの決定に対しトランプ大統領が「根性なしが」と発言したんですよ。中々、アメリカの大統領の立場では出てこない言葉ですよねえ、

 

今後もマーケットを振り回すのだろうと思いました。

 

 

そういえば9月20日金曜日NY金12月限の外電は1,506.2ドルで9.6ドル安だったんですよ。しかし金曜日の東京金の日中取引は10円くらい高かったんですねえ、何故でしょう?

 

それはNY金の終値を決める時間にあります。

 

NY金の終値は夏時間の場合、日本時間の午前3時なんですよ。日本時間9月19日木曜日午前3時は1,515.8ドルでそれがNY金12月限の終値でした。その後FOMCの発表があり、急落して、NY金12月限の東京時間は1,503ドル前後で推移しました。

 

金曜日の外電は1,506.2ドルで9.6ドル安なのに、前日の東京時間との比較では3ドルくらい高くなったので、10円くらい高くなったということです。

 

東京時間の15時15分の海外の値段と為替、翌朝8時45分の海外の値段と為替で比べると朝の寄付値段を計算することができます。

 

ちなみに、フジPDFレポート内の海外市況速報において、右下の国内採算に寄付値段の目安が出ていますよ。午前7時半頃の換算値なので、多少のずれはでますがね。

 

寄付値段の参考にして下さい。

 

 

続いてイランとサウジアラビアの対立が原油相場を動かしています。東京原油国内の取組の推移を見てみましょう。

 

国内原油・取組内容・値段推移

 

9月17日は、サウジアラビアの中核的な石油生産施設が複数のドローンによる攻撃で爆破、炎上のニュースにより、東京原油は4,470円暴騰しました。それにしては利食いの枚数が少なかった感じです。ニュースのインパクトが強かったので、新規の買いも呼んだと思います。

 

さすがにこのニュースを初めて聞いたときは、びっくりしました。

 

サウジはこれまでイエメンからの弾道ミサイルやドローンによる度重なる攻撃を防いできましたけど、今回は思い切りいっちゃいましたからねえ、(恐らくイランからの攻撃もあったかもしれませんが。)

 

爆破・炎上したのはクライスとアブカイクの石油生産施設であり、産油大国サウジアラビアの心臓部であるガワール油田がこの付近に位置してるんですよ、世界最大のガワール油田が攻撃されていたら、もっと大変なことになったと思います。

 

さて今の原油価格と状況を改めて考えてみましょう。

 

まず今回の攻撃での一報は、日量570万バレルの喪失、元に戻るまで数週間から数ヶ月でした。

 

しかし翌日には、9月中に石油施設は元通りの報で前日の上げ幅の半分が削られました。

 

日量570万バレルの喪失分はサウジの在庫で対応するとも言っていましたが、6月の時点で在庫は1億8,790万バレルあったんですよ。

 

今回喪失分の約33日分ですね、今月中の石油施設回復までの時間を考えると、在庫で十分足りるので、世界の需給に影響を与えないことが分かります。

 

ただ、今後再び攻撃される可能性とサウジが報復する可能性で緊張が高まっているので、原油価格にプレミアムが付くでしょうね。今の値位置は純粋にプレミアム分が乗っている感じです。

 

19日木曜日にはイランのザリフ外相は、米国やサウジアラビアがイランに軍事攻撃を仕掛けるなら、イランは「全面戦争」で応じると物騒なことを言ってます。

 

そもそも原油はリスクオン時の買いで、金はリスクオフ時の買いだったんですが、イラン(後ろ盾ロシア)対サウジアラビア(後ろ盾アメリカ)の争いが目立ってくると、今後金と原油は似たような動きになるかもしれませんね。

 

 


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