取組高から考える相場(金と白金) ADP雇用統計と米労働省雇用統計の関連性は?

2019年12月23日 投稿

 

12月16日から20日までのは前週末より33円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は3,591枚、売り越しました。

 

2019年12月20日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは749枚の売り越しです。

 

続いて一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

東京金は12月13日(金)の終値に対し20日(金)33円値上がりし、3,591枚売り越す週となりトータルは749枚の※途転売りとなりました。5,200円近辺は利食いの売りが出やすく、新規売りを始める人も出てきています。

 

※途転売り

それまでの買いポジションから売りポジションへ変えること。

 

NY金のETFは値段も大きく動いていないこともあり、多少の売り越しとなりました。

 

東京金の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商金 期先つなぎ足 日足

 

パッとしないチャートですねえ、5,200円手前での持合いの形です。1日当たりの上下幅も狭く、完全にクリスマスモードとなっている感じです。動き出すのは年が明けてからになるのかなあと思います。

 

NY金の日足チャートも見てみましょう。

 

チャート NY金 中心限月(20/02) 日足

 

こちらは、9月から続いているダウントレンドがそろそろ終了できるのか?といったところに見えますねえ、まだ上値抵抗を破ったわけではないので、何とも言えませんが、どちらかというと、ここ最近はクリスマス休暇の薄商いで、閑散に売りなしの相場格言のような、少しずつしっかりするチャートにも見えます。本腰が入るのは年明けからだと思います。

 

続いてNY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY金のファンドは6週間のもみ合いで、安いところを売り高いところを買ったのが分かります。ファンドはトレンドが出ないもみ合いの間は損してしまいます。しかしトレンドが出始めればファンドは利乗せでくるのが大半なので、そこで一気に取り返します

 

続いて東京白金を見てみましょう。

 

12月16日から20日までの白金は前週末より1円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は2,178枚、売り越しました。

 

2019年12月20日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 白金(標準取引)

 

トータルは360枚の売り越しです。久しぶりの売り越しとなりました。

 

続いて白金の一般投資家(投資家、取次者経由)の玉の動きと金との鞘を見てみましょう。

 

国内白金・取引内容・値段推移(金と白金の価格差推移)

 

さて東京白金は、6月18日終値2,791円の日に、一般投資家(投資家、取次者経由)は最大47,036枚の買い越しまで膨らましたのですが、12月19日終値3,269円の日に164枚の売り越しとなりました。ここ半年の白金は一般投資家(投資家、取次者経由)の完勝だったと言えそうですね。

 

東京白金の日足チャートを見てみましょう。

 

鞘チャート 東商金 期先つなぎ足 東商白金 期先つなぎ足 日足

 

三角持合いを上抜けて高値をトライするかと思われたのですが、もみ合いを続けて、弱まってしまいました。やはり3,300円は重い印象を受けてしまいますねえ。

 

NY白金の日足チャートも見てみましょう。

 

チャート NY白金 中心限月(20/01) 日足

 

こちらも三角持合いを上抜けたのに、12月13日の包みの陰線を上抜けることができずに、下落したチャートになってしまいました。900ドル辺りまで下がってもおかしくない形に見えます。

 

続いて NY白金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY白金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY白金のファンドは取組を増やしながら、差引買残を54,996枚まで増やしていたので、ひょっとして大きく上昇するのかな?と思いましたけど、腰砕けとなってしまいました。軽い調整が入っても不思議ではありません。

 

 

話は大きく変わりまして、民間のADP発表雇用者数米政府の労働省が発表する雇用者数の違いって知っていますか?

 

ADP雇用統計は、米国の大手給与計算アウトソーシング会社であるADP社が、約50万社の顧客を対象に調査したもので、米政府発表の2営業日前に発表されるため政府発表の雇用統計の先行指標と言われているんですねえ。

 

そして本番ともいえる、米雇用統計は米国労働省が毎月発表する、米国の雇用情勢を調べた景気関連の経済指標の事です。全米の企業や政府機関などに対してサンプル調査を行い、統計が発表されます。FOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策の決定にも大きな影響を与える指標なので、金価格の値動きに多大な影響を与えます。

 

さてADP雇用統計が本番の米雇用統計の先行指標になっているのなら、金価格の先行指標として使えるのでは?と思っちゃいますよねえ、ADPを先行指標として使うなら、政府発表の雇用者数と同じ動きをしないと使えません。

 

果たして、先行指標としてADP雇用統計が使えるのか調べてみました。

 

ADP雇用者数と米政府発表の事前予想より結果が両方とも同方向なら、関連性あり違う方向なら関連性無しと見ます。とりあえず2015年1月から2019年11月までで調べてみました。

 

こういう結果になりました。

 

ADP雇用者数関連性あり なし 2019年(11月まで) 2018年 2017年 2016年 2015年

 

全く先行指標として使えない感じですねえ。ADP雇用統計の数字をあてにすると、怪我をしてしまいそうです。特に2018年3月から9月までは7か月連続で反対の結果でしたからねえ、価格の振れ幅は、予想と逆に行ったほうが大きいので注意が必要です。

 

大した結果は出ませんでしたが、相場を考える上での参考にしてください。

 

 


商品先物取引の登り方- 吉田文吾の知ってお得な先物コラム 当社ストラテジストのマーケット展望

 

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