取組高から考える相場(金と白金) イランとアメリカは何故、仲が悪いの? 

2020年1月14日 投稿

 

12月30日から1月10日までのは前週末より124円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は2,282枚、買い越しました。

 

2020年1月10日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは1,281枚の売り越しです。

 

続いて一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

東京金は12月27日(金)の終値に対し1月10日(金)124円値上がりし、2,282枚買い越す週となりました。トータルは1,281枚の売り越しです。1月7日の夜間取引から金の証拠金102,000円から156,000円に跳ね上がったこともあり、売り方の損失覚悟の手じまいが進みました。買い方も利食いがでているので、全体の取組高も減少しています。(金の証拠金は1月15日の夜間取引から108,000円に下がります。)

 

またNY金のETF残高は、イランとの緊張が少しほぐれたこともあり、ここ3日間でまとまった利食いが出ました。

 

東京金の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商金 期先つなぎ足 日足

 

1月8日はイランが米国に反撃の姿勢を見せたため、緊張が一気に高まり、5,574円まで吹き上がりました。証拠金も上がったばかりだったので、売り方は一気に苦しくなった格好です。

 

しかし、米国人に死傷者を出さないような攻撃だった為、緊張が緩み、金も緩んでいます。

 

NY金の日足チャートも見てみましょう。

 

チャート NY金 中心限月(20/02) 日足

 

こちらもイランの反撃で緊張を高め、1月8日には1,613.3ドルの高値を付けましたが、イランの攻撃の詳細が分かると、金の利食い売りが進んだチャートとなっています。一回仕切り直しになりそうです。

 

続いてNY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

こちらは、直近11月26日の取組高と差引買残、値段を底に全体的に増やしてきています。資金の流入も1月7日時点までは感じられます。しかし1月8日のイランが米国に反撃をした瞬間が陽の極みになった感じでもありますし、NY金のETFも8日を境に利食いが進んでいるので、あらたなイランと米国の緊張が生じない限り1回落ち着くところかと思います。

 

続いて東京白金を見てみましょう。

 

2020年1月10日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 白金(標準取引)

 

12月30日から1月10日までの白金は前週末より56円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は1,604枚、売り越しました。トータルは10枚の売り越しです。

 

続いて白金の一般投資家(投資家、取次者経由)の玉の動きと金との鞘を見てみましょう。

 

国内白金・取引内容・値段推移(金と白金の価格差推移)

 

さて東京白金は金との鞘は縮まりませんが、安いところを買って高いところを売ってとうまく泳いでいます

 

東京白金の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商白金 期先つなぎ足 日足

 

続いて東京白金の週足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商白金 期先つなぎ足 週足

 

まず東京白金の日足1月6日の大陽線を境に3,350円割れは買いの形になり、レンジが変わりそうなチャートに見えてきました。

 

東京白金の週足も過去の上髭の部分を実践で埋めてきており、上昇トレンド継続の形に見えます。

 

NY白金の日足チャートも見てみましょう。

 

チャート NY白金 中心限月(20/04) 日足

 

こちらは1月3日に2019年9月5日の高値1,000.8ドルを上抜けたのですが、上に走ることができず1001.4ドルまでの上昇でした。それでも今は高値持合いの様相となっています。1,000ドル台が定着できるのか?それとも押し返されてしまうのか?といったところですねえ、下値は切りあがっているので買い優勢な状況ではあります。

 

続いてNY白金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY白金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY白金は8週連続の買い越し取組高も増やしてきています。それなりに資金の流入はあり、力強い感じがします。やはりNY白金価格が1,000ドルを明確に抜け、取組高を大きく増やしてくるようだと、レンジが変わる可能性が高まりそうです。

 

さて話は変わりましてここ最近イランと米国の緊張が一気に高まり、金や原油価格を大きく動かしていますねえ、最近起きた米国とイランの出来事は色々な人が書いているので、そちらは割愛し何故イランと米国の関係が悪いのか?またイランとはどんな国?というのを簡単に調べてみました。

 

まずイランの正式名称はイラン・イスラム共和国というんですねえ。

 

これは1979年に誕生した国家名であり、それ以前はパフレヴィー朝がアメリカ資本と結んで石油資源の開発などを進め、その利益を独占する開発独裁の体制を続けていました。日常生活などあらゆる面で西欧化を進めましたが、国民生活は向上しない中、対米従属の度合いを増していったんですねえ。

 

それに対して生活が向上しないことに不満を持った市民が、16世紀以来のイランの国教であったイスラム教のイランのシーア派の信仰に立ち返ることを、求め始めました。

 

皇帝政治を批判して国外追放になったシーア派最高指導者のホメイニ師は国外から反政府活動を指導し、活動する中、1978年ホメイニ師を誹謗する記事が新聞に掲載されると、それは政府の陰謀であるとして暴動が起こり、学生や労働者、農民、市民が打倒皇帝政治を叫び始め、収拾がつけられなくなったパフレヴィー2世は1979年1月イランを離れ、皇帝政治が倒されました。代わって亡命先のパリから戻ったホメイニ師が2月11日、政権を掌握したんですねえ。

 

ホメイニ師は、シーア派の「ファギーフ(イスラーム法学者)」による統治を掲げ、それまでのアメリカ文化の模倣を否定して厳格なイスラムの日常生活の規範を復活させた人でもあります。

(1989年6月3日,ホメイニ師死去後ハメネイ大統領が最高指導者に選出されています。)

 

1979年11月にはイラン人によるテヘランのアメリカ大使館占拠事件が起き、1981年1月まで(444日間)占拠が続きました。この時米国人の人質が52人取られており、その数が今回の52か所攻撃するというトランプ大統領の発言と重なっているともいわれています。

 

アメリカ合衆国連邦政府が背後から支援して樹立したパフラヴィー朝を打倒したので、アメリカ合衆国から敵視され1980年4月にイランに国交断絶を通告し、経済制裁を発動したんですねえ。

 

この時からアメリカとイランの関係は最悪な状況となっていました。またアメリカは1984年にレーガン大統領がイランをテロ支援国家と指定し、2020年現在まで指定を継続しています。

 

ちなみに日本は1953年11月の国交断絶後、1955年2月から国交再開しています。

 

イランの人口は約8千万人で世界17位、総面積は1,648,195平方キロメートルで中東では2番目に大きく、首都のテヘランは最も大きな都市であり,経済と文化の中心地でもあります。

 

主要な民族の構成はペルシア人6割アゼルバイジャン人3割クルド人ロル族で1割くらいとなっています。

 

通貨の単位はイラン・リヤル軍事力は世界14位、主な収入源石油と天然ガスで、石油埋蔵量世界4位、生産量7位、天然ガス埋蔵量世界1位、生産量世界3位です。

 

アメリカは世界各国にイラン産の原油の輸入禁止を行っており、輸入をした国はアメリカから制裁を受ける形になっています。日本も2019年5月以降イラン産の原油は輸入していません

 

ざっくりとイランとアメリカの関係について書いてみました。

 

今年もスタートから金が荒れています。これを読んでくれている人たちが相場で儲かるよう願っています。本年もよろしくお願いいたします。

 

 



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