取組高から考える相場(金と原油) 原油の取組高が急激に増加その背景は?

2020年4月6日 投稿

 

3月27日(金)から4月3日(金)までのは前週末より110円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は460枚、売り越しました。

 

2020年4月3日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは4,394枚の買い越しです。

 

続いての一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

さて東京金取組高は大分減ってきましたねえ、去年の12月9日には98,444枚あった取組高も今や42,240枚ですからねえ、まあ、コロナショックによる価格変動の激しさや証拠金の大幅上昇がありましたからしょうがない部分もあります。

 

それに引き換え、NY金ETF残増やし続けていますねえ、金は買っておきたいのでしょうねえ、ただ外部環境で振り回されてしまうから、一筋縄ではいかない部分もあります。

 

東京金の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商金 期先つなぎ足 日足

 

続いてNY金の日足チャートです。

 

チャート NY金 中心限月(20/06) 日足

 

まず東京金5,400円割れから切り返しの形になっていますねえ、再び高値トライの形になっていると思います。

 

NY金も1,600ドル割れには、下値抵抗を見せ、切り返している格好です。今の外部環境の悪化は波乱要因ですが、世界的な金融緩和が進む中、長期的に金を買っておきたいと考える人も多く、それがNY金ETF残の増加につながっているのかもしれません。

 

続いてNY金ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

こちらは月末で大きく玉整理が入りましたねえ、取組高が大きく減りました。しかし今は切り返しているので差引買残は増えているものと思われます。こちらも外部環境の悪化で、ファンドの解約をせざるを得ない人もいるので、取組高の減少はやむを得ない部分もあります。

 

続いて東京原油を見てみましょう。

 

3月27日(金)から4月3日(金)までの原油は前週末より600円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は777枚、買い越しました。

 

2020年4月3日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) プラッツドバイ原油

 

トータルは2,745枚の買い越しです。

 

続いて原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月と6番限月のサヤ(価格差)を見てみましょう。

 

国内原油・取引内容・値段推移

 

さて東京原油なんですけど、ここにきて取組高が急増していたのをご存知ですか、カテゴリ別でファンド・投資信託の買いと、外国商品先物取引業者経由の売りで激しくぶつかっているんですよねえ。

 

下記にファンド・投資信託と外国商品先物取引業者経由だけの取組推移を乗っけてみました。このファンドの買いっていうのは、東証に上場している、証券コード2038NEXT NOTES TOCOM 原油 ダブル・ブルETNという銘柄に連動しているんですよ。

 

この商品を委託が東証で買うと、2038を売ってTOCOM原油を買うというオペレーションが発生するんですね。だから下記のファンド・投資信託の買いは、2038を買っている人の玉ということになります。原油価格の急落を見て株をやっている人も2038を通じて買ってきているということです。それがここ最近の取組高の増加につながっています。

 

2020年4月3日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) プラッツドバイ原油4/3 プラッツドバイ原油3/27 プラッツドバイ原油3/19 プラッツドバイ原油3/13 

 

東京原油の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商原油 期先つなぎ足 日足

 

東京原油25,000円を挟んでの持合いになっています。外部環境は原油にとって需要減退増産傾向厳しい形になっていますが、価格は横ばいになっています。今の状況で需要を増やすのは大変ですが、供給を減らす減産を行えば、ある程度価格は上昇します。サウジアラビアは米国が減産に応じない限り、サウジアラビアも減産には応じないと言っています。

 

しかし米国が減産するならサウジアラビアも減産に応じるとも受け取れます。ここで原油上昇のカギは米国が握っている状況に代わりました。

 

NY原油60分足を見てみましょう

 

チャート WTI原油 中心限月(20/05) 60分足

 

現地時間4月2日にトランプ大統領ツイッターで減産の可能性をつぶやいたら、5.5ドルくらい吹き上がったんですよねえ、いかに米国の動向原油価格に影響が分かる瞬間でもあったと思います。

 

さて、日本時間4月2日午後11時半ごろサウジアラビアとロシアを仲介したトランプ米大統領がツイッターで、両国が最大で日量1,500万バレルの減産を実施する可能性があると述べました。

 

この発言を受けた瞬間、国内価格に近いブレント原油26.88ドルから35.99ドルまで吹き上がったんですよ。そして終値はブレントの6月限で29.94ドルで前日比5.20ドル高で終わったんですねえ、しかし4月3日(金)日中取引、国内原油の先限は大して上がってなかったんですよ。何故でしょう?

 

国内原油に各限月が存在するように、海外相場にも限月が存在しています。

 

この日のICE取引所のブレント原油の相場表は下記の通りだったんですよ。

 

ICE原油相場表

 

見てもらえばわかると思うんですけど、期近ばっかり上昇してるんですよねえ、先の限月はあまり上がっていないんですよ。

 

国内原油の主な取引は先限で行うので、それが上がらなかった理由なんです。

 

外部環境の悪化に伴う下落は当然の事ですが、限月間の価格差も同時に大きく変動します。そのような見方があることも覚えておいてよさそうですね、相場を考える上で参考にして下さい。

 

 



-商品先物取引の登り方- 吉田文吾の知ってお得な先物コラム

 

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