取組高から考える相場(金と白金と原油) ゴールデンウイーク明けは静かな動き、 各国都市封鎖緩和でどう動く?
4月24日(金)から5月1日(金)までの金は前週末より164円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は4,914枚、買い越しました。

トータルは5,358枚の買い越しです。
続いて金の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

さて、東京金は4月27日に新甫限月が発会してから、一般投資家(投資家、取次者経由)は、買い越しが続いています。少し買い下がりの形ですが、ボックスの範疇なので、それほど気になる取組ではありません。
NY金のETFは3月30日に0.3トン売り越してから、買い越しか変わらずの日が続いています。残高を減らさない日がここまで続くのは、かなり珍しい事です。
東京金の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY金の日足チャートを見てみましょう。

東京金の日足チャートは先限のつなぎ足なので、まだ6,000円を超えていないチャートになります。そして4月22日の安値5,719円を下値にボックスを形成中となっています。どちらにレンジブレイクするのか?といったところですねえ。それと本日5月7日(木)のニュースで南アフリカの都市封鎖緩和で鉱山会社の操業が始まったことで、連休明けは弱く始まっています。
NY金の日足チャートは三角持合いを形成中ですねえ、これもどちらにブレイクするのか?という場面です。
続いてNY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

今はNY金が三角持合い中の為、差引買残も取組高も膨らまない感じです。
続いて東京白金を見てみましょう。
4月24日(金)から5月1日(金)までの白金は前週末より10円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は186枚、買い越しました。

トータルは9,827枚の買い越しです。
続いて白金の一般投資家(投資家、取次者経由)の玉の動きと金との鞘(価格差)を見てみましょう。

さて、東京白金は2,500円の後半を挟んでのボックスが1ヶ月以上続いています。金との鞘(価格差)も3,200円~3300円台で落ち着いてしまっています。取組高を減らしてきているので、エネルギーが溜まった取組には見えません。下にも上にも大きく動き出すには、取組高を増やしてくることが、ポイントになりそうです。
東京白金の日足チャートを見てみましょう。

3月25日に赤三兵のチャートを付けてから、出直り相場にならず、持合い相場に移行しています。コロナウイルスの影響がこの先どう出るか分からない状況なので、どちらにも動けないということなのかもしれません。
NY白金の日足チャートも見てみましょう。

こちらは700ドル半ばから800ドル半ばのボックスを形成ですね、材料待ちの感じです。
続いてNY白金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

NY白金の取組高はピークから半減しての持合いなので、エネルギーを感じません。大きく動き出すには、取組高が8万枚以上に増える必要がありそうです。
最後に東京原油を見てみましょう。
4月24日(金)から5月1日(金)までの原油は前週末より1,570円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は232枚、買い越しました。

トータルは1,058枚の買い越しです。
続いて原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月と6番限月のサヤ(価格差)を見てみましょう。

さて、東京原油は4月22日に下へ大きく突っ込み、直近のセリングクライマックスの感じになりました。2番限月と6番限月のサヤ(価格差)も6,090円まで開きそれから切り返しの形となっています。
ファンド・投資信託と外国商品先物取引業者経由だけの取組推移です。

ファンド・投資信託は東証に上場している、証券コード2038のNEXT NOTES TOCOM 原油 ダブル・ブルETNはTOCOM原油に連動している銘柄なので、一般委託の買いがNEXT NOTES TOCOM 原油 ダブル・ブルETNに入れば、TOCOM原油を買います。ただ単純にTOCOMに繋いでいるわけでは無く、高い日にファンド独自で買い、安い日に売るといった、ファンド特有のトレンドフォローの手も合わせて行っているようです。
東京原油の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY・WTI原油の日足チャートです。

まず東京原油は4月22日につけた大陰線を消してくるか?という値位置にいますねえ、これを消してくると上昇に弾みが付きやすくなる場面です。ただし東京原油のチャートは先限つなぎ足なので、5月1日に10月限が発会しており、大陰線は5番限月の9月限なので注意が必要です。
それとNY・WTI原油の日足チャートは4月20日につけた-40.32ドルという安値が目立っていますねえ、マイナス価格が存在することが信じられませんでしたよ。その後は経済再開を見越してか、緩やかな上昇に転じています。ちなみにTOCOMはマイナス価格というのは無いそうです。(取引所に確認しました。)
各国で都市封鎖緩和の動きが出始めていますねえ、経済再開で再び値段が動き出しそうです。
ゴールデンウイークで国内の営業日数が少なかったので、次のコラムは5月18日(月)になります。
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