取組高から考える相場(金と原油) ありえない価格が付いたのは、WTI原油だけではなかった。

2020年5月18日 投稿

 

5月8日(金)から5月15日(金)までのは前週末より123円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は2,484枚、売り越しました。

 

2020年5月15日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) 金(標準取引)

 

トータルは2,615枚の買い越しです。

 

続いての一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

 

国内金・取組内容・値段推移 NY金・ETF残高推移

 

さて、東京金は5月15日(金)に終値ベースでの高値更新で引けました。そして、15日(金)夜(18日(月)の計算区域)には先限でも6,000円台に突入しています。ここ1ヶ月の持合いを上抜けた格好です。

 

NY金ETF残も多少の利食いは出ましたが、ここ4日間は結構な買い増しをしています。

 

東京金の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商金 期先つなぎ足 日足 4月17日高値5,997円

 

続いてNY金の日足チャートです。

 

チャート NY金 中心限月(20/06) 日足 4月14日高値1,788.8ドル

 

まず東京金の日足チャートは、4月17日の高値5,997円抜けて6,000円台に突入の形になっています。これを書いているのは5月18日朝なので、15時15分の終値が6,000円を割れて上髭になれば、まだ分かりませんが、終値でも明確に6,000円以上で終わると、上のレンジに突入したのかな?という感じです。

 

続いてNY金の日足チャート三角持合いを上抜け4月14日の高値1,788.8ドルに挑戦の形になっていると思います。

 

続いてNY金ファンド取組推移を見てみましょう。

 

NY金の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY金ファンドの取組推移ですが、こちらからは取組も増えず、大きなエネルギーを感じませんが価格だけは上昇している感じです。ただ5月12日の時点では1,706.8ドル三角持合いの範疇だったので、大きく玉は動いていませんが、5月18日の時点では三角持合いを上抜けているので、差引買残は増えているものと思われます。

 

取組高に過熱感を感じない中金価格は上昇トレンドに突入しているので、値段が軽くなってきているのかな?と個人的には思います。

 

続いて東京原油を見てみましょう。

 

5月8日(金)から5月15日(金)までの原油は前週末より430円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は420枚、買い越しました。

 

2020年5月15日取引終了時点 カテゴリ別取組高表(週間増減) プラッツドバイ原油

 

トータルは1,827枚の買い越しです。

 

続いて原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月6番限月サヤ価格差)を見てみましょう。

 

国内白金・取引内容・値段推移

 

東京原油4月22日の安値15,710円を当面の安値として切り返している形になっていますねえ。一般投資家(投資家、取次者経由)も20,000円台前半は買い気が少しずつ出てきているようです。また2番限月6番限月サヤ価格差)を見ると、世界各国、都市封鎖解除の動きで経済を回すよう動き出していることもあり、順ザヤが大分縮まっているのが分かります。

 

東京原油9月限の日足チャートを見てみましょう。

 

チャート 東商原油 2020/09 日足 4月22日の高値22,990円 4月22日安値15,710円

 

東京原油9月限の日足チャートにしたのは10月限が発会し、つなぎ足では順ザヤの分チャートが強まって見えるので、純粋に原油のチャートを見るために9月限の日足チャートを今回は選びました。

 

改めて東京原油9月限の日足チャートを見てみると、4月22日の大陰線が直近の大きなポイントで、これを書いている5月18日(月)朝の時点では、4月22日の高値22,990円を上回っています。終値ベースで22,990円を上回って引けてくると、レンジが上がってきそうです。

 

続いてNY原油ファンドの取組推移を見てみましょう。

 

NY原油の大口投機玉(オプション取引を含む)

 

NY原油ファンドの取組推移は、ここ最近下がった時に買い上がった日に利食いが入るという、ちょっと珍しい動きをしていました。取組高4月14日の3,339,248枚というのもここ1年で最高の取組高になっています。下がった原油に投資をする人が増えたものと推測ができます。

 

そう言えばこの間、NYの原油市場マイナス価格というとんでもない価格が出ましたが、日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場でも、0.01円/kWhという価格が先月結構出ていたのをご存知ですか?

 

一般家庭の電気料金単価がおよそ20~30円/kWhであることを考えると、ありえない値段がついているのが分かります。

 

普段、電力の取引市場は、電力を売買したい発電会社や小売会社などが利用しており、発電量を見通し、需要と供給のバランスで翌日24時間分の価格が決められています。

 

しかし、4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大された後、30分ごとに区切った1kWhあたりの「スポット価格」に異変が生じたんですねえ。事実上買い手がつかない0.01円が連日のように発生したんですよ。昨年4月は1ヶ月間で一度もなかった底値取引が、計60回超に上りました。

 

ちなみに2008年のリーマンショック後、半年くらいの最安値を調べましたけど、2009年1月1日~3日と事実上経済が止まっている時でも4円/kWhだったんですねえ、今年4月につけた0.01円/kWhという価格は、コロナの影響がいかに大きいかを表しています。

 

こんな価格が付くようでは、電力事業そのものが機能しなくなってしまうのではないか?と心配になってしまいます。

 

このまま感染者が減って、かつての日常が取り戻せることを切に願います。

 

 


-商品先物取引の登り方- 吉田文吾の知ってお得な先物コラム

 

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