取組高から考える相場(金と白金と原油) 金価格は三角持合いを上に抜け、5月19日高値6,133円にトライできるか
6月15日(金)から6月19日(金)までの金は前週末より13円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は397枚、買い越しました。

トータルは13,237枚の買い越しです。
続いて金の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

さて、東京金の一般投資家(投資家、取次者経由)はここ最近、値段が動いていないこともあり、大きく玉は動いていません。しかし、NY金のETF残高は19日に23.09トンも一気に増やしてきました。
東京金の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY金の日足チャートを見てみましょう。

東京金とNY金は共に三角持合いの上限に来ていますねえ、日柄的にそろそろ動き出してもおかしくない時期には来ています。とりあえず、持合いを抜けたほうに付いていくのがセオリーとなる場面です。
続いてNY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

ファンドの取組は、特に変わった動きは無いですねえ、上がった日に買って下がった日に売ってという感じです。取組高も若干増えましたが、たいしたことはありません。
続いて東京白金を見てみましょう。
6月15日(金)から6月19日(金)までの白金は前週末より31円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は321枚、売り越しました。

トータルは8,463枚の買い越しです。
続いて白金の一般投資家(投資家、取次者経由)の玉の動きと金との鞘(価格差)を見てみましょう。

東京白金の一般投資家(投資家、取次者経由)は値段の動きが小さい為、玉の変化はあまり見られませんねえ、金との鞘(価格差)の動きもパッとしません。
東京白金の日足チャートを見てみましょう。

東京白金は5月21日の高値2,950円をしばらく抜けずにレンジが切り下がり、6月15日には2,693円まで突っ込みました。しかし4月の持合い上限を下値支持とし切り返しています。上の持合いと下の持合いに挟まれた形が続きそうです。
NY白金の日足チャートも見てみましょう。

NY白金は5月20日に付けた高値940ドルを起点にダウントレンドが継続しています。4月から5月最初にかけて持合った、800ドル近辺を下値支持に上昇トレンドへ変換できるか?といった場面に見えます。
続いてNY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金の取組は1月から半減していますねえ、コロナの影響もあってか、人気が付いていないのが分かります。動き出すには時間がかかりそうですねえ。
最後に東京原油を見てみましょう。
6月15日(金)から6月19日(金)までの原油は前週末より2,190円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は707枚、売り越しました。

トータルは859枚の買い越しです。
続いて原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月と6番限月のサヤ(価格差)を見てみましょう。

東京原油は6月8日に付けた30,000円の達成感から、25,000円台まで調整が入りました。しかし調整中も2番限と6番限は順ザヤが拡大したわけではないので、純粋に相場の調整だったようです。(ちなみにコロナ拡大で在庫がものすごく余った3月から4月は、2番限と6番限の順ザヤは6,000円近辺まで開きました。)
ファンド・投資信託と外国商品先物取引業者経由だけの取組推移です。

価格が上昇すると、野村のファンドは買いを増やしてきますねえ、証拠金も高騰している中、相当な資金量が無いと向かうほうも大変ですよ、取組高も3月には4万枚くらいだったのが、今や20万枚ですから。どういった形でこの取組高はほぐれてくるのでしょうか?どちらかに大きく動くまではほぐれないでしょうねえ。
東京原油の日足チャートを見てみましょう。

東京原油は30,000円達成後調整が入り、一回上昇トレンドが崩れました。しかし6日ほど調整を経て再び高値トライの形になってきました。素直に上昇するのか?それとも持合いに移行するのか?の局面だと思います。
続いてNY・WTI原油の7月限日足チャートです。

NYのWTI原油のつなぎ足で表記するとマイナス価格が入って見えづらくなってしまうため、マイナス価格が付かなかった7月限の一代足の日足チャートを用いました。
NY原油7月限の日足チャートは3月6日の安値41.88ドルと6月19日に付けた戻り高値40.49ドルの窓を埋められるか?という状況であり、これが上値抵抗になっています。
これを埋めて上昇に弾みが付けられれば、45ドル、50ドル辺りが上値目標に変わる局面だと思います。
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