取組高から考える相場(金と白金と原油) 金価格は上昇トレンド継続中、原油価格はそろそろ持合いを離れるか?
7月3日(金)から7月10日(金)までの金は前週末より43円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は82枚、買い越しました。

トータルは9,057枚の買い越しです。
続いて金の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動き、NY金ETF残の推移です。

さて、東京金の一般投資家(投資家、取次者経由)は高い日に売って、安い日に買ってと泳ぎたいところですが、高い日に買わされてから、翌日、調整が入り、さらに買うという形が続いています。いまいち、てんこしゃんこの動きになっている感じもします。しかし売り越しまでは回らないので、基本的に一般投資家(投資家、取次者経由)は買い姿勢のようです。
東京金の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY金の日足チャートを見てみましょう。

まず、東京金の日足チャートは、何とか上昇トレンドを維持している格好ですが、前日の陰線が2日前の陽線の始値を下回っているところが、若干重苦しく感じます。トレンドラインを明確に割れば、一度調整に入ってもおかしくない感じがします。
NY金も上昇トレンドは維持しているので、とりあえずは買い方針でというところです。
調整に入れば、4月14日高値の1,788.8ドルと1,750ドル辺りが下値めど、となります。
続いてNY金、ファンドの取組推移を見てみましょう。

NY金の取組高は過熱感が無く、価格の上昇に併せてファンドがそれなりに買っています。取組高も大きく増えてはいない状況です。
続いて東京白金を見てみましょう。
7月3日(金)から7月10日(金)までの白金は前週末より19円値上がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は322枚、売り越しました。

トータルは8,926枚の買い越しです。
続いて白金の一般投資家(投資家、取次者経由)の玉の動きと金との鞘(価格差)を見てみましょう。

白金はここにきて、金との価格差が3,373円まで拡がってしまいました。4月24日の3,367円がこれまでの最大価格差だったんですよねえ、これを書いている月曜日の朝は3,365円くらいなので、この辺りで止まればいいですが、ちょっと気になる価格差です。
東京白金の日足チャートを見てみましょう。

NY白金の日足チャートも見てみましょう。

東京白金は2,850円を中心としたレンジが続いています。ここ最近は緩やかに下値を切り上げてはいますが、2,800円後半は中々定着しない感じです。
金との価格差も過去最高近辺まで拡がっていますから、大きな下落にもなりづらいのかもしれません。大きく上昇するには外部環境の改善が、白金上昇には不可欠なようです。
またNY白金の日足チャートは、900ドルが中々超えられない感じで、800ドルを下値に持合いといった状況です。
ここ最近は下値を切り上げてはいますが、いまいち、パワーを感じないチャートにも見えます。
ただ、7月6日の当社コモアイレポートによりますと、過去40年でプラチナ地金の売れ行きが過去最高になっているらしいんですよ、
どうも中国の宝飾品メーカーが、販売量は減っているが、安値の内に在庫を増やしているんですって。
コロナが終息してからを見越しているみたいです。
これで白金価格が上昇するかは分かりませんが、そんな記事がありました。
続いてNY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金の取組高全体はパッとしませんねえ、取組高の減少は止まったのかなあ?という感じです。
ここから取組高を増やして、エネルギーを溜められるか?という状況に見えます。
最後に東京原油を見てみましょう。
7月3日(金)から7月10日(金)までの原油は前週末より590円値下がりし、一般投資家(投資家、取次者経由)は421枚、買い越しました。

トータルは679枚の買い越しです。
続いて原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月と6番限月のサヤ(価格差)を見てみましょう。

ここ最近は持合いで、若干取組がほぐれている感じです。
ファンド・投資信託と外国商品先物取引業者経由だけの取組推移です。

ここ最近の持合いで、ファンド・投資信託の玉が減っていることから、証券コード2038 NEXT NOTES 日経・TOCOM原油ダブル・ブルETNの一般委託からの利食い売りが出ているものと推測できます。
東京原油の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY・WTI原油の8月限日足チャートです。

まず東京原油は三角持合い継続で、NY原油も上に空いた窓(41.63ドル~42.17ドル)を上値抵抗にするも、下に深く入る感じでもありませんねえ、煮詰まっているのでそろそろ、どちらかに動き出してもよさそうな気がします。
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