取組高から考える相場(金と白金) 金価格が下落、下値の目途はどこあたり?
まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

国内の金はここにきて戻りを確認し、19日から下げ始めています。
8月13日から国内金の証拠金が大幅に引き上げられたこともあり、取組高も増えてきません。
NY金のETF残高も減りはしませんが、増えもしないので様子見の状況になっています。
大阪金の日足チャートを見てみましょう。

続いてNY金の日足チャートです。

まずは、国内金日足チャートですが、形はちょっと歪ですが、一応ひし形のダイヤモンドフォーメーションが、右下にポロリとした形になっています。
そうなるとターゲットが8月12日の安値6,412円と、とりあえずはなります。
6,402円から6,412円には窓(ギャップ)も空いているので気にはなるところです。
そしてNY金の日足チャートは三角持合いを形成し、6月から続いている上昇トレンドを維持できるか?の局面になっています。
続いてNY金、ファンドの取組推移です。

8月18日時点では戻り高値を付けている日なので、前週と比べ価格が上昇し、差引買残を増やしています。これを書いている時点(8月24日午前)では、1,940ドル台まで落ちているので、差引買残は減っているものと思われます。
続いて白金の価格と金の鞘(価格差)を見てみましょう。

金が戻り高値を付け8月19日から下落しているのですが、白金も同じ貴金属なので、時期を同じくして下落し始めました。
金が弱まった時に、白金との価格差を縮めたいところですが、たいして縮まってきません。
大阪白金の日足チャートです。

NY白金の日足チャートも見てみましょう。

国内白金の日足チャートですが、トレンドラインを割り込み、7月31日の安値3,008円が下値の目安となっています。
NY白金の日足チャートは三尊天井を形成するか?の局面で7月30日の安値894.3ドルを終値で明確に割ってくると、一気に上値が重たくなるチャートに変わります。
金と白金の価格差(鞘)日足終値チャートです。

金が弱まっている今が、価格差を縮めやすいところですが、8月12日に付けた3,322円が直近で一番縮まった日となりました。
4月24日の3,367円を上抜けてから、3,703円まで価格差が拡がっていたので、3,322円まで縮まったものの、下値抵抗にはじき返された形となりました。
続いてNY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金、ファンドの取組推移は若干ながら取組高を価格の上昇とともに増やし、若干ながら差引買残を減らしました。
新規売りが出始めた形になっています。
本来強い相場なら、こういった売り玉を肥やしにして力強く上昇するのですが、いかんせん白金自体に強い買い材料が無いので、緩みやすくなってしまいます。
この間、ヤフー記事で金と白金の価格差がニュースになっていたので、白金の注目度は若干高まっているものと思われますが、白金価格の大きな上昇となるには、まだ先なのかも知れません。
それでも上昇してしまえば、材料は後からついてくるんですけどね。
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