取組高から考える相場(金と白金) 金価格は戻りいっぱい?トランプ大統領コロナ感染で緊張が走る。
まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

国内金は先限の直近で6,269円を下値に反発し6,400円半ばまで戻ってきました。
NY金も1,851ドルから反発です。
NY金ETF残高は9月23日にまとまった売りが出ましたが、その後は続かず、値段が上がれば買い、下がると買わないか、若干の売りを出す感じです。
国内金の日足チャートを見てみましょう。

国内金の日足チャートは6,269円から切り返しの形になっていますが、頭が切り下がっているので、本格反騰とはいいがたい状況です。
続いてNY金の日足チャートです。

こちらも1,851ドルからの切り返しですが、1,920ドルから上は上値抵抗が強そうな感じがします。
さて金価格はドルが安くなれば上昇し、ドルが高くなれば下落するという相関性が存在します。
まずはNY金の60分足をご覧ください。

続いてユーロドルの60分足をご覧ください。

上下同じくらいの本数でチャートを出してみました。
やはり波動が似てくるんですよねえ、ただ長期のユーロドルと金価格を比べた場合は、金価格が明らかに上昇しています。
各国、経済政策でお金を刷っている為、お金自体の価値が落ちているのが原因です。
金価格の短期的な行方を考える場合は、ユーロドルのチャートを見ることをお勧めします。
長期的には各国が経済政策でお金を刷るので、金価格は上昇傾向となります。
短期的にドル高傾向になると金価格は下落しやすくなります。
この組み合わせで、短期的に金価格が上下をしたり、長期的には上昇したりということです。
金価格の行方を考える上で参考にして下さい。
続いてNY金、ファンドの取組推移です。

NY金は取組高が細ってきましたねえ、それでも価格は1,900ドル近辺にいるのですから、調整はある程度進んだのかなあ?という感じはします。
2019年4月30日に637,690枚の取組高の時があり、その時の価格は1,285.7ドルでした。
さすがに金は注目されているので、そこまで取組高は減らないと思います。
減っても、後10万枚が限度かなあ?という感じがします。
続いて白金の価格と金の鞘(価格差)を見てみましょう。

白金は10月1日に3,000円台を回復したのですが、翌日にはトランプ大統領がツイッターでコロナに感染したとつぶやいたことから、3,000円を割るところまで売られてしまいました。
金との価格差も10月1日には3,369円まで縮みましたが、結局9月16日の3,366円を割ることができず、戻ってしまった格好です。
続いて国内白金の日足チャートです。

NY白金の日足チャートも見てみましょう。

まず国内白金は3,000円半ばを上値抵抗に下のレンジに押し戻された形になっています。
上のレンジと下のレンジでざっくりと2,800円から3,050円、3,050円から3,300円と250円ずつくらいのゾーンがある感じです。
NY金も900ドル近辺が分かれ目になりそうな感じですね。
今は白金自体の材料が乏しいので、ボックス内の動きが続きそうです。
金と白金の価格差(鞘)日足終値チャートです。

金と白金の価格差(鞘)は持合いの様相で上下の幅が小さくなってきました。
若干金買い白金売り方向に抜けてきたようにも見えます。
続いてNY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金のファンドは価格が戻ってきたにも関わらず差引買残を減らしました。
取組高も減らしています。
これを見ると整理商いが続いているように見えますねえ、本格反騰はもうちょっと玉整理が進んだ後かも知れません。
ただ差引買残が1万枚を割ったのは去年の7月2日以来ということを考えれば、結構、玉整理が進んだのかなあ?という感じもします。
掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。