取組高から考える相場(金と白金と原油) 金価格は上昇に弾みが付くのか?米メキシコ湾のハリケーン「デルタ」の影響は?
まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

国内金は6,500円台を回復しました。緩やかな戻りが続いています。
NY金のETF残高は様子見の格好です。
大阪金の日足チャートを見てみましょう。

国内の金はこれを書いている10月12日(月)朝にトレンドラインと丁度ぶつかっています。終値でもきっちり抜いてくるか?そして6,600円台に突入できるか?という場面に入ってきました。14本前の大陰線をきっちり消してくると上昇に弾みが付きそうです。
続いてNY金の日足チャートです。

NYの金はトレンドラインを右上に少し出た形になっています。
とりあえずは買いの形になったのかな?という感じがします。次の日足を見たい気もします。
ユーロドルの日足チャートも見てみましょう。

ユーロドルの日足チャートは再びドル安方向へ突入した形になっています。ドル安が強まると金価格は上昇しやすいので、ユーロドルから見れば金は買いやすくなってきました。
ただ、ここ最近の金はNYのETF残高をみても分かる通り、買い気が強いわけでは無いので、為替に沿った値動きになりそうです。
続いてNY金、ファンドの取組推移です。

NY金は9月29日より10月6日は下落しましたが、ファンドは買い越しました。
取組高も減ってきているので、売り方も買戻しを入れているようです。
続いて白金の価格と金の鞘(価格差)を見てみましょう。

国内の白金は3,000円台半ばを10月1日に付けるも、戻り売りに遭い再び2900円台に落とされました。
金がしっかりしていることもあり、白金は2,900円台をキープしている形です。
続いて大阪白金の日足チャートです。

ここ最近の国内白金は、上下どちらかのゾーンでの動きとなっており、今は2,800円から3,000円半ばのゾーンで動いています。
NY白金の日足チャートも見てみましょう。

NY白金も900ドルを挟んでの攻防という感じですねえ、為替もドル安方向にここ最近は動いているので、下値も深くない形になっています。
金と白金の価格差(鞘)日足終値チャートです。

金と白金の価格差(鞘)は持合いを上に抜け、価格差が拡大方向に動いています。
3,550円近辺で折り返せれば、ボックスに移行となりますが、果たして折り返せるのか?といった状況です。
続いてNY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金のファンドは玉整理が続いていますねえ、差引買残から見ると大分整理が進んでいます。
ファンドが大きく売り越してこない限り、下値は深くなりにくい状況とも言えます。
最後に東京原油を見てみましょう。
原油の一般投資家(投資家、取次者経由)日々の玉の動きと2番限月と6番限月のサヤ(価格差)です。

一般投資家は27,000円台を買って、28,000円後半から売りに回ってと小さい範囲で細かく動いているようです。
ファンド・投資信託と外国商品先物取引業者経由だけの取組推移です。

こちらも特に大きな変化はありませんね、ファンドは安いときに買い持ちを減らし、高い日に買い持ちを増やすトレンドフォローの動きをしています。
続いてNY原油、ファンドの取組推移です。

NY原油のファンドは相場が大きく動いていないからなのか、玉が動いていません。
原油価格が大きく動くときは外的要因が強く、OPECによる供給の調整やコロナにより飛行機が飛ばなくなったりして需要が一気に無くなったりした時の方が、価格は大きく動きやすいようです。
東京原油の日足チャートを見てみましょう。

ここ最近の国内原油は27,000円割れで反発し29,000円台を試すもハリケーンの影響は限定的のニュースで売られた形になっています。
コロナの第2波が懸念され需要が細まっていきそうな中、OPECが価格をどう維持していくか?という綱引きになっていきそうです。
続いてNY・WTI原油の11月限日足チャートです。

NY原油はここにきてボックスの値動きになるかどうかの値位置にいます。
ハリケーンの影響が限定的で陰線を10月9日に引いており、直近の高値を超えてこないと、ボックスが意識されそうです。
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