取組高から考える相場(金と白金) 金価格は切り返しの様相、本格反転になるのか?
まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

先週の国内金は上昇の週となりました。
しかしNY金ETF残高は減少、米国10年債の利率は上昇で必ずしも金に追い風となったわけではありませんでした。
上昇要因は、ドル安によるインフレヘッジの金買いが入ったようです。
大阪金の日足チャートを見てみましょう。

国内金の日足チャートは下値を切り上げ、丁度、上値抵抗辺りにいます。
続いてNY金の日足チャートです。

NY金の日足チャートは、下降チャネルの中、戻りを入れています。
しかし、1,900ドル近辺は10月に揉み合ったところで、上値抵抗として機能しそうです。
ユーロドルの日足チャートです。

ユーロドルの日足チャートは、上昇トレンド継続中です。
今の金価格は、ドル安にサポートされている面が強い為、ユーロドルのチャートは見ておく必要があります。
NY金/ユーロドルのグラフも見てみましょう。

NY金/ユーロドルは11月30日の1,490を下値に戻りを入れています。
しかし、NY金ETFなどに強い買いが入らない為、ドル安が強いわりにNY金価格は上昇がゆっくりです。
8月6日から11月30日までの下げ道中は、ドル安になろうとも、NY金価格が下落気味だったことを考えると、今はドル安に併せ上昇しているので、最悪期は脱しているようです。
NY金、ファンドの取組推移です。

NY金、ファンドの取組推移は、下落をしましたが、大きな玉の動きはありませんでした。
整理が終わった後なので下落をしても、11月30日の安値を抜くには、エネルギーが足りない状況です。
続いて白金の価格と金の鞘(価格差)を見てみましょう。

白金は3,300円前半から3,500円近辺のゾーンで動いています。金との価格差も金がドル安で強張っている為、詰まってきません。
続いて大阪白金の日足チャートです。

大阪白金の週足チャートも見てみましょう。

まず国内白金日足チャートを見てみると、3,400円を挟んでの値動きになっています。
高値を目指すには、ひとまず終値で3,500円を超えてくることかもしれません。
また、週足チャートから見る上値目標は3,584円と3,679円となります。
コロナにより採掘が進まない状況と投資需要の増加が供給不足を呼んでいるので、価格が上昇すれば、投資需要の利食い売りが出ることも念頭に入れておいても良さそうです。
NY白金の日足チャートです。

NY白金は1,000ドルから1,050ドル辺りで揉み合っています。
三角持合いのようにも見えます。
とりあえず抜けた方向についていくのがセオリーとなる場面です。
NY白金の週足チャートも見てみましょう。

NY白金は1,000ドル台が中々定着しないのですが、3週続けて残っています。
ここを固めることができれば上値チャレンジも可能となってきます。
金と白金の価格差(鞘)日足終値チャートです。

ここ最近は金が強いので、2,693円が当面の下値候補になりそうです。
ここを抜けてくるには金価格の下落が必要になってきますが、それにはドル高による下落かもしれません。
NY白金、ファンドの取組推移です。

NY白金のファンドは6週連続の買い越しとなっています。
取組高も増えてきているので、資金の流入も感じ取れます。
踏み上げ相場になっていないので、ここ最近の白金の取組高としては、強さを感じます。
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