取組高から考える相場(金と白金) 2020年は波乱の年、2021年も波乱継続か?
まずは金の価格と、NY金ETF残の推移から見てみましょう。

先週の国内金は6,350円まで値を戻した後、調整気味の動きになりました。
21日の上昇は、コロナウイルスの変異型の出現によるところが大きかったようですが、買いは続きませんでした。
大阪金の日足チャートを見てみましょう。

トレンドラインの上値抵抗にぶつかり、一回調整を入れましたが、再び上値抵抗にぶつかっています。
金のETF残高は減少気味ですが、ドル安とコロナウイルスの変異型の拡がりが、金価格を少しずつ押し上げているようです。
ただ、米国の金利上昇傾向やETF残高が減少傾向ということもあり、7月のような急激な上昇は難しいかもしれません。
ユーロドルの日足チャートです。

ユーロドルはドル安継続中となっています。
トレンドラインにぶつかって、どちらに動くのか?といった状況です。
NY金/ユーロドルのグラフも見てみましょう。

6月から8月にかけては、金(ゴールド)の人気が高まり(NY金ETF残高増、米国債金利下落)、ユーロドルに対して大きく買われたのですが、今はドル安傾向による金(ゴールド)の買いだけなので、NY金/ユーロドルの数値は大きく上昇してきません。
(上のグラフの数値に今のユーロドルを掛け算すると、NY金価格になります。)
NY金、ファンドの取組推移は米国がクリスマス休暇で発表は明日となった為、掲載できません。
続いて白金の価格と金の鞘(価格差)を見てみましょう。

国内白金は22日に急落しましたが、再び3,400円台に戻しています。
22日の急落は、英国のロックダウンやコロナウイルスの変異型出現でパニック的な動きとなり、一時3,200円台に入る場面もありました。
続いて大阪白金の日足チャートです。

22日は急落しましたけど、下値抵抗が機能し、再び3,400円台に戻しています。
大阪白金の週足チャートも見てみましょう。

国内白金は1月の高値3,679円に届かず3,584円まででしたが、3,400円を挟んでの持合いに移行しています。
白金は1ヶ月から2ヶ月くらいは、持合う傾向があるので、今は日柄でエネルギーを溜めている状況です。
NY白金、ファンドの取組推移は米国がクリスマス休暇で発表は明日となった為、掲載できません。
今年も残すところわずかとなりました。
2020年を振り返れば、新型コロナウイルスの発生で、大きく動いた一年となり、金もあっという間に7,000円台に入ったかと思えば、5,900円まで下落してしまうという、平時ではあじわえない値動きとなりました。2021年も波乱が続きそうです。
一年間、コラムをご覧いただき、ありがとうございました。
皆様、どうか良い新年をお迎えください。
2021年のコラム開始は1月4日からとなります。
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